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広がる!「馬のまち栗東」
 まちのイメージとして「栗東は馬のまち」と考える市民の皆さんも多いのではないでしょうか。本年度実施した「第六次栗東市総合計画策定に関する市民アンケート調査」でも馬に関する多くの意見があり、関心の高さが伺えます。
 市内各所で馬を栗東の貴重な地域資源として考え、広げていこうとさまざまな取組みが展開中。まちへの愛着や誇りにつながっています。
トレセンのあるまち
全国2か所、開設50年を迎えるトレセン
 今年は御園にあるJRA栗東トレーニング・センターが開設されて50年。日本に2か所しかないJRAの競走馬調教施設があるため、栗東は「馬のまち」として全国に知名度を響かせています。
2000頭以上の馬と1100人以上が暮らす
 JRA栗東トレーニング・センターは、競走馬の調教施設として1969年に開設されました。全国では、本市と茨城県美浦村にしかない貴重な施設で、「トレセン」の愛称で親しまれています。
 約150万u、甲子園球場が40個も収まる広大な敷地には、6つの調教コースをはじめ、競走馬が生活する厩舎、競走馬診療所やスイミングプール、乗馬苑などさまざまな施設を完備。2月1日現在、2000頭を超える馬と、529世帯、1155人の皆さんが居住しています。調教師や騎手をはじめ、馬と関わる人たちが多く暮らしていることが「馬のまち」と呼ばれるゆえんにもなっています。
 トレセンで調教を積んだ馬たちは、レースの直前になると出走が予定される競馬場へと輸送されていきます。栗東から、数々の名馬が育ち、歴史に残るさまざまなドラマ、名場面がつくられています。
まちの名前を冠した特別レース「栗東ステークス」
 トレセンのある栗東にちなんだ特別レースとして、毎年5月上旬、京都競馬場で、「栗東ステークス」が開催されています。レースは、栗東町制30周年記念として、1984年に「栗東特別」として始まりました。
 昨年は5月13日に開催され、栗東所属の「ウインムート」が優勝。市長らがプレゼンテーターを務め、勝利した馬の関係者に記念品を贈呈しました。また、毎年、同時に競馬場内で観光物産展を開催し、市の特名産品をPR。栗東の良さを知ってもらう機会につながっています。
 トレセン開設50周年記念となる今年のレースは、5月12日(日)に開催予定。観戦ツアーなども企画されていますので、皆さんもぜひこの機会に参加してみませんか。詳細は広報4月号などで案内します。
馬を身近に感じるイベント「馬に親しむ日」
 また、馬を身近に感じてもらおうとトレセンでは、 1980年から乗馬苑などを会場に「馬に親しむ日」を開催。市も参画し、馬に親しむことを通じて、「馬のまち栗東」を身近に感じてもらえるよう、取組みを進めています。
 昨年は9月24日に、「ウマシタ!2018・馬に親しむ日」として名前も新たに、トレセンと公益財団法人栗東市体育協会の共催で開催。ジョッキーとふれ合えるイベント、宮崎県の伝統馬事芸能「ジャンカン馬踊り」、乗馬体験、ポニー試乗会、施設見学会、ミニチュアホースとの写真撮影会などの趣向をこらした内容で展開されました。
 2024年の滋賀国体で栗東が開催地となる「レスリング」に関連した体験会などもあり、秋晴れのもと、トレセンを訪れた大勢の皆さんが楽しいひとときを過ごしました。
 今年も、日程が決まり次第、広報などでお知らせします。家族や友人と「馬のまち栗東」を実感することができる、栗東ならではのイベントにお越しください。
日本騎手クラブ関西支部に広報大使を委嘱
 1月23日、日本騎手クラブ関西支部に、市の魅力を発信する広報大使「うますぎる栗東大使」を委嘱。
 騎手クラブ代表として、日本騎手クラブ会長の武豊騎手に委嘱状をお渡ししました。
 栗東トレーニング・センターの競馬会館で、市長から委嘱状を受け取った武豊騎手。
 「育ち、慣れ親しんできた栗東市は、ふるさとであり仕事の拠点。自分たちが頑張って、関西馬が活躍すると世界にも栗東という言葉が広がります。競馬を通して、少しでも貢献できるよう騎手クラブ全体で栗東市を盛り上げていきたいです」と抱負を語ってくださいました。
※こちらもあわせてご覧ください。
動画や見学でトレセンを知ろう!
 トレセンでは、調教見学、施設内見学、親子体験ツアーを実施。
ホームページからお申込みください。
■JRA栗東トレーニング・センター
http://www.jra.go.jp/facilities/tc/rittou/event/
 また、市ホームページでも動画でトレセンの魅力を紹介しています。
■市ホームページ右上サイト内検索
馬のまちで乗馬体験!
 栗東市観光物産協会では、栗東ホース具楽部の協力のもとで乗馬体験を開催しています(今年も開催予定)。

問合せ…栗東市観光物産協会 TEL.551-0126
民間活力で盛り上げる
人と馬がつながる場所を作りたい!
