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健康、私たちの手で
 「市民一人ひとりが自分らしく、いきいきと生活できる健康のまち」。これは、平成26年度から35年度までの10年間の健康増進計画である「第2次健康りっとう21」の目標です。
 市では、「健康推進員」と呼ばれるボランティアの皆さんや事業所などとともに、まち全体で健康づくりに取り組んでいます。一人ひとりが自らの健康を意識することとあわせ、支援する取組みで、より健康のまちへ。
ボランティアのチカラ
健康推進員が地域リーダーとして活躍
 健康推進員は、健康推進員養成講座を受講後、市長の委嘱を受けて、地域の健康づくりを推進するボランティアの皆さん。「私たちの健康は私たちの手で」をスローガンに146人が活動中です。
3つの専門部会に分かれ健康づくりリーダーとして活動
 「あなたの健康ささえ隊」協力事業所は、市民が健康づくりに取り組みやすい環境をつくることに賛同した市内の事業所。現在、登録している47事業所では、自身の健康づくりに取り組むとともに、利用者・従業員・家族などの身近な人が気軽に健康情報を得ることができるように工夫しながら、まちの健康づくりを応援しています。
 市では、「プロジェクトW」と名付け、「体に良い食事(Whole some food)や運動(Whole some exercise)などを生活習慣に取り入れ、健康で自分らしい人生(Wonderful life)を送ろう」という取組みを進めています。協力事業所は、「プロジェクトW」のチラシ設置・配布やポスターの掲示もしており、健康情報が事業所の力で発信されています。
「伝達講習会」で栗東ならではのレシピを伝える
 食生活部会の重要な活動の一つが15年以上続く、「伝達講習会」です。「地域に伝えていきたい料理」を学ぶ講習会は年3回開催されており、料理のうちの一品は、地域の食材を使った「地産地消メニュー」として、役員3人が考案。残りは、栄養効果などを考え、本市の管理栄養士が決めています。
 本年度の第1回「伝達講習会」のテーマは「梅雨のだるさ解消メニュー」。「地産地消メニュー」は栗東産の新玉ねぎと油揚げを使った和風サラダが提案されました。
 5月11日は、役員3人と管理栄養士が実際に試作して味や分量をチェック。レシピを修正し、5月25日にある食生活部会の伝達講習会に備えました。
 「カロリーや栄養価が大切ですので、必ず材料を計量します。計量すると、塩分をとりすぎることがなくなります。今までは目分量でしたが、家でも計量することが身に付き、減塩を意識するようになりました」「ダシも、かつおや昆布からとるため、旨みを感じます」「自治会行事の時にもここで習ったものを活用しており、好評です」と語る役員の皆さん。本市の管理栄養士も「健康推進員さんから教えていただくことも多いです」と、力をあわせた共同作業で栗東ならではのレシピが誕生しています。
 食生活部会の皆さんに伝えられたレシピは、各学区で開催される講習会から、さらに自治会へと広がっていきます。こうして今では40を超えるレシピが伝えられています。
まちの健康づくりを支え続ける
 活動が10年を超える皆さんも多い健康推進員。各部会の役員からは、「地域の先輩から代々引き継がれてきた大切な活動です」「対象となる世代も広く、学区の状況も違いますが、地域に応じた健康づくりを推進できるよう、楽しく頑張っています」「勉強になり、人とのつながりもできました」「健康に関心を持ってもらうため、どうアピールしていくかが課題です」との声が聞けました。
 「私たちの健康は私たちの手で」。健康推進員の皆さんの地域に密着した活動が、市の健康づくりを支えています。
梅雨のだるさを解消!
<地産地消メニュー>新玉ねぎと油揚げの和サラダ
■カロリー
1人分:68kcal
たんぱく質:2.9g
脂質:3.4g
カルシウム:49mg
塩分:0.7g
■栄養面の効果
 玉ねぎに含まれているアリシンは、疲労回復に効果があるビタミンB1の吸収を高める働きがあります。
 貝割れ大根は、ビタミンCが多く、抗酸化作用があります。

