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りっとうクリーン大作戦
 「ごみの落ちていないきれいなまちにしたい!」。思いを一つに行動する子どもたちがいます。子どもたちの目線で気付き、行動した取り組みが大きな輪になって、今、市内に広がろうとしています。
寸劇「川辺クリーン大作戦」を上演 〜川辺自治会 小学6年生〜
 「地域に落ちているごみをなくしたい!」との思いから、寸劇の脚本を考え、上演した川辺自治会の子どもたち。熱い思いが地域の皆さんに伝わりました。
■一人の思いが出発点に
 きっかけとなったのは、川辺自治会内に住む治田小学校6年生の伊藤真季さんの思いから。地域内にたくさん落ちているごみを何とかしたいと考えた伊藤さんが、「寸劇をして訴えたらどうだろう」と考案。顔なじみであった同じ自治会の藤ア芳子さんに、夏休み前に友達とともに相談しました。
 藤アさんにアドバイスをもらいないがら、自治会内の小学6年生8人が結束。互いの意見を尊重しながら、思いが一つになっていきました。
■劇により、住民の意識も変化
 寸劇の目的は「劇をとおして、ごみを捨てないようにしてもらう」「ごみを捨てる人を見かけたら、捨てないように注意してもらう」こととし、「川辺のごみを減らそうプロジェクト」と名付けられた取り組みが開始しました。
 寸劇のタイトルは「川辺クリーン大作戦」。川辺に住む仲良し5人組が登場する約20分間の劇です。脚本も子どもたちが書きました。あらすじは、地域内に増えてきたポイ捨てごみを「大好きな川辺が汚されていくのはいや」と、5人が団結し、ポスター作りやごみ拾いに取り組みます。けんかしそうになった時も「川辺をきれいにしようと思う気持ちは同じ」と大切な気持ちを思い返して、仲直り。毎日呼びかけをしてごみ拾いをすることで、だんだんと人が集まるようになり、「自分のまちがきれいになるのはうれしい」「きれいだと気持ちがいい」「もっともっと川辺をきれいにしていこう」と確認するところで劇が終わります。ナレーターは最後に語りかけます。「5人で始めた小さなことが、どんどん川辺をきれいにしていきましたね。こんなふうに私たちも川辺をきれいにできたらうれしいです」。
 寸劇は第1回を8月24日に開催された自治会の夏まつりで上演。反省点を洗い出し、よりよい劇に向けて練習を重ね、2回目を9月21日の敬老会で演じました。衣装、ヘアメイクなども役割分担し、子どもたちが自分たちで作り上げた劇。鑑賞した地域の皆さんに熱く訴えかけるものとなりました。
 「自分たちの通学路の環境問題に目を向け、あまりにもひどいポイ捨てに劇を通して訴えた子どもたちの姿は、地域の人の心を動かしたようです。また、子ども同士のつながりも深まりました」と語る藤アさん。「子どもたちの劇により、住民の意識も変わり、ポイ捨ても少なくなってきたように思います。美しいまちは防犯にもつながります。今後もごみのない美しい自治会づくりに向けて取り組みたい」と語る奥村信夫自治会長。今も自治会内には子どもたちが描いたポスターが、地域の皆さんに環境美化を訴えています。
劇の練習で育んだ友情と自信

○6年生になってそれぞれ忙しく、予定があわないこともあったけど、みんなで団結できてよかったです。自信になりました。
澁谷 香澄さん

○やっていくうちに、相手のことがよく分かるようになりました。引っ越してきたばかりの友達も一緒になって演じたので、横のつながりがいっそう深まりました。
伊藤 真季さん

○みんなとともに取り組み、とても楽しかったです。劇をしてから、地域のごみが少なくなりました。劇をして本当によかったです。
永田 優名さん

○引っ越してきたばかりでしたが、一緒に劇に取り組んだことで、友情が深まりました。劇を見た小学2年生の妹に「声が小さいよ」など、アドバイスをもらいながら、改善できるように、みんなで頑張りました。
二階堂 かすみさん