 「馬のことを知り、気軽にふれあうことができる場所を市内に作りたい」と、人と馬の福祉の観点から5月に新しい施設がオープン予定です。市施設の跡地を有効に活用するため、市が民間事業者からの提案を募集し、採用された事業。栗東の地から、「馬」をキーワードに夢が広がっています。
馬をキーワードに市有地を活用した協働プロジェクト
 六地蔵にある、2200uの市有地(住民憩の家跡地)を活用した施設の名称は「TCC Therapy Park」。人と馬の共生を目指し、安養寺にある株式会社 日本サラブレッドコミュニティクラブ(TCC JAPAN)が、5月にオープンさせる予定です。
 主導するのは、代表取締役で、小野在住の山本高之さん。市で生まれ育ち、まちの外に出て改めて、「栗東は馬のまち」という知名度を強く実感。「地元で活力になる仕事ができたら」と帰郷し、プロジェクトをスタートさせました。
 主要事業となるのは、@引退競走馬を活用した、子どもたちへのホースセラピーを主とした放課後などのデイサービスA引退競走馬のホースシェルター支援B「馬のまち栗東」のまちづくりへの貢献です。
医療と福祉が連携した先進的な取組みを栗東から
 「乗馬や馬の世話を通じて心身を癒やす『ホースセラピー』とけがなどで引退して行き場を失ったサラブレッドの緊急避難所『ホースシェルター』を中心に、社会に開かれた福祉施設を目指します。
 セラピーの対象は3〜18歳の子どもたち。サラブレッドを含め6頭の馬とともに、理学療法士、作業療法士、保育士など資格を持つスタッフが支援します。また、馬は、市内のイベントなどにも登場してもらうことでより身近に感じてもらいたいです。活動から人と馬の距離が近いものになり、馬の社会的価値を高めることにつながればと思います。人と馬の双方にとって、楽しくやさしい場所にできれば」と語る山本さん。
 医療と福祉が連携した取組みが全国に発信されようとしています。
栗東ならではの施設をともにつくろう
 参加者が投稿した写真をつなぎ合わせ、4m×2mの大きなモザイクアートモニュメントとして、「Tcc Therapy Park」に展示します。
 家族、ペットなど、好きな写真を投稿して、栗東で始まる新しい取り組みに参加しませんか。
■TCCJAPAN日本サラブレッドコミュニティクラブ
 キャンペーンサイト
 https://campaign.tcc-japan.com/
 TEL.584-5945
若い力でまちづくり
馬のまちをみんなで創ろう!
 「『馬のまち栗東』のさらなる活性化につなげよう」と公益社団法人 栗東青年会議所が子どもたちに向けたイベントを開催。完成した栗東ならではの個性あふれる「馬に乗った飛び出し坊や」は市内各所に設置され、まちを盛り上げています。
本物がいなくても馬のまちを広げていこう
 10月13日、公益社団法人 栗東青年会議所が、「馬のまちをみんなで創る 新しい世界を切り開け!〜Pioneer a UMA world〜」を開催。トレセンに子どもたちと保護者23人が集合しました。
 参加者は、「馬(UMA)が有名だといっても、簡単に見て触ることができないので、未確認生物『UMA』のよう」「馬は貴重な地域資源だが、栗東では馬が有名だということを市民でも知らない人がいる」という現実を共通理解。「市全域を馬のまちにしようとしても、本物の馬を活用することは、環境の問題などの課題も多い。もっと広くみんなに知ってもらえるような方法を考えよう」と地域活性化に取り組む先進地の事例を学びながら、関係者とともに「馬のまち栗東」を広げていく方法を考えました。
飛び出し坊やの製作と柔軟な発想でアイデア出し
 実際にトレセンを見学後、活性化につなげる一つとして、子どもたちは各自が「馬に乗った飛び出し坊や」を製作しました。完成した24体は市内の観光施設や小学校などに設置され、馬のまちを感じるきっかけにつながっています。
 また、グループごとにアイデアを創出。小学生が考えたカレーをコンテストし、優勝作品を給食に出す「ウマカレー」、栗東駅前に人が集まるオブジェを作り、栗東らしい待ち合わせ場所にする「馬時計」、「馬祭り」「りっとう馬コスプレバル」の開催など、柔軟な発想による提案がされました。
 このイベントには、市民記者「りっとうミツケーター」も参加し、フェイスブック「うますぎる栗東」で発信。馬のまちをみんなで考える貴重な機会になりました。
馬のまちを広げる
栗東ならではの魅力を多くの力で伝える
 市では、元気創造政策課内に馬事業企画室を設け、ふるさと納税などで、「馬のまち栗東」を全国にPRしています。また、市民の皆さんがまちを盛り上げようとする自主的な活動も多くあります。一つひとつの取組みが大きな力となり、全国に栗東の魅力が広がっています。
ふるさと納税で関連記念品を充実
