テーマ展 平和のいしずえ2007
アジア・太平洋戦争下、ある日の栗東

平成19年(2007)7月28日(土)〜8月19日(日)

 栗東歴史民俗博物館では栗東市の「心をつなぐふるさと栗東」平和都市宣言をうけて、平成2年度から戦争と平和をテーマとする「平和のいしずえ」展を毎年開催してきました。
 国民の総力戦となったアジア・太平洋戦争下では、女性や子どもたちの日常のくらしまでもが、戦争を遂行させる歯車のひとつとなっていました。平成19年度の「平和のいしずえ」展では、そうした銃後のくらしを、市民から博物館へ提供された資料を通して紹介します。

  【展示構成】
  (1)”月月火水木金金”〜一日のはじまり〜
  (2)”兵隊さんは命がけ、私たちは襷がけ”〜お母さんたちの日常〜
  (3)”欲しがりません、勝つまでは”〜小国民の日常〜
  (4)”今日も決戦、明日も決戦”〜一日のおわり〜

  ←運動会の競技”爆弾何ものぞ”

 昭和13年(1938)10月9日に行われた治田尋常高等小学校(現在の治田小学校)の秋季大運動会にて行われた高等科女子の競技です。顔にかぶっているお面のようなものは当時「防毒面」と呼ばれたガスマスク。手前にはバケツが置かれており、単なる徒競走ではなく、爆弾が投下されたと想定して、「防毒面」などを身につけ、消火バケツを手にして走る競技だったようです。
 当時は、前年に起こった盧溝橋事件を契機に日中の全面戦争へと突入しており、国民経済と生活の全てを政府の統制下におく「国家総動員法」が公布されるなど、本格的な戦時体制が確立された時期でした。学校教育の現場でも、このように戦争の色が濃厚に反映されるようになっていたのです。
 この写真は絵葉書になっています。おそらくは栗東からも多数の兵士が出征していた中国戦線へ、「銃後」の守りは万全だとアピールする慰問の品などとするためにつくられたのでしょう。
 

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