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りっとう再発見 栗東に残る日清戦争
 坊袋の集落には、「大日さん」の名で親しまれている石仏があります。毎年8月には、ほかの地域の地蔵盆に代わるものとして、8月28日に大日さんを祀る「大日盆」が催されています。早朝から「大日さん」とお堂の回りがきれいに掃除され、その後、お供え物を置く棚が運ばれます。
 お堂の周囲には、「天道大日如来」の文字と子どもの名前を記した提灯がつるされます。お供えは、赤飯、そうめんの上に茄子の浅漬けを載せたもの、揚げ豆腐の上にとろろ昆布を載せたもの、サツマイモ、麩のすまし汁を載せた一汁三菜(サツマイモを菓子とみれば一汁二菜)の膳のほかに、鉢に盛ったおはぎです。夜には、目川地蔵院の庵主さんが読経し、子どもたちによる数珠繰りが行われます。提灯とろうそくの灯りのなかに浮かんだ「大日さん」は、幽玄の世界を感じさせます。
 さて、この「大日さん」には、不思議な言い伝えがあります。昔、この場所には厩があったのですが、そこで飼われている牛が死んでしまうことが続きました。不思議に思い占ったところ、これは、霊仏の祟りであるというのです。そこで、厩の地面を掘り返すと、そこから、この石仏が現れました。この話は、地元ではよく知られていて、「栗東の民話」にも載せられているのですが、実は、江戸時代に草津で生まれた田中適斎が著わした「栗太志」にすでに記されています。それによれば、この厩は、坊袋村の五郎兵衛という農民の所有で、深さ5、6尺(150〜180p)のところに埋まっていたといいます。そして、この事件は天明年間(1781〜1789)のことで、これに関わった人物が今も存命しているというのです。「栗太志」は、文政4年(1821)には膳所藩に献上されていますから、それから30、40年ほど前の出来事を知る人がいてもおかしくはありません。
 この「大日さん」は、両手は腹の前で阿弥陀如来の定印を結んでいるものとみられ、学術的にみれば鎌倉時代に造られた阿弥陀如来であると考えられているのですが、地元では大日如来として篤く信仰されています。
※博物館では、3月10日(土)から、小地域展「坊袋の歴史と文化」を開催します。
問合せ
栗東歴史民俗博物館 TEL.554-2733 FAX.554-2755

《金勝第1幼児園》「絵本大好き! もっと読んで!」

 金勝第1幼児園では、本年度、絵本をとおして、「自分の思いをことばで表現できる子ども」を目指して取り組みを進めています。
 子どもたちは、絵本を読んでもらうことが大好きで、お話の世界でイメージを広げて楽しく遊んでいます。また、家庭でも絵本をとおした温かい時間を大切にしてほしいと願い、「親子おはなし会」や「保護者対象の読み聞かせ会」を実施しています。
 お話が終わると、子どもたちから「ありがとう」という声が聞かれ、読み手も「聞いてくれてありがとう」と伝えています。
 読み聞かせから、子どもたちと心が通い合い、安心して自分の思いを伝えたり、相手に感謝の気持ちが伝えたりできるよう、これからもお話の世界を楽しんでいきたいと思います。
問合せ
幼児課 TEL.551-0424 FAX.551-0149
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