国松桂渓（1883〜1962） 西田恵泉（1902〜1980）
「国松桂渓と西田恵泉」
本展では、洋画家国松桂渓（1883〜1962）と、日本画家西田恵泉（1902〜1980）の作品を紹介します。
滋賀県栗太郡葉山村出庭（現在の栗東市出庭）に生まれた国松桂渓は、京都の聖護院洋画研究所、関西美術院に学び、浅井忠や鹿子木孟郎に師事し、文展、帝展への入選を重ねていきます。大正5年（1916）には浅井門下の同人会の結成に参加し、関西美術界の改組に尽力するなど、大正期の京都洋画壇を代表する人物の1人でもありました。
滋賀県栗太郡大宝村綣（現在の栗東市綣）に生まれた西田恵泉は、日本美術学校、京都市立絵画専門学校に学び、大正14年（1925）からは堂本印象に師事しています。昭和3年（1928）、第9回中央美術展への「農婦」の入選を皮切りに、以後、帝展、文展、日展への入選を果たした西田恵泉は、昭和10年（1935）に郷里に戻ると、洋画家野口謙三らとともに美術研究団体の結成と組織化を図り、現在の湖国画壇の基礎を築き上げていきました。
栗東が生み、近代の画壇に確かな足跡を残した2人の画家の作品を紹介する本展を通して、栗東の芸術風土を感じていただくとともに、画家たちの世界に触れていただければと思います。
【陳列品目録】
| 作者 | 名称 | 制作年 | 員数 | 技法・材質 | 法量（cm） |
| 国松桂渓 | 川岸 | 大正10〜12年（1921〜23） | 一面 | 油彩・キャンバス | 32.5×50.0 |
| 国松桂渓 | 八坂の塔 | 大正時代 | 一面 | 油彩・キャンバス | 45.5×53.3 |
| 国松桂渓 | 風景 | 大正時代 | 一面 | 油彩・キャンバス | 65.0×80.2 |
| 国松桂渓 | 大河 | 大正5年（1916） | 一面 | 油彩・キャンバス | 65.4×80.5 |
| 国松桂渓 | 赤い服の婦人 | 大正11年（1922） | 一面 | 油彩・キャンバス | 64.5×53.0 |
| 国松桂渓 | 水浴の女 | 大正12年（1923） | 一面 | 油彩・キャンバス | 83.5×66.5 |
| 国松桂渓 | 三人の裸婦 | 大正10〜12年（1921〜23） | 一面 | 油彩・キャンバス | 88.3×72.1 |
| 国松桂渓 | 裸婦 | 大正12年（1923） | 一面 | 油彩・キャンバス | 53.0×65.5 |
| 国松桂渓 | 百合と菖蒲 | 大正14年（1925） | 一面 | 油彩・キャンバス | 82.5×52.0 |
| 国松桂渓 | 裸婦 | 大正末期〜昭和初期 | 一面 | 油彩・キャンバス | 78.0×74.5 |
| 西田恵泉 | 自画像 | 大正8年（1919） | 一面 | 油彩・紙 | 32.8×24.0 |
| 西田恵泉 | 農夫 | 昭和3年（1928） | 一面 | 絹本著色 | 92.0×68.5 |
| 西田恵泉 | るつぼ | 昭和33年（1958） | 一面 | 紙本銀地著色 | 161.4×111.5 |
| 西田恵泉 | 家路 | 昭和29年（1954） | 一面 | 紙本著色 | 169.0×200.0 |
| 西田恵泉 | 麦畑の家族 | 昭和29年（1954） | 一面 | 紙本著色 | 200.0×190.0 |
| 西田恵泉 | 残照 | 昭和29年（1954） | 一面 | 紙本著色 | 182.1×122.1 |
| 西田恵泉 | 麦秋 | 昭和4年（1929） | 一面 | 紙本著色 | 97.0×144.5 |
| 西田恵泉 | 下絵 | 6点 |
国松桂渓（1883〜1962） 西田恵泉（1902〜1980）
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