秋のGⅠシーズンを前に活気づくJRA栗東トレーニング・センター。中でも、世代の頂点から世界の頂を目指す一頭として熱い視線を集めるのが、今年の日本ダービー馬クロワデュノールです。昨年は無敗のままホープフルステークス(GⅠ)を制し、2歳王者の座に就きました。
今年に入り、皐月賞(GⅠ)では惜しくも2着となり初の黒星を喫しましたが、雪辱を期して迎えた競馬の祭典、第92回日本ダービー(GⅠ)の舞台で、栗東所属の北村友一騎手と人馬一体となり、大観衆の喝采を浴びながら先頭でゴールを駆け抜け、ダービー馬という最高の称号を手にしました。
そして、国内の頂点を極めた陣営が次に見据えるのは、日本競馬界が長年追い求めてきた悲願、フランスの凱旋門賞制覇です。これまで数多(あまた)の日本最強馬が挑み、あと一歩で涙をのんできた世界最高峰の舞台。その厚い壁に、新時代のダービー馬が挑みます。
栗東から世界の頂へ。その蹄跡は、日本競馬の新たな歴史を刻む一歩となるのか。この秋、クロワデュノールの挑戦から一時も目が離せません。 |