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第48回寄稿 島林 力 さん
NPO法人街道をいかしたまちづくりの会 会員 |
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栗東の再発見と歴史街道景観を守り、伝えたい
山々が溢れる青緑に包まれ滴るが如くとなってきました。梅雨時の合間をぬって、市内をゆっくりと散策して栗東の宝物を再発見してみませんか。
写真家に言わせると、栗東市は古刹の金勝寺、閑空の丘陵集落、歴史街道と田園風景、数々の神社仏閣、高速道路、新幹線、高層ビルの立ち並ぶ栗東駅周辺等と被写体の博物館であり、変化に富む風景に恵まれていると絶賛されています。実際に歩いてみると、日常の目線では気が付かない風景が、また違った角度・視野で迫ってきます。
しかし、特に歴史街道を歩いてみると、朝夕の車の交通量の多さに驚かされます。東海道、中山道を中心とした街道は京都からのあらゆる文化、情報の玄関口であり、住人もそれを取り込みながら発展してきました。街道沿いでは、お互いに顔を見合いながら人情を通わし合うことが日常の生活でありましたが、現在では車の通過道路となってしまっています。
一方では、住居も利便性と快適性を重視し、現代的な住宅へとかわりつつあります。こうしたことから、土蔵、ベンガラ色格子窓、中二階(厨子二階)、煙抜き、むしこ窓、むくり屋根などのある旧家・町屋が急速に消滅していっています。
こうしたことを踏まえ、私たちの会では、歴史街道景観に違和感を感じさせるような住宅の外観や広告物などに対して、何らかの規制の必要性を強調して市の景観百年審議会で議題にしていただいています。
さらに私たちの会の活動として、葉山東小学校6年生の校外学習である東海道ウォーキングがあります。地域資源を次世代に継承する事業と位置づけて、市内街道歴史資源12か所を巡回するものです。スポットには地元会員が待機していて、その歴史的意義を上手に、巧みに説明します。
今後も各世代を通じて、栗東の歴史街道とその景観を誇りとして残し、語り伝えていく活動を続けていきます。 |
問合せ
都市計画課 景観・まちづくり係 TEL.551-0116 FAX.552-7000 |
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