◎東海道(街道)に住んで 日々、思うこと
岡地域では歴史遺産に新風を吹き込みながら、地域の活性化を目指し、本年度より新たに「まちづくりの会」がスタートしました。
平成22年度まで5年間にわたり、「岡まちづくり」の基盤のレールを敷いてくださった上を歩みつつ、諸事業を維持、継承し、さらに住民の声を活かし充実したまちづくりができればと思います。まちづくりメンバーの積極的参加意識のもとに、環境(古墳)、情報発信、景観ルール策定の3つのグループに分かれ活動に取り組んでいます。特に景観については、街道を歩く人が年々多くなり、街道を好み、いにしえに思いをはせ、歴史をたどりながら、立ち止まり石碑にカメラを向け、メモを取る熱心な旅人が「ふっと」家々の門先に目をやられたとき、緑と花が旅の人にほほ笑みかけたとしたら、どんなに心和むことかと思い、「できることから」と緑と花いっぱいの街道づくりを皆さんと共に実施していこうと思います。
江戸時代、岡の街道には軒並みにお店があり、米屋、菓子屋、油屋、木綿屋と、商いの家が並び、行き交う旅人で大変にぎわったことや、旅する人のいでたちを「ちょんまげ頭に振分け荷物としまのかっぱに三度がさ、今日もわらじは三足め」と祖母が流ちょうに語ってくれた幼い日を思い出します。
今年の夏、猛暑の中街道を歩く人が田楽茶屋「ほっこり庵」へ立ち寄ってくださり、冷茶を差し出し、しばしの涼をとられるとき「どちらから」と話すうちに街道への熱い思いを語られ、私たちが歴史を教わることも多く、「この街道は立派ですね」の言葉に喜びと共に景観に対する思いが一層強く、次世代に伝承すべき重大さをあらためて痛感しました。
藤の花、アジサイ、そして昨年植えられたピンクの芝桜が今しっかり根付き緑の葉が地面いっぱいに伸び、来春には芝桜のじゅうたんが街道を行く人の目を楽しませてくれることでしょう。 |