○栗東市防火防災訓練災害補償条例

平成元年3月27日

条例第18号

(目的)

第1条 この条例は、市内の自治会において自主的に組織された消防隊(以下「消防隊」という。)が行う防火防災訓練及び定期点検(以下「訓練」という。)に参加した者(以下「参加者」という。)が当該訓練の活動中に受けた災害に対し、損害補償を的確に行うことを目的とする。

(損害補償を受ける対象)

第2条 参加者が訓練により死亡し、負傷し、若しくは疾病にかかり、又は訓練に参加したことによる負傷若しくは疾病により死亡し、若しくは身体に障害を有することとなった場合、当該参加者又はその遺族に対し、市は、損害補償を行うものとする。

(損害補償の対象となる訓練)

第3条 前条に規定する損害補償の対象となる訓練は、次のとおりとする。

(1) 市又は消防機関が主催、共催、後援等をする訓練

(2) 市内の消防隊が自主的に行う訓練で、あらかじめ計画書等の届出のあったもの

(3) 前2号に準ずる方法により実施した訓練で、市内の地域団体等が参加したもの

(損害補償の種類)

第4条 この条例による損害補償の種類は、次のとおりとする。

(1) 死亡一時金

(2) 後遺障害一時金

(3) 療養補償

(4) 休業補償

(5) 葬祭補償

(死亡一時金)

第5条 参加者が災害の生じた日から180日以内に死亡した場合においては、市は当該参加者の遺族に対して、死亡一時金として500万円を支給する。

2 死亡一時金を受けることができる遺族は、参加者の死亡時において、次の各号に該当する者とする。

(1) 配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)

(2) 参加者の収入によって生計を維持していた子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹

(3) 前2号に掲げる者以外の者で、主として参加者の収入によって生計を維持していた者

(4) 第2号に該当しない子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹

3 死亡一時金を受けることができる遺族の順位は、前項各号の順序とし、父母については養父母を先にし、実父母を後にする。

(後遺障害一時金)

第6条 参加者が、訓練により負傷し、又は疾病にかかり、治った場合において、治ゆ後180日以内で、かつ、事故後1年6か月以内において、別表に定める程度の障害を存するときは、当該参加者に対し、同表に定める等級に応じ、後遺障害一時金を支給する。

(療養補償)

第7条 参加者が、訓練により負傷し、又は疾病にかかった場合において、市は、療養補償として当該参加者に対して療養に必要な費用を支給する。

(療養及び療養費の支給)

第8条 前条の規定による療養の範囲は、次に掲げるものであって、療養上相当と認められるものとする。

(1) 診察

(2) 薬剤又は治療材料の支給

(3) 処置、手術その他の治療

(4) 居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護

(5) 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護

(6) 移送

2 前項第1号から第5号までに掲げる療養(同項第4号又は第5号に掲げる療養にあっては、これらの医療機関の従業者以外の者が提供する世話その他の看護を除く。)については、市があらかじめ指定する医療機関において行うものとする。

3 市は、前項の医療機関において療養を行うことが困難であると市長が認めたとき、参加者が同項の医療機関以外の医師、歯科医師、薬剤師その他の療養機関から診療若しくは手当てを受けた場合において緊急その他やむを得ない事情があると市長が認めたとき、又は参加者が第1項第4号から第6号までに掲げる療養(同項第4号又は第5号に掲げる療養にあっては、前項の医療機関の従業者以外の者が提供する世話その他の看護に限る。)を受けた場合において、市長が必要と認めたときは、その必要な療養の費用を当該参加者に支払う。

(休業補償)

第9条 参加者が訓練により負傷し、又は疾病にかかり、療養のため就業できない場合において、給与その他の業務上の収入を得ることができないときは、市は休業補償として当該参加者に対して、その収入を得ることができない期間、1日につき3,000円を支給する。

2 前項の休業日数は、当該負傷等により休業を繰り返した場合は、最初に療養のため休業した日から起算して実休業日数とする。

3 第1項の規定により休業補償を行うことになった事由が午後5時を経過した後に発生したものであるときは、休業日数は翌日から起算する。

(葬祭補償)

第10条 参加者が災害の生じた日から180日以内に死亡した場合においては、市は葬祭補償として、葬祭を行う者に対して、30万円を支給する。

(適用除外等)

第11条 次の各号に掲げる者に係る損害補償については、この条例に適用されない。

(1) 企業、事業所等の自衛消防組織等の業務又は公務により訓練に参加した者

(2) 訓練を指導中の市若しくは消防機関の職員及び消防団員並びに市若しくは消防機関が訓練指導のために委託した者

(3) 訓練を観覧又は応援している者

2 訓練中に休憩時間が設けられている場合における当該休憩時間及び訓練が行われる会場までの往路又は帰路で発生した災害に係る損害補償は、行わない。

(損害補償の制限)

