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 このページは、さまざまな分野で活躍されている皆さんを紹介するコーナーです。

西村 正男さん(笠川・79歳)


 元国鉄職員。シルバーの会員だった時に「自分たちの手でSLを守り続けていこう」と旧国鉄OBらと有志を募り、平成21年に手原SL同好会を発足。同会会長。毎月第3日曜日に集まり、ペンキを塗るなど定期的に手入れを行い、D51型蒸気機関車の保存と魅力発信に取り組む。

栗東をSLのまちに
  手原駅近くの稲荷(SL)公園に設置されている蒸気機関車「D51型403号機」、通称デゴイチ。「頭文字のDは4つの動輪を表し、これはD51形式の車両で403番目に製造されたものです」と目を輝かせながら語る西村さん。手原駅の開業50周年を記念して、旧国鉄が当時の栗東町に貸与し、昭和48年、現在の場所に移されました。
 今年は手原駅開業100周年の大きな節目を迎えます。SLを愛してやまない西村さんに話を聞きました。
 ■関われば関わるほどSLが好きに
 当初は頼まれて活動していましたが、手入れをしていくうちに車両に愛着を持つようになりました。このデゴイチが引っ張る列車に車掌として乗務したこともあり、懐かしくて放っておけなくなってしまいました。栗東は「馬のまち」で有名ですが、以前新聞記者から「栗東はSLのまちでもあるんですね」と言われたことも大きな転機となり、「もっと大事にしていきたい」という思いが強くなりました。
 ■栗東の遺産として守り伝える
 11月の手原駅開業100周年に向け、メンバーとともに修理や塗装など定期的に手入れを続けてきました。県内でSLが見れるのは、実は栗東市を含め3か所だけ。貴重な遺産として広く多くの人に知っていただきたいです。今後も丁寧に管理し、市民が愛着を感じる財産として未来へと残したい。栗東の地域資源を守り、SLを知らない世代にも発信していきたいです。

 「鉄道イベントの開催や、地域の歴史を学ぶ学校の教材としてもSLを活用してもらえれば」と期待を語る西村さんですが、実はもう一つ大きな夢があります。
 それは、このSLのピストンを動かし、汽笛を鳴らすこと…。
 西村さんの新たな挑戦はまだまだ続きます。
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