○栗東市職員のハラスメントの防止等に関する規程

平成11年4月1日

訓令第3号

(目的)

第1条 この規程は、職場におけるハラスメントの防止を図り、もって全ての職員が個人として尊重され、相互に対等な関係で快適に働くことができる職場環境を実現することを目的とする。

(定義)

第2条 この規程において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) ハラスメント 次号から第5号までに規定する言動及びそれに起因する問題の総称をいう。

(2) セクシュアル・ハラスメント 職場における職員の意に反する性的な言動又はそれに対する職員の対応によって、職員の職場環境が不快なものとなったため、その能力の発揮に重大な悪影響が生じる等職員が職務を遂行するうえで看過できない程度の支障が生ずること又はその職員が勤務条件等につき不利益な取扱いを受けることをいう。

(3) パワー・ハラスメント 職場における地位や人間関係で弱い立場の相手に対して、職務上の適正な指導の範囲を逸脱し、人格の否定や個人の尊厳を侵害する言動を繰り返し与えることにより、その職員の権利を侵害すること、職員の職場環境が不快なものとなったため、その能力の発揮に重大な悪影響が生ずる等職員が職務を遂行する上で看過できない程度の支障が生ずること又は勤務条件について不利益を受けることをいう。

(4) 妊娠、出産、育児又は介護に関するハラスメント 女性職員が妊娠又は出産したこと、妊娠又は出産に起因する症状により勤務することができないこと若しくはできなかったこと又は能率が低下したこと、不妊治療を受けること及び職員の妊娠、出産、育児、介護又は不妊治療に関する制度の利用に関する言動により、その職員の勤務環境が害されること又は勤務条件について不利益を受けることをいう。

(5) その他のハラスメント 前3号に規定するもののほかに、いじめ、嫌がらせ及び強制等の継続的に他の職員の人格及び尊厳を傷つけるような言動により職員の勤務環境が害されること又は当該言動への対応に起因して職員がその勤務条件について不利益を受けることをいう。

(6) 職場 職員がその職務を遂行する場所をいい、当該職員が通常就業している場所以外及びその実態が実質的に職場の延長線上にあるものを含む。

(7) 性的な言動 性的な内容の発言及び性的な行動をいい、性的な欲求や関心に基づく言動だけでなく、性的な差別意識や優越意識に基づく言動も含む。

(8) 職員 栗東市職員定数条例(昭和37年栗東町条例第12号)第1条に規定する職員並びに地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第3項第3号に掲げる職員のうち臨時又は非常勤の調査員、嘱託員又はこれらの者に準ずる者の職にあるもの及び同法第22条の3第4項に規定する臨時的任用職員をいう。

(適用範囲)

第3条 この規程は、職員同士の問題及び職員と住民との関係についての問題に適用する。

(市長の責務)

第4条 市長は、良好な勤務環境を確保するため、ハラスメントの防止及び排除(以下「ハラスメントの防止等」という。)に関し、必要な措置を講ずるとともに、ハラスメントが行われた場合においては、必要な措置を迅速かつ適切に対処しなければならない。

(所属長の責務)

第5条 所属長は、職員が互いに能力を充分に発揮できるような勤務環境を確保し、ハラスメントの防止及び排除を行うため、次に掲げる措置を講じなければならない。

(1) ハラスメントに対する正しい認識を持った上で、自己及び所属職員の言動に留意し、職場におけるハラスメントを未然に防止するよう努めること。

(2) ハラスメントの防止を図るため、日頃から職員の意識啓発に努めること。

(3) 男性職員及び女性職員が、それぞれ対等なパートナーとして業務を遂行できるように良好な職場環境を実現すること。

(4) 所属職員の言動に留意し、ハラスメント又はこれを誘発する言動があった場合は、注意を喚起すること。

(5) 職場内にわいせつ図画等の掲示又は配布等があった場合は、これらを排除すること。住民向けの掲示物及び配布物についても同様とする。

(6) 所属職員から相談又は苦情があった場合には、直ちにこれに対応するとともに、人事担当課と必要な連絡調整を行うこと。

(職員の責務)

第6条 職員は、次条第1項の指針の定めるところに従い、ハラスメントをしてはならない。

2 職員を監督する地位にある者(以下「監督者」という。)は、良好な勤務環境を確保するため、日常の執務を通じた指導等によりハラスメントの防止等に努めるとともに、ハラスメントが生じた場合には、迅速かつ適切に対処しなければならない。

(職員に対する指針等)

第7条 市長は、ハラスメントをなくすために職員が認識すべき事項について、指針を定めるものとする。

2 市長は、職員に対し、前項の指針の周知徹底を図らなければならない。

(研修等)

第8条 市長は、ハラスメントの防止等のため、職員の意識の啓発及び知識の向上を図らなければならない。

2 市長は、ハラスメントの防止等のため、職員に対し、研修を実施しなければならない。この場合において、特に、新たな職員となった者にハラスメントに関する基本的な事項について理解させること並びに新たに監督者となった職員にハラスメントの防止等に関しその求められる役割及び技能について理解させることに留意するものとする。

3 市長は、前2項の規定により実施する研修等の調整及び指導に当たるとともに、自ら実施することが適当と認められるハラスメントの防止等のための研修について計画を立て、その実施に努めるものとする。

(苦情処理委員会の設置)

