下鈎遺跡出土木製琴の展示について
2010年度の下鈎遺跡の発掘調査では、川跡から古墳時代初期の木製琴が出土しました。
今回出土した琴は、槽作りの琴の上板部分で、上板と琴を結び付ける樹皮や楔などが良好な状態で残っていました。また、琴の全長は158cmと大きなもので、全国でも5番目の大きさとなります。
琴が出土した川跡の付近では、周溝付建物や掘立柱建物、竪穴建物などが検出されており、古墳時代の有力な豪族の存在が示唆されます。また、琴と同じ層からは儀式用の木製の剣が見つかっていることから、この琴も祭事に用いられたものである可能性が考えられます。
今回の展示では、栗東市内での発掘調査の成果を公開することに加え、古墳時代の集落のあり方を知っていただくことで、郷土の歴史への興味・関心を深めていただく機会となれば幸いに存じます。
展示日程 平成23年6月5日(日)〜6月19日(日) (開館時間9時30分〜17時) 終了しました
展示会場 栗東歴史民博物館ロビー
主 催 栗東市教育委員会 財団法人栗東市文化体育振興事業団
展示資料 木製琴(水漬け状態)、土師器、遺構写真パネル、遺構図パネル
配布資料 「古墳時代の琴」古代のアート りっとう発掘再発見vol.1 (財団法人栗東市文化体育振興事業団発行)
なお、通史展示「栗東の歴史と民俗」では関連する資料として小柿遺跡出土の木製琴、中沢遺跡出土の筑状弦楽器を展示しています。こちらもぜひご覧ください。
栗 東 歴 史 民 俗 博 物 館
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