【平成2、3年度の展覧会】

◆開館記念展「栗東の宗教文化」
会期:平成2年9月23日から平成2年11月25日まで

 金勝山を中心に開花した栗東の宗教文化は、優れた質と量を誇っています。うち重要文化財7件、指定16件の出品資料をとおして栗東の美術風土、先人たちの信仰や美意識をたどりました。


◆企画展「豪族の世紀―安養寺古墳群の出土品を中心に―」
会期:平成2年11月27日から平成3年1月27日まで

 数多い栗太郡内の古墳の中でも、多くの短甲や冑、馬具などが一括して重要文化財に指定された新開古墳や北谷古墳から出土した考古資料をとおして栗東の古墳時代を考えました。


◆企画展「童・大童―昔の子育て―」
会期:平成3年1月29日から平成3年3月3日まで

 町内に残る子育てに関する儀礼やまつりごとを出産から結婚までをとおして紹介し、現代にも受け継がれる子育ての伝統を見つめなおしてみました。特に子供組の世界で、比較のため紹介した湖東町清水中の山の神行事は大きな反響を呼びました。


◆第1回里内文庫展「明治の図書館」
会期:平成3年3月5日から平成3年4月21日まで

 明治41年(1908)里内勝治郎によって葉山村手原に開設された私立図書館「里内文庫」の豊富な資料の中から、明治の図書館をテーマに展示しました。


◆企画展「隆堯法印と阿弥陀寺・浄厳院」
会期:平成3年4月27日から平成3年6月2日まで

 川辺出身の隆堯は金勝寺に浄厳坊を構え、東坂にも庵を結んで近江での浄土宗の基を築きました。東坂の草庵は阿弥陀寺となり栄えましたが、八世明感は織田信長にみいだされ寺宝の多くとともに安土の浄厳院に移ったのです。重要文化財の銀仏など多くは浄厳院からの里帰り出品でした。


◆館蔵品・寄託品展
会期:平成3年6月7日から平成3年6月26日まで

 栗東歴史民俗博物館では、展示の充実と栗東の歴史・民俗の研究に資するために、資料の収集に努めてきました。美術・工芸分野からは、法華経守護の三十番神を杉板に描いた、板絵著色三十番神など展示。民俗分野からは、四季の工作の様子を蒔絵で表現された耕作蒔絵付膳椀、歴史資料分野からは江戸後期の百目匣、六地蔵村のもぐさ商の看板である亀屋看板などを紹介しました。


◆1990年度栗東町埋蔵文化財発掘調査速報展
会期:平成3年6月30日から平成3年7月14日まで

栗東では現在100箇所以上の遺跡の存在が確認されており、県下でも有数の埋蔵文化財の密集地として知られています。平成2年度に栗東町教育委員会・栗東町文化体育振興事業団によって発掘された成果を出土品やパネル写真を用いて紹介しました。


◆企画展「鋳金の美―辻の鋳物師たち―」
会期:平成3年7月20日から平成3年9月1日まで

 辻地区は江戸時代を通じて数々の鋳物師を輩出してきました。辻村鋳物師といえば日本における鋳物発祥の地・河内丹南と肩を並べられるほどよく知られていたものです。安土桃山時代から明治時代を在銘の作品を中心として紹介しました。


◆テーマ展「平和のいしずえ―戦時下のくらし―」
会期:平成3年8月6日から平成3年8月18日まで

 このテーマは第二次世界大戦など日本人が経験した戦争を通して、この栗東の地から出征した男性たちや村を守った女性たち、疎開を余儀なくされ苦しい学校生活を送った子供たちにスポットを当て、戦時下の暮らしぶりについて考えようとしたものです。


◆企画展「いのりのかたち―オコナイの諸相―」
会期:平成3年9月8日から平成3年10月6日まで

 近江はオコナイがさかんに行われているところとして、特に知られています。町内でも多くの村でこの行事を受け継いでいます。今回は町内のオコナイをはじめとして、湖南地方および湖北地方のオコナイを一堂に紹介しました。


◆企画展「岡笠山と横井金谷―栗太の文人画家―」
会期:平成3年10月10日から11月17日まで

 岡村の目川田楽茶屋、元伊勢屋に生まれた岡笠山は、江戸時代末期に活躍した郷土の文人画家です。これまで判明している全作品を紹介するとともに、同じく栗太郡の出身になる横井金谷の作品に、2人が私淑した与謝蕪村の画業を展示しました。


◆企画展「湖南の古代寺院―栗太郡の白鳳寺院を中心に―」
会期:平成3年11月23日から平成4年1月19日まで

古墳〜奈良時代に造営された近江の白鳳寺院は、大和につぐ遺跡分布があり古代において重要な地であったとわかります。今回は栗太郡を中心に滋賀郡・野洲郡の寺院遺跡から出土した大量の瓦、泥塔、押出仏像片などから古代寺院の在りし日の姿のいったんにふれていただきました。


◆企画展「織りへのいざない―木綿・麻・藤の紡績技術―」
会期:平成4年1月25日から平成4年3月15日まで

 機織は、かつて衣料をはじめとして日ごろ使うさまざまな布類を作るために、必要不可欠な日常生活を支える技術の1つでした。今回は町内の金勝地区の木綿織りに関する機織の技術を中心に朽木村や土山町で行われていた麻・藤の技術や用具について展示した。


◆第2回里内文庫展「里内文庫と絵図」
会期:平成4年3月21日から平成4年4月26日まで

 豊富な資料の中から約50点を出品しました。日本絵図、国絵図、村絵図、相論絵図など絵図の世界を展示しました。特に大日本細見指掌全図、近江国絵図、伊能忠敬測量図の精巧な写本・琵琶湖近傍大絵図などを紹介しました。

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栗 東 歴 史 民 俗 博 物 館
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