■材料(4人分)
・新玉ねぎ…(大)1個(300g)
・油揚げ…1/2枚(40g)
・貝割れ大根…1/2パック(20g)
☆薄口しょうゆ…大さじ1(18g)
☆だし汁…大さじ1(15g)

■作り方
@玉ねぎは縦半分に切り、繊維に沿って薄切りにする。水にさらし、ザルにあげて、しばらくそのまま置いておく。
A貝割れ大根は、根元を切り落とす。
B油揚げは、3pの短冊切りにする。
Cフライパンに油揚げを入れて、お箸で転がしながら、軽く色がつき、カリカリになるまで炒める。
D調味料☆を混ぜ合わせる。
E新玉ねぎと貝割れ大根と油揚げをDで和える。
F冷蔵庫に入れ、味がなじみ、冷えればできあがり。
■市に住む30歳以上の男性の3人に1人が肥満 肥満者の割合(BMI 25以上※)
 肥満は、生活習慣病(高血圧症、脂質異常症、糖尿病、心筋梗塞、脳出血、脳梗塞)の原因になりますが、本市の男性は30歳代から3人に1人が肥満(BMI25以上※)で、女性は、年代が上がるにつれ肥満者が増えています。
 このため、若い頃から体重を測って肥満予防をすることが大切です。
 また、死因の多くが生活習慣病であるため、肥満でなくとも、日常的な生活習慣の改善が大切です。
事業所のチカラ
市内事業所が健康づくりを応援
 「栗東を健康情報のあふれるまちにしよう」と健康づくりを盛り上げているのが「あなたの健康ささえ隊」協力事業所の皆さん。現在、市内で47事業所や医療機関・歯科医院・薬局の登録があり、健康づくりの輪が広がっています(一覧は市ホームページをご覧ください)。
市内47事業所が健康づくりの輪を広げる
 健康推進員は、健康推進員連絡協議会の研修部会、運動部会、食生活部会のいずれかの専門部会に所属し、健康づくりに必要な知識を学んでいます。学んだ知識は、学区や自治会でいかされ、まさに地域の健康づくりリーダーとして活躍中です。
 昨年度の活動の一例として、研修部会は、市内の幼稚園・保育園で「エプロンシアター」と呼ばれるエプロンを使った寸劇を開催し、子どもたちへの食育に取り組みました。運動部会は、健康体操やウォーキングで市民が運動する機会を増やしました。
 また、学区の平和学習の機会に、「すいとん」や「サツマイモのむしむし」など、戦時中の食事を再現したり、学区民まつりの時に、けん診の受診啓発を行うなど、子どもから高齢者まで幅広い世代を対象に、地域の健康づくりを先導しています。
健康情報を手作り情報紙に掲載して発信
 協力事業所の一つとして、独自の工夫により、健康づくりを提案しているのが、ハシモト電器(安養寺)の橋本哲生さん。「プロジェクトW」の情報を店の情報紙「てっちゃんつうしん」に、平成21年4月号から大きく掲載し、発信しています。
 「もっと市民の皆さんの健康を増進するお手伝いができたらと市からもらった情報の掲載を始めました。掲載情報への質問もあり、健康に対する関心の高さを感じます。質問への回答は、健康増進課に聞いてお答えしています。ウォーキングのくつ選びのポイントを載せた時は特に反響が大きかったです。ゆくゆくは発行部数を増やして、ご近所にもお届けし、健康情報もより多くの人にお伝えすることができればと考えています」と語る橋本さん。
 事業所の力により、市内各所で健康情報が発信されています。