○役の変更もあり、大変でしたが、頑張りました。みんなが「もっとこうしたら」とアドバイスをしてくれたので頑張れました。
福原 優女さん

○この劇をしてから、公園のごみが気になり、自分でごみ拾いをしました。ペットボトル、缶、お菓子のごみがたくさんあり、ごみ袋がいっぱいになりました。公園にごみを捨てないでほしいです。
若林 美咲さん

○せりふを覚えるのが大変でしたが、一生懸命に取り組み、頑張りました。
菊地 寿元さん

○準備と練習が大変でしたが、みんなで楽しみながら、頑張りました。
奥村莉子さん

ごみゼロ大作戦・年末ごみ拾いも子どもたちの頑張りが大きな力に

毎年開催されている「ごみゼロ大作戦」「年末ごみ拾い」には家族で参加してくださる皆さんの姿も見られます。子どもたちの頑張りが大きな力となり、たくさんのごみが回収されています。

○家庭ごみの減量にご協力を
 平成26年度の家庭ごみの排出量(自己搬入を除く)は、平成25年度と比べると、皆さんの協力により総合的には減少しています。また、可燃ごみも人口の増加に伴い全体量は増えていますが、一人当たりの排出量が、95.72kgから95.26kgとわずかですが減少しており、市民の皆さんの努力が数字として現れています。しかし、種別によっては増加傾向にあるものもあり、ごみを出さないライフスタイルへの転換や4つのR(リフューズ、リデュース、リユース、リサイクル)の取り組みなど、引き続きごみの減量や資源化にご協力ください。
■家庭ごみの収集量(平成26年4月〜12月末現在)
種別 平成24年 平成25年 平成26年
人口 66,348人 66,793人 67,270人
可燃 市全体 6,403t 6,397t 6,408t
1人当たり 96.52kg 95.72kg 95.26kg
破砕 市全体 430t 459t 497t
1人当たり 6.47kg 6.87kg 7.39kg
その他プラスチック 市全体 720t 701t 679t
1人当たり 10.86kg 10.45kg 10.10kg
金属 市全体 129t 114t 125t
1人当たり 1.95kg 1.71kg 1.87kg
びん 市全体 260t 262t 254t
1人当たり 3.92kg 3.93kg 3.78kg
古紙・古着・電池 市全体 1,727t 1,738t 1,588t
1人当たり 26.02kg 26.03kg 23.60kg
ペットボトル 市全体 95t 95t 91t
1人当たり 1.45kg 1.41kg 1.35kg
合計 市全体 9,794t 9,763t 9,645t
1人当たり 147.17kg 146.17kg 143.38kg
■容器包装プラスチックは汚れを落として
 容器包装プラスチックは、汚れていると資源になりません。資源として活用するため、環境センターでは、人の手で種類分けや異物除去の選別をしています。できるだけ汚れを落としてから出すよう、ご協力ください。
問合せ…環境政策課 生活環境係 TEL.551-0341 FAX.554-1123
「みんなの公園ごみゼロ大作戦!」 〜つながる子どもたちの思い〜
 子どもたちの提案がまちづくりに結びついています。
 市内の小学6年生が「子ども議員」となり、市の現状や課題について提案や質問をする「子ども議会」。平成25年の「第2回子ども議会」での提案がきっかけとなり、「みんなの公園ごみゼロ大作戦」として、公園のごみをゼロにするための取り組みが進んでいます。
★だれが利用しても気持ちのよい公園にするための提案★(平成25年11月・子ども議会)

ふくしまみくさん
※子ども議会での提案や市の答弁は市ホームページからもご覧いただけます。
 私は、栗東市内の公園の中に、ごみが落ちているところをよく見かけます。そうしたごみが公園内にない、きれいな公園にしたいと思い提案します。私の近くの公園でも、たまにごみが散らかっていることがあります。私が気付いたときには、家に持ち帰っています。
 ごみのない、だれが利用しても気持ちのよい公園にしたいと思うので、次のことを提案します。
@市内の小学校で、公園の“ごみゼロ” の取り組みとしてポスターを募集すること。
A集まったポスターを、校区の公園に看板として立てること。
Bティッシュペーパーの中に入れて、 市民に啓発すること。 
@ポスターを募集 14作品の応募(平成26年夏)

