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LOVE図書館
 今年、30歳を迎えた図書館。ボランティアグループや雑誌スポンサーなど、多くの皆さんの力でより愛される場へと成長してきました。
 利用者は年々増加し、昨年度は、延べ13万8,791人が図書館を利用。開館30年を機に、さらに皆さんにとって愛着を持ってもらえる場になるよう努力します。
図書館とともに歩んできたグループ、めるへん
 昭和62年、図書館の開館に合わせて誕生した「りっとうおはなしグループめるへん」。「栗東の子どもたちに充実した読書環境を整えていこう」と有志が集い誕生しました。
 現在は、12人のメンバーが、毎月1回、図書館でおはなし会を開催するとともに、依頼のあった場所に出かけ、おはなし会をしています。図書館では、毎月のテーマに合わせ、小さいクラス(幼児)と大きいクラス(小学生以上)に分けて開催。毎回楽しみにしている人も多く、人気のおはなし会です。
 6月24日、「やってみよう!」をテーマに開かれたおはなし会には、合わせて59人が参加。絵本、まき絵、掛け図などで参加者がおはなしの世界を楽しみました。
 クラスごとに毎月2冊読む絵本。「テーマに合わせて、一人10冊を持ち寄り、約100冊の中から計4冊の絵本を厳選します」と語るのは、代表の吉川さん。リハーサルを行い、時間配分や読むスピードなど、メンバーの意見を聞いて当日に臨みます。
子どもたちの反応がやりがい
 「おはなし会は、毎回新しい出会いがあります。子どもたちの素直なリアクションもやりがいの一つです。思ったような反応が返ってきた時は、うれしくなります。民話『花さかじいさん』を知らない子どもたちもいて、世代のギャップを感じることもあります。ここに入って17年。みんな主婦なので、子育ての話もしながら和気あいあいと活動してきました。参加してくれていた子どもたちの成長した姿もうれしいです」と語る吉川さん。
 6月24日のおはなし会も、驚いたり、笑ったり、手に汗をにぎったりと、身を乗り出しながら、おはなしの世界に入り込む、子どもたちの姿がありました。
子どもと一緒の活動 だからこそ楽しみが増える
 3人の子育てをしながら、メンバーの一人として活躍しているのが、大塚さん。2歳・小学1年生・3年生のお母さんです。
 「8年前、保育園の子育て講座で『めるへん』と出会い、とても楽しい時間を過ごすことができたのがグループに入ったきっかけです。それまで図書館とは無縁でしたが、今では第2のリビングのような場所になりました。メンバーが子どもたちを見てくださるので、一緒におはなし会に参加しています。
 子どもたちが手にした本で、私にも新しい世界が広がります。子どもがいるからできないのではなく、子どもとともに活動するからこそ、楽しみが増えます。皆さんも仲間に入りませんか」と呼びかけます。
 関わる子どもたちの成長をずっと見守り続けてきたおはなし会。多くの人に愛され、30年の歳月を重ねます。
栗東市民は本好き!一人あたりの年間貸出数は9.5冊
<昨年度の統計から>
・蔵書冊数…30万4,684冊
・貸出冊数…64万1,573冊

 昨年度の滋賀県の県民一人当たりの年間貸出数は7.97冊です。一昨年度は8.35冊で、都道府県では全国2位という数字から見ても、栗東市民は本が好きな人が多いといえるのではないでしょうか。
ありがとう30周年 秋に「としょかんまつり」を開催
<図書館の歩み>
・昭和62年7月 開館
・平成18年2月 栗東西図書館開館
・平成25年3月 小林児童文庫開設

 感謝を込めて、秋に「としょかんまつり」を開催します。
・開館から30年をベストセラーや話題の本で振り返る展示
・図書館見学ツアー
・しおり作り
・本のシートかけ講座
・リサイクル本フェア
・くりちゃんブック大賞
などを予定しています。詳細は、広報りっとうや図書館のホームページでお知らせします。

雑誌スポンサーは、図書館で購入する雑誌の年間購読費用を年単位で負担していただく制度。現在、35の個人や企業の支援があります。
図書館では、スポンサーを募集中です。
本を楽しみに待つ子どものために