※「あなたの健康ささえ隊」に関する問合せは健康増進課(TEL.554-6100)へ。協力事業所も募集しています。
グループのチカラ
仲間とともに、スポーツで健康づくり
 「仲間と健康づくりに取り組むなら、なお楽しい!」とスポーツを楽しむグループがあります。その一つ、
卓球クラブ「さわやか」は、「みんなで仲良く楽しく」をモットーに15年もの間活動を続けてきた、平均年齢70歳の卓球グループ。皆さんも生活に積極的に運動を取り入れてみませんか。
卓球を楽しんでいこうと活動を始めて15年
 卓球クラブ「さわやか」が誕生したのは平成15年。市民体育館で開催されていた 「超・初心者のピンポン」を受講していた8人が、3か月の講座を終えた後も、「せっかく始めた卓球を今後も仲間と楽しんでいくため、このまま活動を続けていこう」と結成しました。
 以来、15年間活動が続いており、現在のメンバーは30人。栗東市民体育館で毎週、火曜日・金曜日の13時から15時までの2時間、汗を流しています。
みんなで仲良く楽しく生きがいにもつながる活動
 「働いていた時に遊び程度に卓球をしたことはありましたが、脳梗塞を患った後、健康づくりのために、ここで卓球を始めました。『みんなで仲良く楽しく』を大切に、メンバーが楽しく和気あいあいと活動しています。」と語る会長の藤井義之さん。その言葉どおり、活動中、皆さんの笑顔があふれます。
 当初のメンバーである、辻開出さん・國松義子さん・藤井玲子さんの三人は、次のように声を揃えます。「卓球は、家庭のこたつのような小さなスペースでもできるため、健康づくりを考える高齢者の皆さんにもってこいの手軽なスポーツです。天気に関係なく、雨の日も楽しめますし、足腰や反射神経も鍛えられます。風邪もひきにくくなり、体力もつきました。試合に出ることが目的ではないので、練習では相手のことを思いやりながら球を打ち合ったり、みんなで楽しく汗を流しています。何よりもここで素晴らしい仲間と巡りあうことができました」。
 練習の合間はもちろん、練習以外でも仲間と旅行したり、親ぼく会で交流を深めている皆さん。健康づくりだけでなく、生きがいにもつながっているそうです。

※スポーツを楽しむサークルやグループに関する問合せは、栗東市体育協会(TEL.553-4321)や生涯学習課(TEL.551-0145)へ。

健診のチカラ
健診を受けて、自分の健康管理をしましょう
 青木厚子さん(61歳)は、一昨年、初めて受けた特定健診で中性脂肪が基準値以上になり、特定保健指導を受けた一人です。毎年、「別にいいかと思って健診を受けていなかった」と語る青木さん。増え続ける生活習慣病ですが、そのほとんどに自覚症状がありません。健診で生活習慣病を早期発見し、健康を維持しましょう。
特定保健指導で食事と運動に気を付け、無理なく10sの減量。
20年間乗っていなかった体重計も今は毎日乗ることが日課になった。
 特定保健指導で私が選んだ集団コースでは、30人が5人のグループに分かれ、6か月間の生活改善に取り組みました。最初、医師の先生から、このままだと命に関わる病気になるという話があり、身が引き締まりました。
 中性脂肪を減らすため、生活は、食事と運動に気を付けるようにし、ストレスにならない程度に間食を少なく、21時以降は食べないようにしました。野菜をとることや、食事を1口につき30回かむことも意識しました。毎日、食事の記録、体重や腹囲のチェックもし、定期的に状況をグループの中で報告しました。歩き方の指導も受け、カロリーを消費するため、大股で早く歩くことを意識するようになりました。
 立てた目標は、「体重を6か月で2・5s減らすこと」でしたが、1か月で2s、6か月で7・5s減りました。今は当初よりも10s減った体重を維持しています。目標が、手の届きそうな目標だったので頑張ることができたのだと思います。152あった中性脂肪の値も92の基準値になりました。
 自分一人なら挫折してしまうかもしれませんが、保健師さんや管理栄養士さんのきめ細やかな指導や励ましで最後まで頑張ることができました。楽しさやゆとりも残しながら、無理なく自分ができる範囲で取り組んだこともよかったのだと思います。体重の折れ線グラフが下がっていく目に見える成果もうれしかったです。
 実は「今さら」という気持ちもあり、20年間体重計に乗っていませんでした。今は、毎日お風呂あがりに体重計に乗るのが日課です。指導を受けて本当に良かったです。これからも食事や運動を意識し、健康で過ごしたいです。
プレ特定健診生活習慣病相談
 市内在住の19〜39歳の人で、職場や学校で健診を受ける機会がない人は、6月〜11月に「プレ特定健診」を受けることができます。
 メタボリックシンドローム予防に着目した健診内容となっており、問診、計測、尿検査、血液検査(血糖、脂質、肝機能、クレアチニン、尿酸)を実施します。
 受診を希望する場合は、栗東市、草津市内の実施医療機関で行っていますので、直接医療機関にお申し込みください(事前予約が必要な場合があります)。
 また、市では生活習慣病相談を実施しています。健診結果で改善してみようと思う値がある人は、ぜひご利用ください。食事や運動について改善の取組みをサポートします。
問合せ
健康増進課 健康管理係 TEL.554-6100 FAX.554-6101
国民健康保険に加入の40歳〜74歳の皆さんは特定健康診査(特定健診)
◎無料の特定健康診査
 6月1日から、国民健康保険に加入している40〜74歳の人を対象とした特定健診が始まります。
 特定健診は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目し、糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病の予防を目的に毎年実施しており、無料で受けることができます(健診費用を自己負担すると8000円程度必要です)。
 対象者には5月下旬に受診券を送付していますので、ぜひ受診してください。
対象者…国民健康保険に加入している40〜74歳の人

