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日本初の乳酸菌図鑑を完成させ、
「自然科学観察コンクール」で文部科学大臣賞を受賞。
清水 結香さん(10歳・荒張)
なぜ?を考える探究心
 この言葉の意味は何だろう?なんで犬は鳴くんだろう?と日常の中には気になることがたくさんあります。不思議なことは家族に聞いたり、辞書や本、インターネットで調べたりします。
 気になることや思いついたことは「アイディアノート」に書き溜めています。お父さんがよくメモを取っているのを見て、真似をするうちに自分の習慣になりました。

乳酸菌のチカラ
 お母さんから面白いよと勧められた「はたらく細胞」というアニメを見て、乳酸菌の役割に興味を持ちました。乳酸菌はがん細胞を攻撃するNK細胞を活性化させることができます。そんな乳酸菌が多く含まれる発酵食品に注目し、滋賀県の伝統料理である「ふなずし」で研究を行いました。
 でも、乳酸菌を調べるための専門の図鑑がありませんでした。新しい株を発見してもそれが何か分からず、もう出会えないかもしれない。そこで、自分で図鑑を作ろうと思いました。

目で見て学ぶ
 はじめは図書館の本で調べました。本で読むよりも実際に体験したいと考え、滋賀県にある発酵食品を扱う企業に自分で手紙を書きました。
 「協力できる」と返事が返ってくると、味噌や醤油、ふなずしを作っている蔵を見学するため、直接足を運びました。自分の目で見て、質問することができ、研究に協力してくれる人との出会いもありました。

「しがきん」の研究
 3年生の夏にふなずしを自分で漬け、自宅のベランダで発酵させたものを、顕微鏡を使い観察しました。ふなずしに含まれる約200種類の乳酸菌に「しがきん」と名付け、菌の形や特性、試験結果を5種類に分けて記載し図鑑を完成させました。

アイディアを現実に
 これからも乳酸菌の研究、図鑑の作成は続けていきます。
 病気の時に飲む抗生物質は乳酸菌も排除してしまいます。乳酸菌を守りながら悪い菌を攻撃する薬を開発したい。病気で苦しむ人やその家族の人に役に立つような研究をしたいと思っています。
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