雑誌スポンサーとして支援
澤絢子さん
 子どもの頃、近くに本屋さんがなく、月に1回伯母が学習雑誌を送ってくれるのが楽しみでした。「一人でも楽しみにしてくれている子どもがいたら」との思いで、今、雑誌スポンサーとして「こどものとも」を毎月図書館に届けています。
 また、平成8年に主任児童委員を拝命し、民生委員・児童委員さんらとともに20年以上、葉山東小学校で読み聞かせボランティアをしています。名作をはじめ、対象年齢や季節感なども考え、学校や図書館と連携して、心にきらっと光るような本を選べるように努めています。成長した子どもさんが、私の名前や読んだ本を覚えてくれていることもあり、うれしいです。
 図書館は情報や知識・心を豊かにする宝庫。「プレミアムフライデー」を活用して、早く退勤されたお父さんやお母さんが図書館を利用し、借りた本を週末に子どもさんと楽しまれるのも家族のよい時間になるのではないでしょうか。
本は、なくてはならない存在

毎週、図書館を愛用
南原利廣さん
 毎週土曜日に図書館で6冊程度の本を借りるのが習慣です。
 本は私の人生にとって、なくてはならないものです。小さい頃、体が弱く、外で遊べなかった私にさまざまなことを教えてくれました。社会人になってからも、仕事で全国を飛び回っていた忙しい生活の毎日に、精神的な支えとなってくれました。週4回は本屋を利用し、通勤時には必ず2冊の本をカバンに入れていました。今でも家には約5000冊の本があります。
 主に読むのは、ノンフィクションです。20代の頃に読んだ、司馬遼太郎の「坂の上の雲」は、故郷が四国で、父が俳句をたしなんでいた私にとって非常に魅力的な歴史小説で、8年ほどかけて全巻読みました。
 先日、地域でボランティアをしている時に、小学3年生がグループで楽しく宿題の本を音読している姿を見ました。本に親しむ子どもたちが増えることを願っています。
常に利用者のことを心に

音訳ボランテイアグループ
「たんぽぽ」
 平成元年に図書館で朗読講座が開かれた後、グループが結成されました。28年経った今、30代〜70代の14人が図書館の録音室で広報紙や依頼のあった本を音訳したり、対面朗読などで、視覚障がいのある人に本を楽しんでもらっています。
 音訳は、自分の色を出すのではなく、相手に分かりやすく読むことが重要です。例えば「広報りっとう」も、リハーサルで内容が間違いなく伝わるかどうか検討してから、録音しています。吹き込むマイクの先には常に利用者を思い浮かべています。また、対面朗読では、気軽に意見を届けていただけるような関係づくりを大切にしています。
 感情移入してはいけないのですが、感動をこらえきれず、涙を流して音訳したこともあります。みんなに共通するのは、よりよいものを作ろうとする思い。今後、図書館をとおしてメンバーを募集しますので、仲間になりませんか。
昔も今も親子で楽しいひととき

図書館を家族で利用
井上春陽くん家族
 2歳の子どもと一緒に図書館を利用しています。絵本を借りたり、その場で読んだり、本と自由にふれ合える空間をとても楽しんでいるようです。その姿を見ると自分も幼いころ、両親と図書館へ行くのが楽しみだったことを思い出します。
 今も昔も親子で楽しいひと時を過ごせる図書館に、感謝しています。

