もしもの時に備える知恵と地域力

更新日:2022年07月14日

7月3日(コミュニティセンター治田)

防災教育講座01

災害時にかけつけ救助活動をする自衛隊。
その到着までに、命を守るために、できることがあります。
治田学区の住民を対象に治田地域振興協議会安全部会の主催で「防災教育講座」が開催されました。
手当てをし、少しでも安全な場所に移動する方法を、自衛隊滋賀地方協力本部の皆さんから学びました。
 

防災教育講座02
防災教育講座03

圧迫止血法と止血帯法を身近にある、タオル、ビニール袋、ペンを使い実践。
ビニール袋を使うことで、ケガをした人、手当をする人、互いの感染を防げるということ、止血帯法では閉め具合で血液の流れが止まる感覚も知ることができました。
 

防災教育講座04
防災教育講座05

物干し竿と毛布で代用した担架で患者搬送を体験。
持ち上げるときは下半身より重い上半身を先に、進行方向に視野が広がるように足を向け進み、安全に不安を与えないように搬送。階段や斜面などは足が下側になるようにすることで頭からの落下を防ぎます。
交代で体験し、少しの工夫で危険が減らせることを共有しました。
 

防災教育講座06
防災教育講座07

装備品の紹介では、実際にリュックを担がせてもらい、派遣時はその3倍の30キロ、レンジャー部隊は60キロを背負い100キロ歩くと聞き、参加者は想像できない重さに信じられないといった様子でした。

防災教育講座07
防災教育講座08

自衛隊車両の見学、試乗体験では、頑丈で、シンプルな構造に驚きました。

防災教育講座10

東日本大震災での災害派遣時の映像で印象的だったのは、「思い出を掘り起こせ」という言葉。人の救出はもちろん、大切にしてきたであろう物も瓦礫の中から残さず見つけ出すことにも注力したと紹介されました。
全国から届く救援物資に話題は移り、手紙や千羽鶴も多く贈られてくるそうですが、季節やインフラや災害の状況に応じた物を、自分なら何が欲しいか、何が役にたつのかイメージすることが必要だと感じました。

災害が起きたときの備えにも、同じことが言えます。
災害時何を持ち出しますかという調査結果で上位に上がったのが、モバイルバッテリー。
それ自体では命を守ってはくれませんが、命を守るための情報収集に、電気の力は必要です。
自分に必要な物、食料だけでなく、例えば避難所で快適に、また気持ちを支えてくれるものは何かまで、じっくり考えて備える必要がありそうです。


警察や消防と違い、自衛隊の仕事内容は一般に知られていないことが数多くあります。
災害派遣のほかに、国の防衛、国際平和協力活動、国家事業の支援などがその任務。
昼夜問わず起きる可能性のある災害や防衛に備え、あらゆる場面を想定して訓練されています。
国家事業支援のわかりやすい例はオリンピック・パラリンピック。国旗掲揚、大会運営の協力が自衛官によるものだったそうです。

「体を動かす仕事で英語にも興味があり自衛隊を選びました。やりがいを感じています」と話すのは広報官の植田さん。PKOがきっかけで入隊。地方本部から各地を支えます。
毎日20キロを走って通勤しているという、 所長の佐々木さん。
「興味を持ったことを、身近な人に広め、今後防災訓練などへは、ぜひ誘い合って参加してみてほしい」と話されました。

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