創造と継承  ー寺院復興ー

平成20年(2008)11月1日(土)〜12月7日(日)

 近江には長い歴史をもつ寺院がたくさんあり、これらは優れた文化財を長年にわたって守り伝える母胎ともなってきました。
 寺院が創建されてから現在に至るまでの長い歴史のうちには、戦乱などによる堂舎の焼亡、社会構造の変化とそれによる寺の経済的基盤の弱体化など、さまざまな困難に直面することもあったことでしょう。とりわけ中世末の混乱期には、多くの寺が衰退の憂き目をみたことが伝えられています。
 しかしそういった厳しい状況にあっても、寺をふたたび盛り上げようとする動きが、しばしば人々の中からおこってきたのでした。そして、本尊などの仏像をはじめとする寺宝や、寺の開基や本尊にまつわる縁起などの物語の存在は、ときに復興への大きな原動力としての役割を果たしたのです。
 寺院の復興とは、一面では過去を継承することではありますが、時代の変化に対応するという意味では、新しいものを創造し、生まれ変わることでもありました。中興を機に宗派がかわったり、寺をささえる人びとが変化したりということがよく見られるのは、その代表的な例ともいえます。
 本展では、寺院を盛り立て、継承してゆく活動の原動力となり、またその中であらたに生み出されていったさまざまな作品から、寺院の継承と復興をめぐる先人たちの営みをふりかえります。

[入館料] 
大人500円 高・大学生300円 小・中学生150円
※20名以上の団体は各50円引き
※優待券ご提示の方は、大人300円、高・大学生150円、小・中学生50円
東方山安養寺 薬師如来坐像
木造薬師如来坐像(重要文化財)
東方山安養寺蔵

[展示構成]
1.花開く宗教文化  2.戦乱と隆盛  3.村むらの寺の復興


[主な出品予定資料]  →出品目録はこちら(PDFファイル)
  ・木造薬師如来坐像(重要文化財)              栗東市 東方山安養寺
  ・東方山安養寺本堂再建勧進状(栗東市指定文化財)  栗東市 東方山安養寺
  ・銅造阿弥陀三尊像(善光寺式)               栗東市 新善光寺
  ・木造聖観音立像                        栗東市 萬年寺
  ・木造千手観音立像(重要文化財)              栗東市 善勝寺
  ・木造阿弥陀如来坐像(重要文化財)            彦根市 来迎寺
  ・金勝寺本堂再建勧進状(栗東市指定文化財)      栗東市 金勝寺
  ・木造慈恵大師像                        湖南市 善水寺   ほか

[関連行事]
▼歴史フォーラム 「寺院復興と人々」  
  11月24日(月・振替休日) 
午後1時30分から午後4時30分
次第:
≪第1部≫ 
講演「江戸時代の東大寺復興」        西山 厚 氏 (奈良国立博物館 学芸部長)
報告「寺院復興の核となったほとけたち」  松岡久美子 (栗東歴史民俗博物館 学芸員)
≪第2部≫ フォーラム「寺院復興と人々」
 パネラー  西山 厚 氏 ・松岡久美子  司会  佐々木 進 (栗東歴史民俗博物館 館長)

場所: 栗東歴史民俗博物館 研修室
参加: 定員100名 先着順(要申込み) 参加費200円(入館手続きは別途)

▼展示解説会   11月9日(日)、12月6日(土) いずれも午後1時30分から1時間程度
  ・参加無料(入館手続きは必要です) 


催し物案内に戻る

表紙に戻る


直線上に配置
栗 東 歴 史 民 俗 博 物 館
〒520-3016 滋賀県栗東市小野223-8
電話 077-554-2733 fax 077-554-2755
http://www.city.ritto.lg.jp/hakubutsukan/