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 このページは、さまざまな分野で活躍されている皆さんを紹介するコーナーです。

宮城 定右衛門さん

(荒張・82歳)


元金勝生産森林組合長。滋賀県山林種苗協同組合を立ち上げ、現在は代表理事。平成13年に滋賀県指導林家に認定され、林業後継者の育成に努めるとともに、森林環境学習「やまのこ」事業に協力。平成23年度緑化功労者「林野庁長官賞」受賞。林業の発展に寄与されたとして、平成30年に黄綬褒章を受章。令和2年度近江米食味コンクール環境こだわりコシヒカリ部門で優秀賞受賞。その他数々の賞を受賞。現在は、米や野菜、栗東いちじく、モモやブドウなどさまざまな農作物を生産。

農業と林業でふるさとをまもり育てたい
 米や果樹を育てる農家でありながら、林業を営む走井在住の宮城さん。自身の田畑だけでなく、地域の農林業の振興発展のため、80歳を超えた今もなお、大好きな仕事に情熱を持って精力的に活動を続ける宮城さんに話を伺いました。
 ■これまでの取組みを教えてください
 高校卒業と同時に、両親とともに水田や畑、山林の経営に参画しました。栗東に特産物を作りたいとの想いから、栗東いちじく生産組合を立ち上げ、いちじくジャムの製造販売やいちじくのワイン煮を開発しました。稲作では、金勝地域の清く澄んだ水で作られた良食味米を「こんぜ清流米」としてブランド化も実現しました。
林業では、金勝生産森林組合の組合長として、平成23年に県内の森林所有者では初の森林認証を取得し、森林のCO²吸収量などを国が認証する「J-クレジット」の制度に積極的に取り組み、その後のクレジット認証につなげることができました。
 ■農業と林業の兼業スタイル
 春夏は農業に勤しみ、秋冬は林業で山へ行きます。当時は、安定した経営のために兼業を始めましたが、いつしかどちらの仕事も、試行錯誤を繰り返しながら、地域資源の特産化や環境保全など地域のためになることを考え、取り組むようになりました。
 ■今後の目標は?
 花粉症の軽減のため、飛散が少ない滋賀県産少花粉スギ苗木「近江さわやか杉」を生産しています。今後も、伐採跡地に植樹し、苗木の増産を続け、少しでも県民が安心して暮らせる森林環境づくりを推進し、次世代に受け継ぎたいです。滋賀で種をとり、滋賀の山で苗木を植えて流通できるような林業の「地産地消」の道筋を作り、来年6月の植樹祭でPRしていきたいと考えています。農業では、米や野菜、果樹のほかにも、栗東の地域資源を活かした特産品ブランドの開発にも力を入れていきたいです。
 人生のゴールが見えてきましたが、自然に囲まれて大好きな農林業に携わりながら、これからも夢や目標に向けて、前向きに生きていきたいです。
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