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 このページは、さまざまな分野で活躍されている皆さんを紹介するコーナーです。

角垣 賢さん

(59歳・安養寺)


 ホテルボストンプラザ草津の総料理長。10月にドイツで開催された、歴史ある西洋料理の競技大会「第24回IKA世界料理オリンピック」に出場。36か国約1500人の料理人が腕を競う中、タパス料理(写真)をはじめとする独創的な料理で、個人競技 金メダルを獲得。


アイデアあふれる西洋料理で、世界大会 金メダル
 ■料理の道に進んだきっかけは?
 錬金術師のように料理を仕上げる高いコック帽の西洋料理人の姿にあこがれ、気が付けば40年。多くのお客さまの幸せを演出するホテルバンケットの料理に携わり、心を込めた料理でおもてなしをしています。宴会料理は、常に進化していくものであり、食べる人の好みや目的などに応じてアレンジする楽しさがあります。お客さまからの「おいしかったよ」の言葉が喜びと励みです。
 ■優勝した料理へのこだわりは?
 8年前、日本チームのコーチとして同大会に出場しましたが、レベルの高さを痛感しました。そのため、今回は2年前から料理のアイデアを練ってきました。個人競技は、タパスと呼ばれるスペインの小皿料理とコースメニューで、味や見た目の美しさを競います。食材や見た目が重ならないように、食感も違うものになるように工夫しました。タパスの課題は冷製と温製各2種。15gの小さな料理ですので、細やかさの中に食べやすさも求められます。 冷製タパスの一つは、自分で作った型に、ハムのムースを詰め、赤ピーマンで柄を出し、上に赤ワインのゼリーをあしらいました。ワインにちなみ、ぶどうがデザインされた銀食器に載せました(写真右上)。器に意味を持たせるため、デザインはすべて自分で考え、日本で唯一の高名な職人に作ってもらいました。すべてにおいて完成度も高く、優勝には自信がありました。
 ■今後の夢は?
 シェフになって40年の節目に優勝できました。「この歳でも挑戦することで夢がかなう」ことを示すことで、若い皆さんの希望につながればと思います。大会には職場のスタッフを同行させました。今後、この経験を行かし、彼が世界一になってくれることを願います。
 日本の西洋料理人が集う、公益社団法人 全日本司厨士協会の滋賀県本部会長も務めており、ボランティア活動で子どもたちに地産地消の大切さも教えています。新しい料理の考案など、今まで常に挑戦してきました。これからも挑戦し続け、真価のある料理を追求していきたいです。
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