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りっとう再発見 栗東に残る日清戦争
 来年の大河ドラマ「どうする家康」で俳優の松本潤さんが演じる徳川家康は長寿で薬への関心が高かったそうです。その家康が慶長16年(1611)、近江の永原で腹痛を訴えた時に、典医がすすめた薬が和中散と言われ、快癒して世に拡まったそうです。この和中散を売っていた店の本家が旧和中散本舗で、旧東海道の草津宿と石部宿の中間にある六地蔵にあり、江戸初期から創業していました。本家は大角氏で、是斎と称し、その看板が出迎えてくれます。 
 現在の建物は寛永年間(1624〜1644)の建立と言われ、店舗と製薬場、台所と居間を合わせて間口67尺(約22m)、奥行62尺(約19m)です。高塀造りで防火用卯建壁があり、製薬場には直径4mの大車輪、樫の木の動輪で中に人が入って足で踏むと、歯車で石臼が回転して薬草が粉末となる仕掛けです。400年超の時代の重みが感じられます。(写真右)
 その後、座敷を増築して草津と石部の中間にあたるこの場所で公卿・大名たちが少憩するならわしとなり、梅木小休み本陣と称しました。
 上段の間には、「寒山拾得図屏風」で有名な曽我蕭白の襖絵がありましたが、現在は栗東歴史民俗博物館に保管されています。玄関は千鳥破風で、欄間の彫刻は圧巻で、厚みのある一枚板の表に鶴亀、裏に松竹梅が彫り込まれています。(写真左中)庭園は江戸時代初期に造られ、およそ120坪(約400u)の池泉鑑賞式庭園で国指定の名勝です。
 本陣には蜀山人、シーボルトが訪れ休憩したと伝えられていますが、当時の意外な人物も訪れ宿泊したのかもしれません。

 春(5月)と秋(9月)には特別公開(入館料500円)もあります。
 当主の大角さんは現在も住居としてお住まいのため、特別公開以外の見学には事前予約が必要です。
事前予約 TEL.552-0971
問合せ
商工観光労政課 観光振興係 TEL.551-0236 FAX.551-0148
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