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 このページは、さまざまな分野で活躍されている皆さんを紹介するコーナーです。

中井 栄緒さん

(31歳・蜂屋)


 アメリカで1年8か月間の農業研修を終え、平成26年に「栗東いちじく生産組合」の指導を受けて栽培を開始するとともに、イチジクに関連するイベントを毎年開催。
 手製イチジク帽子をかぶった広報や似顔絵ワッペン、SNSなどによる宣伝活動を精力的に展開。また、同組合にてイチジクジャムなどの製造販売や地元パティシエと共同でスイーツの開発も手がける。現在、ビニールハウス4棟で約130本のイチジクのほか果菜類を育成中。

若手の営農家 「栗東いちじく」を守りたい
 ■きっかけは?
 22歳の時、国際農業者交流協会が主催するアメリカ農法の研修事業に参加、ワシントン州の農場で厳しい指導を受けました。見渡す限りの広大なリンゴ農場には直売所があり、遠方から買い付けに来る人が多くいました。現地のリンゴは長い日照時間のもとで生育するためか、甘みが鮮烈でとてもおいしいリンゴでした。アメリカの消費者は、農業に対する意識が高く、良いものを作れば偏見なく評価してくれました。
 「こだわりを持って良いものを作ることができれば、世界中どこにいても関係ない。そして自分はただ自分の仕事をしているだけなのに、代金をもらって感謝の言葉までもらえる。こんなに素晴らしい仕事はない」と実感し、農業の道を歩もうと決心しました。
 ■現在までの道のりは?
 「栗東いちじく生産組合」に加入させていただき、指導を受けながら栽培を始めました。特徴は、ビニールハウスによる雨よけ栽培です。気象や虫害による影響を受けにくく、農薬も少なくて済むなど、安心・安全な栽培方法と考えています。収穫は、8月頃が最盛期となり、おいしくなります。生果実以外にもジャムなどの加工品を製造し「アグリの郷栗東」などで販売しています。
 また、「栗東いちじく」をアピールするため、平成26年から毎年、イチジクに関するエピソードを交えた「りっとう無花果コンサート」を開催(今年は8月11日を予定)しています。同時開催のカフェで提供するスイーツやケーキも楽しみにしていてください。
 ■今後の夢は?
 平成30年度滋賀県果樹品評会のいちじくの部で優良賞と滋賀県知事特別賞を受賞しました。この誇るべきイチジクを、市内の学校給食へ出したいという想いがあります。栗東といえばイチジクと言ってもらえるよう頑張ります。イチジクは漢字で「無花果」と書きますが、先人が守ってこられた「栗東いちじく」を継承し、しっかり守り続けて、大きな花を咲かせたいと思います。
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