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 このページは、さまざまな分野で活躍されている皆さんを紹介するコーナーです。

鈎 敦子さん(78)


栗東生まれの栗東育ち、生粋の栗東人。行政相談委員のほか、女性団体連絡協議会、社会福祉ボランティアもくもく会など、さまざまな地域活動に携わる。今年のボランティア祭りで実行委員会 委員長を務める。



私の思いや経験が誰かのお役に立ちますように
■経験という宝物
 結婚するまでは地域活動とは無縁でした。大きな転機があったわけではなく、自治会や地振協、PTAなど、何でも断らずに役員を引き受けていくことで、人との関係を積み重ね、繋がりを広げてきたと思っています。
 昔、私が役員として活動する名簿に夫の名前が記載されていたことがあり「おかしい」と声を上げたことがあります。発言するのは私ですから。自分の名を出し発言することは自信に繋がる。自信がついてくると、もっと勉強するようになる。経験は誰にも奪われることのない宝物です。この宝物を全て自分の「肥やし」にしてきました。だから役員を引き受けても「嫌だ」と思ったことはありません。
■夫のこと
 認知症と診断された夫。自分が当事者であることを認めることが出来なかった夫に、私が心がけてきたことが5つあります。@プライドを傷つけないAあなたの居場所はこの家だと伝えるB感謝の気持ちを言葉で伝えるC失敗を否定せずゆっくり待つD心配させないよう外出時はメモを残しておく。
 誰でも認知症になる可能性があります。お互いさまの事だから、構えずに今までどおり夫を見守り、最期まで大切な「お父さん」として寄り添いました。夫の介護中も、地域活動を続けましたが、安心して外出できたのは、ケアマネジャーをはじめ、たくさんの人に支えていただいたおかげです。
■これからのこと、私のこと
 人と人との繋がりはすぐにできるものではなく、日々の積み重ねです。これから否応なしに進む高齢化。ひとりで家にいるよりも、ご近所同士が気軽に声を掛け合える、そんな地域の繋がりを大切にしたいと思っています。
 私には、話を聞いたり心配してくれる家族、気にかけてくれる友人がいます。家にこもらず、体に気を付けながら、これからもまだまだ楽しいことをして周りの人もその楽しさに巻き込んでいきたいです。
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