栗東の郷土料理
薬師講(やくしこう)ごぼう
林でごぼう講といわれる薬師講は、新しい年を迎え、無病息災、五穀豊穫、諸願成就を祈る薬師如来の修正会の時に、重づめ箱の寸法にしたごぼうを供えて、このおさがりを参詣者がいただきました。
薬師講(やくしこう)ごぼうのレシピはこちら (PDFファイル: 309.2KB)
目川田楽と菜飯
江戸時代、市内を通る東海道沿いには宿と宿との間の休憩所にあたる立場は多くの旅人でにぎわいました。立場には旅人向けの土産処や食事処が設けられ、ここで売られる土産や料理は、名物として旅の楽しみにもなっていました。
目川田楽と菜飯は、目川立場の茶屋で出されていた名物料理であり、その様子は文化14年(1817)に発行された『東海道五十三駅名物合』や『伊勢参宮名所図会』にも紹介されています。
目川を発祥の地とする田楽は街道を通じて、全国各地に広がり、販売されるようになりました。こうした店では田楽・菜飯のセットが「目川」と呼ばれ販売されており、目川は田楽発祥の地として全国にその名を知られていたのです。
目川田楽のレシピはこちら (PDFファイル: 370.0KB)
薬師講(やくしこう)ごぼう
≪ 材料 作りやすい分量 ≫
ごぼう 2本(300g)
白いりごま 大さじ2(20g)
調味液A
Aしょうゆ 大さじ4(72g)
A酒 大さじ4(60g)
Aみりん 大さじ2(36g)
Aざらめ糖 大さじ9(80g)
A三温糖 大さじ9(80g)
*ざらめ糖、三温糖がなければ上白糖160gでもよい
【 作り方 】
1. ごぼうは洗って皮をこそげて5センチメートル幅に切る。
2. 鍋に水、ごぼうを入れ、爪のあとがつくくらいやわらかくなるまで20分ほど茹で、ざるにあげる。
3. 調味液Aをなべに入れて煮溶かす。
4. 調味液にごまの半量を加えたものに茹でたごぼうを漬け込み、約30分味をしみ込ませる。
5. 盛り付け、残りのごまを振りかける。
〈 ポイント 〉
・余ったごぼうは、にんじんなどとあわせてきんぴらにして食べてもおいしいです。
・よく噛んでたべられるように、ほどよく食感を残すくらいに加熱するのがおすすめです。
目川田楽
≪ 材料 2人分 ≫
木綿豆腐 1丁(350g)
調味料A
A白みそ 大さじ1と1/3(24g)
A赤みそ 大さじ1と1/3(24g)
*白みそ、赤みそがなければ合わせみそ大さじ2と2/3でもよい
A砂糖 大さじ1(9g)
Aだし汁 大さじ1(15g)
サラダ油 適量
白いりごま 大さじ1(10g)
【 作り方 】
1. 【豆腐を水切りする】豆腐をキッチンペーパーに包み、平らなお皿にのせそのままラップせずに600Wの電子レンジで3分加熱する。
2. 【田楽みそを作る】鍋にAの調味料を入れ、よく混ぜ合わせる。弱火にかけてとろりと落ちるやわらかさまで練り上げる。
3. 豆腐を4等分に切る。
4. フライパンに薄くサラダ油をひき、豆腐をのせ、中火で時々返しながら焦げ目がつくまで焼く。
5. 豆腐を皿にのせ田楽みそを塗り、白ごまを振る。
〈 ポイント 〉
・だし汁は、昆布1片と水200mlでとるか、水に少量のだしの素を加えたものを使用してもよい。
・田楽みそは、季節により木の芽(山椒)を刻んだものや、柚子皮のすりおろしや柚子の果汁などを練りこむと季節感を味わうことができます。多めに作って、「なすと豚の炒め物」などの調味料として使ったり、おにぎりに塗ってオーブントースターで焼いたりしてもおいしいです。
・豆腐は身体の血や肉となる栄養素、たんぱく質を多く含みます。また、豆腐はカルシウムが豊富なので、骨粗しょう症予防にもなります。
菜飯
≪材料 4人分≫
米 1合半
大根葉 150g
塩 小さじ1(5g)
【 作り方 】
1. 米はといで普通に炊飯する。
2. 葉はたっぷりの熱湯でさっと茹で、冷水にとってしっかり絞る。
※塩ゆですると色よく仕上がります。
3. 2.の葉を5ミリメートル幅にきざみ、塩を混ぜて2~3分おく。
4. 再度水気を軽く絞り、炊いたご飯と混ぜ合わせる。
〈 ポイント 〉
・米1合半の炊きあがりは約520g、お茶碗約4杯分です。
・大根菜などの葉野菜は、ビタミン類を多く含み、からだの調子を整えてくれます。
・大根葉は大根が大きく育ってからの葉っぱは固いので適さない。小松菜、水菜など用意しやすいもので作ってみてください。
更新日:2024年11月11日