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 りっとうの景観を語る
*ふるさと風景〜わがまち栗東〜を百年先の次代へと継承するため、「景観条例」「百年計画」を制定しました。
「すだじい」は、団栗の一種。団結する栗東市民を意味します。
 
第14回寄稿 寺田 範雄

上鈎在住
 上鈎地域は、中心部を南北に東海道がとおり、北は手原と、南は川辺と接し、江戸時代には数軒の商店が点在していたと聞きます。その名残として屋号看板が設置してあります。街道の東側には、天井川となっている葉山川が流れています。その昔、葉山川は暴れ川といわれ、度々はんらんし橋を破壊したため、川辺との往来に渡し舟が利用された時期もあったと聞きます。北側には上鈎池があり、現在は葉山川の調整池として利用されていますが、年間をとおして15種類以上の渡り鳥が飛来し、バードウオッチングが楽しめます。
 平成6年、ふるさと創生事業をきっかけに、地域の歴史を探索し、継承する活動を開始しました。鈎の地は、室町時代・九代将軍足利義尚公が、近江の守護六角氏を討つべく、陣を敷き対峙したところです。上鈎永正寺が、この陣跡と考えられています。この事例を活かし、住民が楽しく集える場所として、また、多くの人々にも知っていただく場所として、東海道沿いの上鈎池西側を、住民憩いの場としました。住民の手で開墾し、花壇を設置しました。翌年には、足利義尚公をしのぶ歌碑を建立し、心なごむ場所となるよう、花時計・風車・恵みの滝を順次設置しました。年を重ねて、桜・松・紅葉などなどの植樹を続け、毎年住民の手で、花の植え替えや樹木の手入れをしてきました。今日では、住民相互のふれあいの場として大いに活用されています。また、街道を歴訪する人々も休憩場所としてくつろいでおられます。
 平成18年より上鈎池堤防を利用し、鯉のぼりを掲げ、子どもたちや住民の楽しみとなっています。今では地域の名物となりました。
 住んで良かったまち・上鈎を目指し、人が集まり、楽しみながら少しずつ、自分たちの地域が誇りに思えるまちづくりができれば良いと思います。次の世代に、地域の歴史を伝え、住民の熱い思いが継承されることを願っています。
問合せ
都市計画課 TEL551-0349 FAX.552-7000
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