 市では、ふるさと納税により1万円以上の寄附者にお礼として記念品を贈呈しています。昨年、記念品数を66品から86品に充実させ、「馬のまち栗東」ならではの記念品も増やしました。
 市外在住者が「心のふるさと」として寄附できる、ふるさと納税。地場産業の活性化や栗東の知名度の向上につなげ、寄附金をよりよいまちづくりに活用しています。昨年度は全国から1184件、3568万円9103円の寄附がありました。平成20年度から平成29年度までの寄附金累計1億3187万3836円の一部を小学校のエアコン設置や総合戦略推進プロジェクトなどに活用しています。
 今後も市民の皆さんとともに栗東ファンを増やし、まちの魅力を広げる取り組みを進めていきます。

「ふるさと栗東応援寄附」の記念品や寄附状況の詳細は市ホームページをご覧ください。
問合せ
元気創造政策課 TEL.551-1808 FAX.553-1280
馬のまちを市内外にPR
 JR手原駅内にある栗東観光案内所では、「馬のまち栗東」にちなんだ展示、グッズなどの販売がされています。
 また、昨年、「うますぎる栗東映像プロジェクト」で市民と学生が考えた栗東市のPR動画6本のうち、2本が馬が登場するものでした。これらを栗東ステークスの際、京都競馬場のターフビジョンで放映。動画は、栗東観光案内所内、市役所1階のモニター、特産品相互取扱協定を結ぶ大阪府泉佐野市でも活用されており、魅力を発信中です。
馬のまちを盛り上げよう!〜市民発の取組み〜
「馬勝ったバウム」で栗東を盛り上げる
田中 由美さん(「サロン・ド・カフェ・アプリ」)
 2014年、栗東芸術文化会館さきら開館の15周年にあわせて、施設内にあるカフェのオーナーとして、さきらの魅力を伝える「栗東バウム」を企画・開発しました。
 無添加にこだわったバウムクーヘンは、季節によって生地の配合を変え、直火焼きで1本ずつ、手間と時間をかけて焼き上げています。
 さまざまなシリーズ展開を経て、2016年、トレセンの氏神様である大野神社さんと「馬勝ったバウム」を共同開発しました。栗東には競馬関係のお客さんも多いのに、PRできるようなお土産がないという現状から 「おもしろおかし(菓子)く、まちを盛り上げたい!」と考えました。
 ターゲットは「競馬場の馬好きな人」。JRAの関係者の皆さんの意見も聞きながら完成させました。味は、芝のような抹茶味、パドックのようなプレーン味、ダートのようなココア味の3種類。「万事ウマくいきますように…」の願いを込め、パッケージには蹄鉄をあしらい、騎手の勝利の瞬間を描きました。
 「栗東ホースマン(競馬関係者)」と「栗東バウム」、どちらも目指す先は「馬勝った(美味かった)」 です。ふるさと納税の記念品にもなっています。手土産などとして京都競馬場での販売も好評で、栗東を知っていただくきっかけにつながっています。常連さんが栗東に来てくださることもあります。
 「馬のまち」を広げていくためには、栗東青年会議所が企画された、飛び出し坊やを作るイベントのように、身近に馬を意識できるきっかけが大切なのではないでしょうか。点と点を結んで線にして、縁につなげる。さまざまな活動の連携で栗東のよさが広がり、まちが盛り上がっていけばいいなと思います。地域のことを伝え、問いに答えられるようにしていきたいです。
楽しみながら馬にちなんだ小物を手作り
田島 明惠さん(カフェサロン「STILL ROOM」)
 「『馬のまち りっとう』を盛り上げよう!」と2015年から、馬にちなんだ作品を手作りしています。
 「こうしたらかわいい!」と頭の中のイメージを形にしていきます。パーツを切り、手で縫い合わせていく細かい作業ですが、心が無になるような楽しい時間。気の向くままに、合計すると1日5時間くらいになっている時もあります。
 こだわりは、イギリスの「リバティ」のプリントデザイン生地を使っていること。お気に入りの生地を少しずつ使っているのですが、その少しの加減が生地の価値をいっそうひきたてると思っています。遊び心で、例えば表からは見えないバッジ裏面に生地を使っています。多色ある糸からイメージの色を選んでいくのもワクワクします。
 作品はアナウンサーで競馬ジャーナリストの杉本清さんにもプレゼントしています。テレビや雑誌で身に着けてくださっているのを見るととてもうれしく思います。
 最近は、元JRA騎手で革職人の佐伯清久さんのアシスタントを務めておられる方と交流するなど、よりよい作品づくりにつながる出会いもありました。
 もともと手芸が趣味という訳ではなかったのですが、思いがあれば、続けていくうちに何でもできるようになるものです。楽しみながら、馬をあしらった小さな作品を作り続け、これからも、「馬のまち栗東」の魅力を自分なりに発信していきたいです。
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