訳もカセットテープからCDへ。視覚障がいのある人だけでなく、ページをめくることができない人、細かい文字が読めない人もぜひご利用ください。
図書館が市民の力でより愛される空間に
 昨年秋に元気創造事業の一つとして開催された「図書館ボランティア養成講座」。終了生19人が栗東市立図書館ボランティア「マロン」を結成し、毎月2回の活動をしています。新しい力が加わり、図書館が今まで以上に愛される空間になっています。
開館前の本棚整理から本の修復まで
 7月6日の活動では、開館前の9時から本棚整理が始まりました。「本棚をチェックし、本が破れていないか、番号どおりに並んでいるかなどを見ていきます。奥に入っている本は『これも見てね』と心で呼びかけながら見える位置にひっぱり出しています」と語るメンバーの一人。
 10時からは、本の修理やラベル貼りに移ります。破れた本をボンドで貼ったり、表面が汚れた本を磨いたりと、いずれも丁寧さと根気が必要な作業です。
 「工作が得意で、自宅にある本が破れたら自己流で直したりもしていました。何かボランティアができたらと思っていました」「栗東100歳大学で社会貢献の大切さを感じていた時に養成講座があり、受講したのがきっかけです」「図書館の仕事は思った以上に大変なことがよく分かりました。今まで当たり前に借りていた本をいっそう大事にしています」「新しい発見が多いです。破れている本は『たくさんの人に読まれてきたんだな』と感じます」「今後、緩やかに長く活動を継続できたら」と皆さんは話してくださいました。
市民と職員が協働でより愛される図書館へ
 一方で、「庭の手入れや花の植栽などもしてくださっています。図書館に関わる機会が増えることが理解につながると、できることがあれば積極的に手伝ってくださり、心強い存在です」と職員は語ります。
 「マロン」の皆さんは、葉山中学校の図書館の本棚や本の入れ替え、秋の「としょかんまつり」の手伝いなど、今後の活躍が期待されます。新しい力で、市民と職員による協働の取組みがさらに大きく広がります。
利用マナーを守ろう!年間約80冊が使えない状態に
 図書館では、年間約80冊が破損や汚損などで使えなくなっています。
 本は正しく直せば、その後も長く使えますが、直せない本はこれ以上利用できません。例えばこんな時は…。
●水にぬれてしまった
 一度ぬれたら、しわしわ・ごわごわになって、元に戻りません。加湿器の近くに置いたり、風呂で読むことは絶対にしないでください。
●かじられた
 かじられた本は利用することができません。ペットを飼ったり、子どもがいる家庭は、本の置き場所にご注意ください。
●ページが外れる、破れた
 専用の道具で修理しますので、取れたまま返却してください。変色するので、セロハンテープは絶対に使用しないでください。
これからも変わらず愛される図書館に
 図書館では開館30年を機に、だれもが気持ちよく利用できるように、マナーを重視した取組みを展開しています。すべての人がマナーを守り、さらに利用しやすく、愛着のある図書館になりますように…。
マナー向上標語を募集しポスター掲示
 図書館では利用者のマナーに多くの意見が寄せられていました。そこで、皆さんと一緒に図書館の利用を考えようと、「あなたのコピーが図書館をまもる みんなでつくる、みんなでえらぶ」をテーマに、5月10日から31日まで、マナー向上の標語を募集。131点の応募がありました。
 応募作品の中から得票数の多かった2つの作品を使ってポスターを制作しています。栗東高校美術科の生徒の皆さんがデザインを担当し、11月に完成予定です。
9月1日から長期延滞者に図書館資料の利用を制限
 図書館資料は返納期限を定めており、期限内に返却されることで、次の人が利用できます。しかし、返納期限を過ぎても返却されず、他の人の利用を妨げている状況も多く見られます。
 皆さんの共通の財産である図書館資料を適切に利用いただくため、「栗東市立図書館資料の利用制限に関する要綱」を定めました。期限内に返却されない場合、図書館の利用を一定制限します。
■利用制限の内容
・図書館資料の返納期限を45日以上過ぎた場合には、貸出・予約サービスを停止します。
・1年以上過ぎた場合、利用再開のためには、資料の返却と、利用停止解除の申請が必要となります。

・前述の内容にかかわらず、一か月の間に2回の督促を行った後、1週間を経過しても返却されない場合は、延滞資料を返却されるまで貸出・予約サービスを停止します。

返納期限日からの
経過日数
制限内容 制限解除方法 制限解除の日
45日未満 制限なし
45日以上
2月未満
貸出・予約
受付停止
当該延滞資料の返納 当該延滞資料の返納日
2月以上
6月未満
貸出・予約
受付停止
当該延滞資料の返納 当該延滞資料の返納日から起算して2月を経過した日
6月以上
1年未満
貸出・予約
受付停止
当該延滞資料の返納 当該延滞資料の返納日から起算して6月を経過した日
1年以上 貸出・予約
受付停止
当該延滞資料の返納および利用停止解除の申請 当該延滞資料の返納日から起算して1年を経過した日

※「栗東市立図書館資料の利用制限に関する要綱」より要約。要綱は、図書館カウンターまたは図書館ホームページからご覧ください。

問合せ
図書館 TEL.553-5700 FAX.554-0792
栗東西図書館 TEL.554-2401 FAX.554-2501
来月号の特集は、「地域で子育て」」の予定です。
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