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 このページは、さまざまな分野で活躍されている市民、市内のボランティア・市民活動・生涯学習などのグループを紹介するコーナーです。

田中 由美さん

(38歳・さきら内「カフェ アプリ」オーナー)


栗東ならではの地域ブランドとして、さきらの魅力を伝える「栗東バウム」を開発し、今年より販売。「芸術・文化の発信地さきら」で多くの人をつなぎながら、「食」をとおして、栗東の良さを発信されている。

 ■「栗東バウム」を作ろうと思われたきっかけは?
 琵琶湖ホテルでパティシエ(菓子職人)として勤務後、平成11年の栗東芸術文化会館さきらの開館と同時に、さきら内の喫茶コーナー「カフェ アプリ」を開業しました。15年目を迎えたこともあり、さきらを訪れてくださった人に栗東ならではのお土産を持って帰ってもらい、栗東の良さをもっと広げることができればと思い、新しい商品開発に取り組みました。
 ■「栗東バウム」にはさきらの魅力が詰まっていますね。
 バウムクーヘンのオーブンを作っている会社を一社一社訪問し、現代の大量生産の時代に、唯一、無添加のこだわりを守り続ける製法と出会いました。戦後まもなく、日本一おいしいと言われた、洋菓子店「トロイカ」のバウムクーヘンです。店は廃業しましたが、当時の職人がかたくなに守り続けた味と製法を教わり、受け継ぎました。その日の気温や湿度を考慮し、炎と対話しながら、直火焼きで一本ずつ丁寧に焼き上げます。無添加ですので、時間も手間も倍以上かかりますが、さきらは芸術・文化の発信地。ここから、食文化を発信できればと思います。また、パッケージもさきらの屋根を表す半円柱型にし、さきらの魅力を多くの人に伝えることのできる内容となっています。
 ■大野神社さんと共同で開発されたものもあるそうですが。
 人気グループ「嵐」の五人をモチーフにした、「大野バウム」はそれぞれにコンセプトがあり、イメージカラーや中身も違います。新商品の近江米の米粉を使った「二段重ねのお鏡バウム」は、「鏡餅」として飾ってもらえるようになっており、ウラジロは大野神社で採れたものです。近江米で滋賀を伝えるとともに、鏡餅や上に載せるだいだい(ミカン)の意味などを知ってもらえればと思います。つながりを大切に、今後も古き良き日本の文化を新しい形で発信していきたいです。

  「人と人とを結ぶことが仕事だと思う」と開業以来、「食」をとおして、人をつなぎ、輪を広げてこられた田中さん。職人技を受け継ぎ、現代に新しい形でよみがえらせた「栗東バウム」も、さきらから多くの人をつないでいます。

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