※平成29年4月以降に加入した人には受診券が送付されません。受診を希望する人は、保険年金課国民健康保険係にお問合せください。

※特定健診は各医療保険の保険者が行います。社会保険に加入している人は、ご加入の健康保険組合などにお問合せください。

受診場所…@〜Bのいずれか
@滋賀県内の実施医療機関(一部医療機関は予約要)
A全国健康保険協会滋賀支部が実施する集団健診会場(要予約)
BJA滋賀厚生連が実施する集団健診会場(要予約)
※複数の受診はできません。
※Bは一部自己負担がかかります。
※ABは健診実施日が決まっています。詳細はお問合せください。
※特定の日に受診希望が集中した場合、希望日に受診できない場合がありますのでご了承ください。

実施期間
6月1日(木)〜11月30日(木)

持ち物…国民健康保険被保険者証、特定健康診査受診券、記入済み質問票、前年度の健診結果票(お持ちの人のみ)

自己負担金…無料

※@は、6月は校医健診、10月からはインフルエンザ予防接種などで混むため、7月から9月の間に受診することをお勧めします。

■服薬・通院中の皆さんへ
 治療に伴う検査には、特定健診の検査項目が多く含まれるため、検査データの提供にご協力ください。
 「特定健康診査受診券」「国民健康保険被保険者証」を持参し、医療機関(特定健診実施機関)にご相談ください。
■勤務先で健診を受けた皆さんへ
 必要な検査項目を満たしている場合、あらためて特定健診を受診していただく必要はありません。「特定健康診査受診券」「健診結果」を保険年金課まで持参し、結果提供にご協力ください。
◎人間ドックの助成
 特定健診に代えて人間ドックを受診した場合、費用の一部を助成しています。受診後6か月以内に保険年金課で手続きをしてください。

対象者…国民健康保険に加入している40〜74歳で、住民税や国民健康保険税の滞納がない人

※先に特定健診を受診した人は助成対象外となります。

助成金額…人間ドッグにかかった費用の半額(最大2万円まで)

必要書類…国民健康保険被保険者証、人間ドックの領収書、印鑑、通帳、健診結果、特定健康診査受診券、質問票(記入済のもの)

※特定健診と人間ドックの助成は、同一年度(4月1日から翌年3月31日)に重複して受けることはできません。
問合せ
保険年金課 国民健康保険係(特定健診・受診券発行など) TEL.551-1807 FAX.553-0250
◎特定保健指導を受けましょう
 特定健診の受診結果をもとに、メタボリックシンドロームの該当者やリスクのある人を対象に、生活習慣改善のための情報提供や提案、継続的な支援などを行います。

対象者…特定健診の結果、生活習慣病発症の可能性が高いと判定された人(服薬中の人を除く)

※対象者には別途案内します。ぜひご利用ください。
問合せ
健康増進課 健康管理係(特定保健指導・がん検診) TEL.554-6100 FAX.554-6101
来月号の特集は、「環境美化」の予定です。
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