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 このページは、さまざまな分野で活躍されている皆さんを紹介するコーナーです。

北田 千尋さん(34)



 女子車いすバスケットボールチーム「カクテル」所属。 車いすバスケットボール女子日本代表選手。 2011年、U-25車いすバスケットボール女子日本代表。 2021年、東京パラリンピック出場。 進行性の末梢神経障害。


「今、一番幸せ」と思える生き方をしたい
■車いすバスケとの出会い
 3歳の頃から気管支喘息で入退院の繰り返し。生まれつきの障がいによる足の痛みと付き合いながら、中学の3年間、バスケットボール部に所属しました。「思いっきり頑張ることができない」という辛さから、「バスケをしてる自分を知られていない所」を選んで、バスケ部のない、高等専門学校に進学し、家を出ました。
 でも、バスケへの思いは断ち切れず、部を立ち上げました。「選手でなくてもバスケはできる!」と、高専を3年で中退し、教員となりバスケの指導者になるという目標を立て体育系の大学に進学しました。
 そして、インターンシップ先で出会ったのが車いすバスケです。嫌いで離れたわけではないバスケ。車いすバスケが「走りたい自分」を思い出させてくれました。
■個性を引き出す良いところを見つける
 障がいの程度により、できることとできないことがあります。それは社会に出ても同じこと。得意なことやその人にしかできないこと、互いの長所を認め合って、1つの大きなプレーに繋げれば、強さになる。それが車いすバスケの魅力です。
 外に出ると、行けない場所やできないことがあるけれど、コートの中では自分を自分らしく表現できる。そう言えるものを持っている自分は強いし、恵まれていると感じています。
■自分の選択を信じてやり遂げる
 負けず嫌い、考える前に行動するタイプ。「自分で責任をとれるなら、やっていい」と、両親は、私の選択に、いつも理解をしてくれました。
 一度バスケから離れたこと。それが、ターニングポイントでした。周りのサポートのおかげで、節目ごとに考える機会にも恵まれました。
■「今、一番幸せ」という生き方
 目標は世界一のプレーヤー。
車いすバスケと出会い、思う存分頑張れて、自分らしく自由でいられる、今の自分が一番好きです。
「今が幸せ」といつも胸を張って言えるし、これからも瞬間を大切に積み重ねていきたいです。
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