トップページ(目次)へ
 りっとうの景観を語る
 
第32回寄稿 大角 泓

六地蔵在住
古民家改修で思う
 このたび、栗東市街道百年ファンクラブ主催の観音寺古民家改修体験講座が5回にわたり開催され、15人の受講生が参加されました。私はこの体験講座に講師として招かれ、受講生の皆さんには、木材の加工から加工した板の取り付けまで、たくさんのことを体験し、学んでいただきました。
 古民家は200有余年の歴史があり、その長い歴史に私たちは学ぶことができます。当時の建材はほとんどが自己所有建材を使用し、地産地消で集落が「結」と心束の上、助け合い、汗を惜しまず家造りに力を注いだ光景が現場の隅々に伺えます。
 家の中心通りの柱には恵比寿柱、小黒柱、大黒柱、庭大黒柱が並び、屋根の重みに耐え続ける柱を尊び、福神の名前が使われています。人も荷重に耐え続け、辛い仕事に汗を流し、努力した暁に大黒柱の人となるのです。
 縁側は仏間、客室の南側にあります。すなわち、陽より縁をつなぐということです。縁を粗末にする人は良縁や人にも恵まれず、縁の大切さを重んじる人は人に恵まれ幸運に恵まれる人になります。
 自然の恩恵を常に受け、私たちは生かされています。私たちの家に使う用材は自然の恩恵にあやかるために、樹齢50年以上の木を使っています。この自然の恩恵を受けた木を大切に優しく思いを込めて使用する義務があると思います。つまり、木の曲せ(まがりやねじれ等)など、木の性質を十分に知り尽くす必要があります。この木の曲せを考え、うまく組むことを木組みといいますが、これは人も同じです。人もそれぞれ個性を持っており、その個性と個性をうまく組み合わすことを人組みといいます。このことを理解しているとリーダーシップが図れる人となります。
 木それぞれの特徴や性質を活かし、木の節の流れに合わせた刃物の使い方をすることや、木の株と末、表と裏などを考慮し、自然に木が生えていた状態と同じように木を使ってあげることが木に優しくすることだと思います。そのことが自然の恩恵に対してお返しをすることだと思います。
 最後になりましたが、皆さまにお話しする機会を与えていただいたことに感謝を申し上げます。
問合せ
都市計画課 景観・まちづくり係 TEL551-0116 FAX.552-7000

◆今後の掲載予定
りっとう再発見……… 6、7、9、10、12、1、3月号
すだじいの百年日記…8、11、2月号

《治田幼稚園》「たべるのだいすき〜たのしいね・おいしいね・げんきだね〜」
 本園では、「食育」をとおして仲間と共に生き生きと遊ぶ子どもの育成を図り、健康的な食生活を身につけたり、栽培活動に興味・関心を持ったり、自然に感謝する気持ちを育てたりしています。
 子どもたちは、げんきっずの表を見ながら、「赤色、黄色、緑色、白色の4つの色のげんきっずの食べ物をなかよく食べると元気になる。」と、食べ物から元気をもらえることを学んでいます。
 また、園で大切にしている食育活動についてお便りなどで知らせていくことで、保護者の皆さんが「食育」をより身近に感じ、家庭でも取り組んでいただけるよう、連携を図っています。
問合せ
学校教育課 TEL.551-0130 FAX.551-0149
トップページ(目次)へ
次のページへ