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 りっとうの景観を語る
*ふるさと風景〜わがまち栗東〜を百年先の次代へと継承するため、「景観条例」「百年計画」を制定しました。
「すだじい」は、団栗の一種。団結する栗東市民を意味します。
 
第17回寄稿 大角 守

栗東市街道百年ファンクラブ・会員
一級建築士
六地蔵在住
◎この地に住み続ける覚悟

 私たち日本人の生活が、明治維新以降の産業革命で大きく転換しました。今までゆっくり時間が流れていた生活が一変し、大量生産、大量消費を前提に、物質的に豊かな生活を手に入れることができました。その代償として、自然界との共存、人間界との共存を希薄なものとしてしまいました。
 近年、自分の考えていることをきちんと主張し、訴える事がさも正しいことのようになってしまいましたが、日本人の良さである、自然や人のことをお互いに気遣い、思いやり、何げない「奥ゆかしさ」を持つ日本人特有の感覚が私はとても好きです。
 何でもかんでも大量生産が進み、どこに行っても同じ景色が見られ、同じようなものが売られいます。このようにグローバル化が進めば進むほど、地域の歴史や文化といった特色が、より重要になってくると思います。そして、最も大切なのが、それを伝承し、その中で暮らしている地域の人々です。そこに人がいなければ、歴史も文化も生まれません。先人の知恵を学び、生活しているからこそ魅力があり、人が引き付けられると思います。
 人がいて、それぞれの家庭があり、そこに家があり、それらがつながることにより町並みがあり、地域がある。地域の集まりが、市になり県になり国になる。そしてそれが、世界に誇れる日本の良さになればいいなと思います。
 人が動き・集まる所に商売が発生し、栄え、更なる雇用が生まれ活発な消費活動が生まれる。これらをつくっていくのは、地域住民や地域事業所が主体となった活動であり、これを行政が支援しサポートする仕組みであると思います。時代の転換期を迎え、どうすれば私たちの生活が、安定、安心、安全なものになるかを考え直す時が、「今」であると思います。手遅れにならないうちに…。
 今ならまだ間に合うと考えます。百年先のスタートは、今現在もうすでに始まっています。私も建築士として、建物を造る立場の人間として、微力ながらものづくりをとおして、地域の活性化に貢献したいと考えています。この地域で、これからも住み続ける覚悟として…。
問合せ
都市計画課 TEL551-0116 FAX.552-7000
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