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栗東のチカラ  一人ひとりの力は小さくても、集まれば大きな力になります。それは、よりよい栗東を築く「チカラ」。今月は、多くの力が集まり、栗東を輝かせている活動を紹介します。
古き歴史に新たな息を吹き込むチカラ
旧中島家住宅の新しいかまどを築造中 〜かまど再生に取り組む皆さん〜
■貴重な体験の場として活用されてきた、かまど
 栗東歴史民俗博物館の敷地に建つ、旧中島家住宅(国の登録有形文化財)。約140年前に建てられ、昔のくらしを今に伝える貴重な歴史遺産です。
 旧中島家住宅内にあるかまどは、約20年前に作られました。貴重な体験学習の場として活用されてきましたが、老朽化が進んだため、現在、国の補助金を利用して、新しいかまど作りが進んでいます。
■多くの力を結集し、より魅力的なかまどに
 より本格的なかまどを作るため、市民団体や有識者などで構成される「市民とともに行う栗東歴史民俗博物館創造活動事業実行委員会」。実行委員会が、公募で集まった「かまど再生サポーター」を支えながらの協働作業で、120人の皆さんがかまどの再生に関わっています。
 5月23日(土)は、最初のワークショップ「かまど解体・土作り」が行われました。今までのかまどを塩で清め、ハンマーで土を崩します。さらに中にある瓦・石などを分別します。最後は土をフルイにかけ、さらにきめ細かくしました。
 作業には、子どもたちも大活躍。今後のワークショップを経て新しいかまどは、10月12日(祝)にお披露目されます。完成後は、かまどをいかした活動も積極的に行われる予定。多くの力が集まり、貴重な遺産が、栗東ならではの新しい形で、より魅力的に生まれ変わろうとしています。

植田 峻平さん
(小学4年生)
いろんなものを作ることが大好きで、ぜひかまどを作りたいと思って参加しました。このかまどで炊いたごはんは、とてもおいしかったです。
樋口 道成さん
(3歳)
大津からお母さんとお姉ちゃんと来ました。前にも家族でかまどを作ったことがあります。今回もとても楽しいです。
芝原 祈吹さん
(4歳)
図書館に行ったときには博物館にも立ち寄っています。かまど管理人の田中さんには、小さいころから、ここで遊んでもらっています。

宮奥 淳司さん
(かまど再生指導)
左官職人です。かまどを作れる人間にしか分からないこともあります。よりよいかまどをみんなで作れるように、頑張っていきたいです。
岸田 知之さん
(ボランティアコーディネーター)
栗東在住ですが、こんなに素晴らしい場所があると初めて知りました。多くの人が関わり、情報よりも、「体験」でその良さが広がればと思います。
〜かまど再生のために
 力を合わせる皆さん〜

