寺から見える金勝の歴史

更新日:2022年05月06日

4月21日(走井・片山地域)

金勝歴史講座01
金勝歴史講座02

走井アジサイロードを抜け、新緑が美しい走井の集落にたどり着きました。
はじめに訪れたのは広徳寺。
寺の門をくぐると、お念仏が始まっており、ほどなく坊守の講話へとうつりました。
寺の歴史に合わせて、坊守の生い立ちも語られ、なごやかに講座が始まりました。
浄土宗の寺院の広徳寺はもともと天台宗の寺ともいわれており、比叡山焼き打ちの歴史もうかがえます。
 

金勝歴史講座03
金勝歴史講座04
金勝歴史講座05

樹齢500年の大ヒノキがそびえる坂を登り、走井公民館に場所を移し、宮城定右衛門さんのお話を聞きます。
この地にあった地蔵菩薩立像のお堂を改築した「峰の堂」は、杉の一刀彫の菩薩像に時々風を当てるために公民館として使われています。
優しい表情の菩薩が、左手に持つのは薬箱。走井の人々に安らぎを与え、病から守ったと言い伝えられてきました。
 

金勝歴史講座06
金勝歴史講座07
金勝歴史講座08

つづいて片山地域の敬恩寺に移動。
総代の三木昭雄さんの案内で、本殿の阿弥陀如来立像、十一面観音を見学します。
30年ほど前の火事を免れた阿弥陀如来立像は、観音寺 阿星山から移座されたと記述が残っています。火事の際に焼けた光背は、後に修復されました。国宝の指定後、重要文化財に再指定されるという歴史も持ちます。
面長が特徴的な十一面観音とともに、片山地域を眺めるように鎮座しています。

金勝地域だけでも34軒の寺があったとされています。
金勝地域内で移築された寺、他の市町へ移築された寺、建物ごと売却された寺など、その背景には、地域の暮らし方と切っても切れない関係があったようです。
 

4年前から始まった年2回の「金勝歴史講座」はコミセン自主企画事業。
金勝歴史の会メンバー主体で毎回企画され、今回で金勝地域の寺すべてを見学しました。
 

金勝歴史講座09
金勝歴史講座10

終始参加者同士が質問しあったり、言い伝えや知識の共有をしながらの数時間。
次回の企画へと話題は移り、解散となりました。
 

金勝歴史講座11

街道に丁寧に植えられた600本の紫陽花が見ごろを迎える季節も楽しみです。

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