第12条 参加者が、故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、訓練に係る負傷、疾病、身体の障害若しくは死亡若しくはこれら原因となった事故を生じさせ、又は訓練に係る負傷、疾病若しくは障害の程度を増進させ、若しくはその回復を妨げたときは、市は損害補償の全部又は一部を行わないことができる。

(補償の免責及び求償権)

第13条 市は、損害補償を受けるべき者が、他の法令(条例を含む。)の定めるところによる療養その他の給付又は補償を受けた場合においては、同一の事由については、その受けた療養その他の給付又は補償の限度において、損害補償の責めを免れる。

2 市は損害補償の原因である災害が、第三者の行為によって生じた場合において、損害補償を受けるべき者が当該第三者から同一の事由について損害補償を受けたときは、その価額の限度において損害補償の責めを免れる。

3 市は、損害補償の原因である災害が、第三者の行為によって生じた場合において、損害補償を行ったときは、その価額の限度において、損害補償を受けた者が当該第三者に対して有する損害補償の請求権を取得する。

(報告、出頭等)

第14条 市は、審査又は損害補償の実施のため必要があると認めたときは、損害補償を受けようとする者又はその他の関係者に対して、報告させ、文書を提出させ、出頭を命じ、又は医師の診断書若しくは検案を受けさせることができる。

(損害補償の返還要求)

第15条 市は、参加者に対してこの条例の規定により損害補償に要する費用を支給した後において、その支給額に錯誤があったことが判明したときは、当該参加者に対して、その錯誤に係る額の返還を求めることができる。

2 偽りその他不正の手段により損害補償を受けた者があるときは、市はその損害補償に要した費用に相当する金額の全部又は一部をその者から返還させることができる。

(委任)

第16条 この条例の実施に関し必要な事項は、市長が別に定める。

1 この条例は、平成元年4月1日から施行する。ただし、第5条第6条第7条第9条及び第10条の規定は、この条例の施行日以後に発生した災害について適用し、同日前に発生した災害に係る損害補償については、なお従前の例による。

2 栗東町自衛消防災害補償条例(昭和49年栗東町条例第32号)は、廃止する。

(平成6年11月8日条例第19号)

この条例は、公布の日から施行し、改正後の栗東町消防団員等公務災害補償条例及び栗東町防火防災訓練災害補償条例の規定は、平成6年10月1日から適用する。

(平成14年3月25日条例第6号)

この条例は、平成14年4月1日から施行する。

別表(第6条関係)

