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りっとう再発見 栗東に残る日清戦争
 昨年4月から6月にかけて発掘調査を行っていた蜂屋遺跡から古墳時代(4世紀〜6世紀)の河川、奈良時代から平安時代前期(8世紀〜9世紀)の井戸1基、掘立柱建物3棟、 平安時代後期から鎌倉時代(12世紀〜13世紀)の掘立柱建物5棟、中世墓1基などが見つかっています。
 中世墓には、集落から離れた場所に墓地をつくるものと、屋敷の近くにつくる屋敷墓などがあります。今回の墓は屋敷内に作られた屋敷墓です。注目すべき点は、通常一つの墓坑に一つの棺を納めますが、今回の事例は大小三つの棺を納めていることです。
 墓坑の大きさは、南北3m、東西2・8m、深さ52pで、その中は板で広い空間と狭い空間に仕切り、広い空間には大小二つの木棺(大:長辺1.5m、短辺0.7m 、小:長辺1.6m、短辺0.5m)を納め、狭い空間にもう一つの小さい木棺(長辺1.75m、短辺0.45m)を納めています。広い空間に屋敷の中心人物であった主人と妻、狭い空間にその子どもという考え方もできます。
 また、棺の周囲からは、大小2種類の土師器の皿9点に加え、中国から輸入された白磁の椀6点、白磁の皿5点が出土しています。これだけの輸入陶磁器がまとまって出土することもあまりないので被葬者を考えていく上で重要な要素となります。
 平安時代後期の中世墓は、これまでにも全国各地で多数確認されていますが、今回発見されたような一つの墓坑に複数の遺体を埋葬したものは大変珍しい事例です。構造、出土遺物などさまざまな点において注目すべきものとなり、当時の墓のあり方を解明していくうえで大変貴重な資料となりました。

※5月号は、大宝神社の例大祭を紹介します。今年の大宝神社の例大祭は、7年に一度の「大渡し」行事があります。5月4日、宮座行列などが行われます。

問合せ
栗東市出土文化財センター TEL.553-3359 FAX.553-3514
《金勝小学校》「脚下照顧」
 栗東市子育てのための12か条に「靴や物を整理できる子に」があります。本校では「履物をそろえる」ことに、5・6年生の生活委員会が中心になって全校で取り組んでいます。
 「脚下照顧」これは「自分の足元をしっかりと見つめよう」ということです。自分の履物をそろえることが、自分の足元をしっかりと見つめ、自分の行動に責任を持ち、他の人に対しても思いやりを持って接していくことにつながると言えます。
 本当に些細なことかもしれませんが、このような取組みが子ども一人ひとりの心の安定につながり、人に対して「ありがとう」といった感謝の気持ちになると思います。それが確かな学力・豊かな心・たくましい体の育成につながると考えています。
問合せ
学校教育課 TEL.551-0130 FAX.551-0149
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