発掘調査成果展
湖国の「塩」 ‐その歴史と民俗‐
(共催:財団法人栗東市文化体育振興事業団)
平成20年12月20日(土)〜平成21年2月15日(日)
↑手原遺跡(滋賀県栗東市)出土の製塩土器
塩はあらゆる食物に使われているように、人が生きていく上で不可欠なものと言われています。塩は体内では作られず、ほかのものでも代用出来ないことから、人類は塩湖や岩塩鉱山に塩を求めました。しかし、塩湖や岩塩にめぐまれない我が国においては、海水から塩を得るために古代から大変苦労して塩作りに励みました。
2007年栗東市手原遺跡の発掘調査により発見された多数の製塩土器。手原遺跡は奈良時代の官道沿いに立地する役所跡であり、この時代には塩の流通システムが整っていたことがわかります。
本展覧会では、海の無い湖国近江において、いかにして貴重な塩を得て利用してきたかを見ていきます。古代から現在に至る塩と人との関わりを、考古遺物や文献、さらに地名や祭り、伝統食など様々な面から取り上げ、普段何気なく使用している塩について、その重要性や先人の知恵と苦労を再認識していきます。
⇒出品目録はこちらをご覧ください
[展示構成]
1.塩と人とのかかわり
2.塩の考古学
3.文字資料にみる「塩」
4.塩の民俗
5.近江「塩」の道
[主な出品資料]
古代製塩土器(奈良文化財研究所・兵庫県・滋賀県・守山市・高島市・おおい町・高浜町)
近世焼塩壺 彦根城・膳所城・朽木陣屋(滋賀県) 大溝城(高島市)
平城宮出土「調塩荷札木簡」(奈良文化財研究所)
『古事記』『日本書紀』(滋賀県立安土城考古博物館)
伊勢神宮・御塩殿神社の「御塩焼固」土器(神宮徴古館・農業館)
●歴史フォーラム”人と塩”の古代史
日時:平成21年(2009)2月1日(日)13時〜16時
会場:栗東市立図書館 大会議室
内容:講演 「「塩」の神話と伝説」 講師:平林章仁 氏 (龍谷大学教授)
報告 「古代近江の「塩」 講師:佐伯英樹木 ((財)栗東市文化体育振興事業団)
フリートーク(会場参加者との座談会)
ご参加の方は当日会場にお越しください。(参加費不要、申込不要、先着80名)
栗 東 歴 史 民 俗 博 物 館
〒520-3016 滋賀県栗東市小野223-8
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