後遺障害一時金等級表

等級

金額

障害

第1級

500万円

1 両眼が失明したもの

2 1眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になったもの

3 両眼の視力が0.02以下になったもの

4 そしゃく及び言語の機能を永久に失ったもの

5 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

6 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

7 両上肢を腕関節以上で失ったもの

8 両上肢の用を全く永久に失ったもの

9 両下肢を足関節以上で失ったもの

10 両下肢の用を全く永久に失ったもの

第2級

390万円

1 1眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になったもの

2 両眼の視力が0.06以下になったもの

3 そしゃく及び言語の機能を永久に失ったもの

4 そしゃく及び言語の機能に著しい障害を残すもの

5 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの

6 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの

7 両耳の聴力を全く失ったもの

8 1上肢をひじ関節以上で失ったもの

9 1下肢をひざ関節以上で失ったもの

10 両手の手指の全部を失ったもの

11 両手の手指の全部の用を全く永久に失ったもの

12 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

第3級

300万円

1 1眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になったもの

2 両眼の視力が0.1以下になったもの

3 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの

4 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの

5 そしゃく及び言語の機能に著しい障害を残すもの

6 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの

7 1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの

8 せき柱に著しい奇形又は運動障害を残すもの

9 1上肢を腕関節以上で失ったもの

10 1上肢の用を全く永久に失ったもの

11 1上肢の3大関節中の2関節の用を永久に失ったもの

12 1下肢を足関節以上で失ったもの

13 1下肢の用を全く永久に失ったもの

14 1下肢の3大関節中の2関節の用を永久に失ったもの

15 1手の5の手指又は母指及び示指を含み4の手指を失ったもの

16 両足の足指の全部を失ったもの

第4級

220万円

1 1眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの

2 1眼が失明し、又は1眼の視力が0.02以下になったもの

3 両耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの

4 1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの

5 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの

6 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの

7 せき柱に運動障害を残すもの

8 1手の母指及び示指を失ったもの又は母指若しくは示指を含み3以上の手指を失ったもの

9 1手の母指を含み2の手指を失ったもの

10 1手の5の手指又は母指及び示指を含み4の手指の用を永久に失ったもの

11 1手の母指及び示指又は母指若しくは示指を含み3以上の手指の用を永久に失ったもの

12 両足の足指の全部の用を永久に失ったもの

13 1足をリスフラン関節以上で失ったもの

14 1上肢に仮関節を残すもの

15 1上肢に仮関節を残し、著しい運動障害を残すもの

16 1上肢の3大関節中の1関節の用を永久に失ったもの

17 1下肢を5センチメートル以上短縮したもの

18 1下肢に仮関節を残すもの

19 1下肢に仮関節を残し、著しい運動障害を残すもの

20 1下肢の3大関節中の1関節の用を永久に失ったもの

21 1足の足指の全部を失ったもの

22 女子の外ぼうに著しい醜状を残すもの

23 両側の睾丸を失ったもの

24 脾臓又は1側の腎臓を失ったもの

第5級

155万円

1 両眼の視力が0.6以下になったもの

2 両眼に半盲症、視野狭さく又は視野変状を残すもの

3 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 1眼の視力が0.1以下になったもの

5 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの

6 そしゃく及び言語の機能に障害を残すもの

7 両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの

8 1耳の聴力を全く失ったもの

9 1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの

10 1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの

11 14歯以上に対し歯科補てつを加えたもの

12 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの

13 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの

14 1手の母指を失ったもの、示指を含み2の手指を失ったもの又は母指及び示指以外の3の手指を失ったもの

15 1手の示指を失ったもの又は母指及び示指以外の2の手指を失ったもの

16 1手の母指を含み2の手指の用を永久に失ったもの

17 1手の母指の用を永久に失ったもの、示指を含み2の手指の用を永久に失ったもの又は母指及び示指以外の3の手指の用を永久に失ったもの

18 1下肢を3センチメートル以上短縮したもの

19 1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの

20 1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの

21 1足の第1の足指又は他の4の足指を失ったもの

22 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

23 1足の足指の全部の用を永久に失ったもの

24 生殖器に著しい障害を残すもの

第6級

100万円

1 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの

4 1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 1眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

6 7歯以上に対し歯科補てつを加えたもの

7 両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの

8 1耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの

9 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

10 胸腹部臓器に障害を残すもの

11 せき柱に奇形を残すもの

12 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい奇形を残すもの

13 長管骨に奇形を残すもの

14 1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの

15 1手の中指又は薬指を失ったもの

16 1手の示指の用を永久に失ったもの又は母指及び示指以外の2の手指の用を永久に失ったもの

17 1手の中指又は薬指の用を永久に失ったもの

18 1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの

19 1足の第2の足指を失ったもの、第2の足指を含み2の足指を失ったもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの

20 1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を永久に失ったもの

21 1足の第1の足指又は他の4の足指の用を永久に失ったもの

22 男子の外ぼうに著しい醜状を残すもの

23 女子の外ぼうに醜状を残すもの

第7級

55万円

1 1眼の視力が0.6以下になったもの

2 1眼に半盲症、視野狭さく又は視野変状を残すもの

3 両眼のまぶたの一部に欠損を残し、又はまつげはげを残すもの

4 1眼のまぶたの一部に欠損を残し、又はまつげはげを残すもの

5 3歯以上に対し歯科補てつを加えたもの

6 1耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの

7 上肢の露出面に手の平の大きさの醜いあとを残すもの

8 1手の小指を失ったもの

9 1手の母指の指骨の一部を失ったもの

10 1手の示指の指骨の一部を失ったもの

11 1手の母指及び示指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

12 1手の示指の末関節を屈伸することができなくなったもの

13 1手の母指及び示指以外の手指の末関節を屈伸することができなくなったもの

14 1手の小指の用を永久に失ったもの

15 1下肢を1センチメートル以上短縮したもの

16 下肢の露出面に手の平の大きさの醜いあとを残すもの

17 1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの

18 1足の第2の足指の用を永久に失ったもの、第2の足指含み2の足指の用を永久に失ったもの又は第3の足指以下の3の足指の用を永久に失ったもの

19 1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を永久に失ったもの

20 局部に神経症状を残すもの

21 男子の外ぼうに醜状を残すもの

栗東市防火防災訓練災害補償条例

平成元年3月27日 条例第18号

(平成14年4月1日施行)