 夏休みの宿題として描きました。描いた女の子はどちらも、自分です。ポイ捨てをする自分は、花も悲しくて泣いています。きちんと家にごみを持ち帰る自分は、花も喜んでいます。
 「ごみのない、きれいなまちになってほしい!」と心を込めて描きました。
A応募ポスター14点すべてを栗東駅改札前自由通路に掲示して啓発(平成26年10月)
看板にして14か所の公園に設置(平成27年2月)
B環境美化の街頭啓発
 (平成26年11月)
生活環境保全推進会議の役員皆さんなどが、倉橋小春さんの作品をデザインに採用したポケットティッシュを配布
地域を自分たちで美しく 〜栗東中学校「みんなの生活向上部活隊」 〜
  中学生が地域に出て、学校周辺の美化活動に取り組んでいます。
 栗東中学校では、「みんなの生活向上部活隊」として、生徒が部活動単位で地域内を清掃。中学校には18種類の部活動があり、部活動ごとに、生徒が地域の皆さんとともに心地よい汗を流しています。
■頑張る栗中生の姿を見てほしい
 「みんなの生活向上部活隊」の活動がはじまったのは、平成24年度。もともとは、地域の皆さんの知恵などを借りながら、ともに校内清掃に取り組んでいました。そのような中、「家庭訪問や三者懇談などの期間に、自分たちの力で清掃を学校の外にも広げていこう。地域の皆さんに、頑張っている姿を知ってもらおう」との思いから、美化活動が学校の外へと広がっていきました。
 「みんなの生活向上部活隊」の活動は、家庭訪問や三者懇談の時期にあわせ、年2回、延べ9日間実施。放課後、所属する部活動ごとに30分間ずつ、前半と後半に分かれて行われます。いちょう通り周辺、市民体育館、たこ公園などのエリアに分かれ、普段通学している道路や周辺施設のごみ拾いから分別までを協力して行います。
■地域の皆さんのあたたかな見守り
 「みんなの生活向上部活隊」は生徒主体の活動ですが、力強い応援役となっているのが「栗中サポーターズクラブ」の皆さん。「生徒を見守る地域の目を学校に」の思いから、通学の見守りや学校行事のサポートを行うボランティア団体です。美化活動も生徒とサポーターである地域の皆さんがともに取り組んでいます。
 「『栗中生頑張ってるやん!』という地域の皆さんの声が生徒の励みになり、活動も定着してきました。栗東中からさまざまな取り組みを発信していければ」と、学校と地域が思いを一つに、学校周辺の美化活動は今後も続きます。
○「学校づくりは、まちづくり」 地域に飛び出す美化活動
〜18ある部活動の中から3つの部活動の代表にインタビュー〜
生徒のみんなが頑張ってくれていています。
地域の中でも「今日は何の活動ですか?」と声をかけていただいたり、ボランティアで協力するサポーターもたくさんおられます。生徒側にも腕章のような、活動の目印となるものがあるとよいのかもしれません。みんなとも顔なじみになりますし、このような交流が栗東中から市内に広がればと思います。
栗中サポーターズクラブ代表・杉本貞夫さん(写真左から二人目)
お店の前にごみが多いです。最後にごみを集める時には、燃えるごみだけで、45リットルのごみ袋が4個分はあります。ごみの多さに驚きます。
2年生・野球部・世羅篤実さん(写真左から一人目)
栗東中の生徒の頑張りを多くの皆さんに知っていただけたらと思います。活動をはじめて2年。自主的に動いてくれる生徒も出てきました。
生活指導主任・辻 顕史先生(写真中央)
吹奏楽部はみんな仲良しですので、一緒に取り組めることが楽しいです。「掃除」というのではなく「楽しい時間見つけた!」という感覚です。
2年生・吹奏楽部・上田真衣さん(写真右から二人目)
歩道の脇などにタバコがたくさん落ちているのが気になります。ポイ捨てがとても多いです。
2年生・水泳部・西村拓南さん(写真右から一人目)
 子どもたちの「ごみの落ちていないきれいなまちにしたい!」という思い。その思いがまちのあちらこちらで形になり、美しいまちづくりにつながっています。子どもたちに負けないよう、私たち一人ひとりが意識して栗東をごみの落ちていない美しいまちにしていきましょう。
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