田中 明雄さん
(かまど管理人)
10年以上、旧中島家住宅の管理をしてきました。今までのかまどがなくなるのは寂しいですが、多くの力で生まれ変わるかまどが楽しみです。
桐石 卓さん
(かまど再生サポーター)
炊飯器を作る会社に勤務しています。このかまどで炊いたご飯はとてもおいしかったです。ここでの体験がきっと自分の役に立つはずです。
中川 未子さん
(イラストレーター)
毎回、作業をイラストで記録しています。かまど再生のために、こんなにも多くの人が集まることは、滋賀の文化レベルの高さを感じます。
高齢者の力で、旧跡を復活 〜栗東ふぁざ〜ず倶楽部〜
■泣き地蔵へのルートを整備
 金勝にある旧跡、「泣き地蔵」。谷に下る途中の非常に行きにくい場所にあるため、草や竹の繁殖が激しく、今までは知る人ぞ知る隠れた観光名所となっていました。この「泣き地蔵」へのルートを整備したのが、栗東ふぁざ〜ず倶楽部の皆さん。昨年5月、荒れた周囲の草刈りをした後、金勝産の間伐材を使った階段が設置されました。
 その後、栗東市観光物産協会により、案内看板の設置や「こんぜめぐりちゃんバス」周遊ルートへの組み込みなどがされ、「泣き地蔵」が栗東の新たな観光名所として現代によみがえりました。
■金勝寺の旧跡を周回できる遊歩道を整備
 栗東ふぁざ〜ず倶楽部は、「退職後の第2の人生を楽しくいきがいのあるものにしよう」と平成19年に結成されました。現在は、平均年齢70歳の43人の皆さんが、さまざまな活動を展開しています。中心となる活動の一つが、栗東市観光物産協会と連携した観光面への取り組み。皆さんの力により、旧跡が復活されたのは、「泣き地蔵」だけではありません。平成25年には、山中にあり、近付くことが難しかった金勝寺の旧跡を周回できる遊歩道も整備。金勝産の間伐材を使い、険しい坂に、21か所・160段の階段と6か所の橋が段階的に設置され、旧跡「震岩」「隆堯法印 石塔」「良弁杉」が約500メートルの遊歩道でつながりました。
 整備後も、定期的な維持管理を行う皆さん。
 6月6日(金)に金勝寺で行われた活動では、傷んだ遊歩道の階段などを修復しました。「楽しくみんなで汗を流し、『地域に貢献している』という気持ちが生きがいにつながっています」とメンバーの一人。「今まで行きにくかった旧跡までの道を整備してもらい、案内できるようになったことに感謝しています」と語る、金勝寺の住職、勝山圓昭さん。
 栗東の素晴らしい歴史遺産に再び光をあてた、高齢者の皆さんの汗と力。点と点が線でつながり、新たな展開を視野に、今後の夢は広がり続けます。
よりよいまちづくりを目指すチカラ
まちづくりのパートナー募集
〜「栗東市市民社会貢献活動促進基金補助金(通称:元気創造まちづくり事業)」〜
 市では、NPO法人や市民活動団体を「新しい公共」をともに進めるパートナーと位置づけ、平成16年度から「栗東市市民社会貢献活動促進基金」を設立し、「市民社会」の構築に向け、団体がいきいきと活動できるよう、また自立に向けての活動をサポートしてきました。
 現在は「地域振興協議会コース」と「市民団体活動推進コース」の2種類により、さらに社会貢献活動を活性化し、活力とにぎわいのあるまちづくりの創造を目指しています。
 本年度実施分の事業は、昨年7月〜8月に募集しました。公開ヒアリングの結果、地域振興協議会コース9団体、市民団体活動推進コース5団体の提案が採択され、取り組みが進んでいます。
◎地域振興協議会コース
団体名 事業名 内容
治田西学区地域振興協議会<新規> 防災啓発〜「かまどベンチ」設置事業〜 防災かまどベンチを設置し地域住民、特に学校と連携して小学生との訓練・炊き出しを行い、防災意識を向上します。
大宝学区地域振興協議会<新規> 栗東駅周辺環境美化事業 栗東駅周辺道路にプランターを設置し、季節の花を植えます。また、周辺道路・広場の清掃を定期的に行い、快適な環境の創造に努めます。
大宝東学区地域振興協議会<新規> 健康で元気あるまちづくり 子どものけがや病気、救急救命に関する講習を行うとともに、住民同士の交流の場とし、地域力アップを目指します。
大宝西学区地域振興協議会<継続2年目> 防災かまどベンチ設置 防災かまどベンチを地域の拠点に設置し、防災訓練を兼ねて炊き出しを行い地域の交流・防災意識を啓発します。
金勝学区地域振興協議会<継続2年目> 金勝里山魅力づくり事業 スイセンの球根、コスモスの苗を各自治会の公園に植え、緑豊かな里山の原風景に合う自然に親しむ花いっぱい運動を展開します。
