認知症あんしんガイドBOOK(認知症ケアパス)が新しくなりました
栗東市では、認知症になっても安心して住み慣れた地域で暮らし続けられるように、認知症に関するパンフレット「~いつまでも自分らしく生きたい~認知症あんしんガイドBOOK」(栗東市版認知症ケアパス)を配布しています。
“認知症ケアパス”を盛り込んだこのパンフレットは、認知症をわかりやすく説明し、認知症になったときの本人の思いや対応方法、利用できる支援やサービス等を紹介しています。また、認知機能と生活機能を、3つのタイプ(気づきの時期、軽度認知症~、中程度認知症~)に分類し、そのタイプごとに利用できる様々な支援やサービス(社会参加・仲間作り支援、見守りや生活への支援、家族支援など)を整理しました。
原因疾患や身体状況等によって、一人ひとり経過が異なるため、この通りの経過をたどるわけではありませんが、今後の見通しや介護、対応の目安としてご活用ください。
認知症あんしんガイドBOOK (PDFファイル: 6.9MB)
認知症あんしんガイドBOOK見開き版 (PDFファイル: 6.9MB)
注記:認知症ケアパスとは、地域ごとに、発症予防から人生の最終段階まで、生活機能障害の進行状況に合わせ、いつ、どこで、どのような医療・介護サービスを受ければよいのか、これらの流れをあらかじめ標準的に示したものです。(厚生労働省)
<設置場所>
市長寿福祉課地域支援係
各圏域地域包括支援センター
認知症を正しく理解し、備えることが大切です
認知症の発症を確実に予防できる方法は現在に至るまで発見されていません。
我が国では、令和6年に「共生社会の実現を推進するための認知症基本法(認知症基本法)」が施行しました。この法律では「認知症の人を含めた国民一人一人がその個性と能力を十分に発揮し、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する活力ある社会(共生社会)」を目指すとされており、予防はあくまで「認知症になるのを遅らせる」「認知症の進行を抑える」という考え方に留まっています。
また、この法律に基づく計画の中では、共生社会の実現には、誰もが認知症になる可能性があることを理解し、「認知症になっても個人のできること、やりたいことがあり、住み慣れた地域で仲間等とつながりながら、希望をもって自分らしく暮らし続けることができる視点(「新しい認知症観」と言います)」を持つことが大切とされています。
これを前提として、認知症はいくつかの分類ができますが、そのひとつに神経変性によって生じる認知症(一次性認知症)があります。WHOではこれらを対象とした「認知機能低下および認知症のリスク低減のためのガイドライン」を作成し、令和元年に厚生労働省より翻訳版が公表されています。
ガイドラインでは「身体活動による介入」「禁煙による介入」「栄養的介入」「アルコール使用障害への介入」「認知的介入」「社会活動」「体重管理」「高血圧の管理」「糖尿病の管理」「脂質異常症の管理」「うつ病への対応」「難聴の管理」の12項目で構成される認知症予防の具体的な内容や、それぞれの項目が有効とされる根拠(エビデンス)と実践の推奨の強さ等が示されています。
また、その他の認知症の分類に一次性認知症以外の疾患によって生じる、またはそれらと密接に関連し、特に臓器系の症状や徴候に付随して起こることが多い認知症(二次性認知症)があります。これらの治療は基礎疾患の管理が中心となります。
生活習慣や日常生活の改善が多くの「認知症自体の発症を遅らせる、進行を緩やかにする意味での予防」、または「認知症の発症原因となる疾患の予防」につながると考えられます。ただし、生活習慣や日常生活の改善によって、確実に認知症になることを予防できたり、認知症にならなくなるわけではありません。
つまり、認知症を予防するうえで大切なことは、「誰もが認知症になる可能性があるという理解のもと、将来を見据えて生活習慣や日常生活の改善をし、認知症を遅らせる、または発症後の進行を抑えながら、認知症になっても希望持って自分らしく暮らし続ける姿を一人一人が大切にし、お互いに尊重しあうこと」といえます。
認知症チェックシートをやってみよう!
●物忘れがひどい
□1.今切ったばかりなのに、電話の相手の名前を忘れる。
□2.同じことを何度も言う・問う・する。
□3.しまい忘れ置き忘れが増え、いつも探し物をしている。
□4.財布・通帳・衣類などを盗まれたと人を疑う。
●判断・理解力が衰える
□5.料理・片付け・計算・運転などのミスが多くなった。
□6.新しいことが覚えられない。
□7.話のつじつまが合わない。
□8.テレビ番組の内容が理解できなくなった。
●時間・場所が分からない
□9.約束の日時や場所を間違えるようになった。
□10.慣れた道でも迷うことがある。
●人柄が変わる
□11.些細なことで怒りっぽくなった。
□12.周りへの気づかいがなくなり頑固になった。
□13.自分の失敗を人のせいにする。
□14.このごろ様子がおかしいと周囲から言われた。
●不安感が強い
□15.一人になると怖がったり寂しがったりする。
□16.外出時、持ち物を何度も確かめる。
□17.「頭が変になった」と本人が訴える。
●意欲がなくなる
□18.下着を替えず、身だしなみを構わなくなった。
□19.趣味や好きなテレビに興味を示さなくなった。
□20.ふさぎ込んで何をするのも億劫がり嫌がる。
認知症あんしんガイドBOOK3ページに掲載
出典:公益社団法人 認知症の人と家族の会 家族がつくった「認知症」早期発見のめやす
■いくつか思い当たる場合は、まず相談!
かかりつけ医や地域包括支援センターに相談しましょう。
※認知症安心ガイドBOOK16ページの医療機関は、栗東市近辺の医療機関のみを掲載しています。
※下記医療機関紹介ページは、滋賀県のホームページ等にリンクしています。
ガイドBOOKに記載されている以外の医療機関は、下記リンクをご覧ください。
医療機関によっては、受診に紹介状が必要となる場合がありますので、ご注意ください。
■認知症は加齢に伴いその発症率が高くなりますが、年齢が比較的若い段階でも認知症を発症する場合があります。(若年性認知症と言います)
※若年性認知症への施策が滋賀県ホームページに掲載されています。
- この記事に関するお問い合わせ先
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長寿福祉課(地域支援係)
〒520-3088
栗東市安養寺一丁目13番33号 栗東市役所1階
電話:077-551-0198
ファックス:077-551-0548
Eメール(地域支援係)
更新日:2025年06月20日