第9条 ハラスメントに関する苦情の申出及び相談(以下「苦情相談」という。)に対し、適切かつ効果的に対応するため、苦情処理委員会(以下「委員会」という。)を設置する。

2 委員会は、苦情相談のうち次条の規定によりその処理を依頼された事案について事実関係を調査し、その対応措置を審議し、及び必要な指導助言を行うものとする。

3 委員会は、別表第1に掲げる委員10人以内をもって組織し、その構成は男女同数となるよう努めるものとする。

4 委員会に委員長を置き、総務部長をもってこれに充てる。

5 委員会は、第2項に定めるもののほか、委員長が必要と認めたときに開催するものとする。

6 委員長は、会務を総括し、委員会を代表する。

7 委員会の庶務は、総務部人事課において処理する。

(苦情相談窓口の設置)

第10条 苦情相談に対応するため、苦情相談処理窓口(以下「窓口」という。)を設置する。

2 窓口に、苦情相談を受ける職員(以下「相談員」という。)別表第2のとおり配置し、少なくとも男女それぞれ2人をもって構成するものとする。

3 窓口の開設時間は、当該相談員の執務時間中とする。

4 ハラスメントを受けていると思う職員は、委員会に申し出る前に、相談員に申し出なければならない。ただし、被害を受けている職員以外の者も、当事者に代わって申し出ることができる。

5 相談員は、相互に連携、協力して、苦情相談に係る問題の事実関係の確認、当該苦情相談に係る当事者に対する助言等により、当該問題を迅速かつ適切に解決するよう努めるものとする。この場合において、相談員は、市長が苦情相談への対応について定める指針に十分留意しなければならない。

6 相談員は、当該勤務時間中、ハラスメントによる直接の被害者だけでなく、他の職員により苦情相談の申出があった場合においても、これに対応するものとする。

7 相談員は、ハラスメントが生じている場合だけでなく、ハラスメントを未然に防止する観点から、その発生のおそれがある場合又はハラスメントに該当するか否か微妙な事案についても、苦情相談として受け付けるものとする。

8 窓口に苦情相談があった場合は、速やかに複数の相談員により事実関係の調査及び確認の後、関係者に必要な指導助言等を行い苦情処理に当たるものとする。

9 相談員は、関係者から事情聴取した内容を苦情相談整理票(別記様式)により記録するものとする。

10 相談員は、処理した事案を委員会に報告しなければならない。ただし、次項に基づいて委員会が開催されたときは、この限りではない。

11 相談員が委員会で処理することが適当と判断した場合又は申出人が委員会での処理を申し出た場合には、相談員は委員会の開催を要求しなければならない。

(プライバシーの保護等)

第11条 苦情相談の処理を担当する職員(委員会の委員及び相談員を含む。)は、関係者のプライバシーの保護及び秘密の保護を徹底し、関係者が不利益な取扱いを受けないよう留意しなければならない。

(懲戒等)

第12条 相談員又は委員会による事実関係の調査の結果、ハラスメントの事実が確認された場合は、必要に応じ加害者及びその所属長に対して、地方公務員法第29条の懲戒処分を含む必要な措置を講ずるものとする。

(補則)

第13条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

この訓令は、平成11年4月1日から施行する。

(平成14年5月1日訓令第2号)

この訓令は、平成14年5月1日から施行し、平成14年4月1日から適用する。

(平成18年4月1日訓令第13号)

この訓令は、平成18年4月1日から施行する。

(平成21年4月1日訓令第9号)

この訓令は、平成21年4月1日から施行する。

(平成24年4月1日訓令第1号)

この訓令は、平成24年4月1日から施行する。

(平成25年4月1日訓令第2号)

この訓令は、平成25年4月1日から施行する。

(平成27年4月1日訓令第5号)

この訓令は、平成27年4月1日から施行する。

(平成28年3月31日訓令第3号)

この訓令は、平成28年4月1日から施行する。

(平成28年4月1日訓令第5号)

この訓令は、平成28年4月1日から施行する。

(令和2年3月31日訓令第5号)

この訓令は、令和2年4月1日から施行する。

(令和2年10月26日訓令第11号)

この訓令は、令和2年10月26日から施行する。

(令和3年12月23日訓令第10号)

この訓令は、令和4年1月1日から施行する。

(令和5年4月1日訓令第5号)

この訓令は、令和5年4月1日から施行する。

別表第1(第9条関係)

苦情処理委員

総務部長

総務部人事課長

教育委員会教育総務課長

市長が指名する職員

職員団体が推薦する職員(そのうち女性職員は半数以上を含むものとする。)

別表第2(第10条関係)

苦情相談処理窓口

総務部人事課人事係長

総務部長が指名する職員

職員団体が推薦する職員 2人(うち1人は女性職員とする。)

画像

栗東市職員のハラスメントの防止等に関する規程

平成11年4月1日 訓令第3号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第4編 事/第3章
沿革情報
平成11年4月1日 訓令第3号
平成14年5月1日 訓令第2号
平成18年4月1日 訓令第13号
平成21年4月1日 訓令第9号
平成24年4月1日 訓令第1号
平成25年4月1日 訓令第2号
平成27年4月1日 訓令第5号
平成28年3月31日 訓令第3号
平成28年4月1日 訓令第5号
令和2年3月31日 訓令第5号
令和2年10月26日 訓令第11号
令和3年12月23日 訓令第10号
令和5年4月1日 訓令第5号