治田学区地域振興協議会<継続2年目> 地域福祉事業〜みんなでつくる地域の絆〜 「地域福祉」を目指して主に高齢者、児童、障がい者などについて地域住民やボランティア、各種団体と連携し、地域の絆を深めます。
葉山東学区地域振興協議会<継続3年目> 葉山川周辺環境美化活動 葉山川を草刈り清掃し、市民憩いの散策道路として整備を行うことで葉山東学区住民の結束力の向上と健康向上を目指します。
葉山学区地域振興協議会<継続3年目> 葉山学区地域振興協議会まちづくり事業 廃食油回収、かまどベンチの設置、花と緑の再生事業を進めることで、葉山学区住民の地域交流、防災に対する意識を向上します。
治田東学区地域振興協議会<継続3年目> 地域で「ものづくり」〜防災かまどベンチ設置〜 防災かまどベンチを地域の拠点に設置し、防災訓練を兼ねて炊き出しを行い、防災意識の啓発、地域の交流に取り組みます。
◎市民団体活動推進コース
団体名 事業名 内容
Harves-Ta in HASHIRI実行委員会 <新規> Harves-Ta in HASHIRI 清流の里、走井のよさを広くPRすることで地域を活性化し、若者が農林業にチャレンジする集落作りを促進するために取り組みます。
にこにこくらぶ<新規> 絵本読み聞かせ「にこにこくらぶ」 市内の小学校、幼児園、幼稚園、保育園、学童保育所、児童館に読み聞かせに出向きます。読み聞かせをとおして地域の豊かな人づくりへの寄与を目指します。
プロボノ・滋賀栗東<新規> 専門的スキルをいかした社会貢献活動事業 専門的スキルを持つ高齢者などと支援を必要とする団体をコーディネートすることで高齢者の生きがい対策、団体へのスキル提供につなげます。
栗東市商工会女性部<継続2年目> 交通安全グッズ制作・配布 地元の間伐材を使って、交通安全グッズを制作し、市内小学校に配布します。
NPO法人街道をいかしたまちづくりの会<継続2年目> 地域資源をいかしたまちづくり〜史跡「旧和中散本舗」の定期開場〜 旧和中散本舗を定期開場(毎月第1土曜日)することにより、栗東市の観光、市民活動の活性化と地域のまちづくりを目指します。
皆さんのアイデアで栗東をもっと元気に 〜「協働事業提案制度」〜
 「栗東市市民参画と協働によるまちづくり推進条例」に基づき、「協働事業提案制度」を実施しています。市民の新しい発想や行政のノウハウを出し合いながら、協働して事業を行うことで、多様なサービスが提供される豊かな地域社会を築いていくことを目指しています。
 協働事業提案には、@自由にテーマを設定する「自由テーマ型」と、A市が設定したテーマに基づく「テーマ設定型」の2種類があります。
 本年度実施分は、昨年8月〜9月に募集しました。書類審査と公開プレゼンテーションの結果、2団体の提案が採択され、取り組みが進んでいます。
区分 団体名/担当課 提案事業名 内容
自由テーマ型 親支援グループはやま(子育てサロンCoCo愛)/自治振興課 子育て中の親の楽集会と憩いの場づくり<継続3年目> 父親が育児の楽しさを母親と共有し、母親の一番の理解者となり、笑顔で子育てができるよう父親の育児参加を促します。
ハローキッズ協議会/生涯学習課 栗東市ハローキッズ<新規> 市内在住の小学生を中心に、外国語を交えながら日本文化との違いを体験・実感して外国語に親しみをもってもらうことを目的とします。
チカラを合わせて栗東を築く
〜「市民参画と協働によるまちづくり推進条例行動計画」〜
 市では、平成21年に「市民参画と協働によるまちづくり推進条例」を制定し、協働によるまちづくりに取り組んでいます。
 このたび新たに行動計画を策定しました。この計画では、市・市民・事業者が役割を明確にし、それぞれが主体で「市民参画と協働によるまちづくり」を進めるための基盤づくりを行い、意識を向上し、行動につなげることを目標にしています。
 今後も、市民の皆さんと行政がアイデアを持ち寄り、よりよい栗東を築いていきましょう。
■「元気創造まちづくり事業」「協働事業提案制度」 詳しい内容を説明する募集説明会
日時…7月23日(木)19時〜21時
場所…市役所2階 第4・5会議室

日時…7月26日(日)10時〜12時 
場所…コミュニティセンター大宝東 大会議室
■平成28年度実施の「元気創造まちづくり事業」 「協働事業提案」募集
募集期間…7月27日(月)から8月21日(金)まで
※募集要項は、市ホームページに掲載します。

問合せ…自治振興課 協働まちづくり係 TEL.551-0290 FAX.551-0432
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