岩手県大槌町での活動報告(平成23年8月25日)

更新日:2024年03月14日

岩手県大槌町への派遣

 大槌町への派遣から早くも2週間が経とうとしています。こちらに来たときはお盆の真っ只中で、猛暑日が連日続いておりましたが、先週の雨で一気に気温が下がり、朝夕はめっきり肌寒いくらいの気温になりました。
 3月11日に起こった、東日本大震災から5ヶ月以上が経ちました。8月19日現在で、死亡者は797人、行方不明者は608人となっております。
 また、罹災状況では、全壊・大規模半壊以上が3,852件、半壊(一部損壊を含む)以下が637件。地震による津波被害を受けた大槌町の現況です。
 7月公表の住民登録者数は14,056人で、震災前と比較すると、死亡者、行方不明者、転出者などにより約2,000人もの人口が減少しています。また、行方不明者608人の中には474人の方が死亡届の提出がなされています。
 仮設住宅への入居状況においては、8月18日現在で、2,105戸にのぼり2,039世帯で4,732人の方々が住居を失い、仮設住宅への入居を余儀なくされています。
 今月28日には、津波により町長が亡くなられてから5ヶ月以上も不在となっていた、町長を決める選挙が実施されます。先日、23日に告示がされ、元町会議長、元総務課長、社団法人理事長の3人の立候補があり、現在、選挙活動が行われている最中ですが、選挙活動も震災の影響かと思われますが、被災者に配慮された静かな選挙戦のように感じられます。しかし、町民の方々にとっては、今後の復興への期待が大きくこもった一票になることと思われます。
 先日、公務を終え帰宅途中に赤い「提灯」が、ポツンと光っているのが目につきました。大槌町役場の仮庁舎の周辺は、津波の被害で辺り一面の建物が無くなり、夜になると殆ど真っ暗と言っていいほどの状況なので、大変、良く目立ちます。聞くところによりますと、店主の方は以前より居酒屋をされていたのだが、自宅、店とも津波の被害に遭われたそう、「復興への希望の光にしたい」と先月末から屋台の居酒屋を始めたそうです。こうやって小さな光が少しづつ広がっていき、以前の大槌の町を取り戻していくのだろうなと感じました。あと何年かかるのかは分かりませんが、少しづつ復興は確実に進んでいます。今回、その復興にほんの少しだけではありますが、お手伝いが出来ることに大変、喜びと誇りを持っております。残りの派遣期間も体調に留意しながら精一杯、任務を全うし終えたいと思います。

 平成23年 8月25日
 大槌町派遣職員 津野 辰実 ・ 山田 孟志

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