【平成7年度の展覧会】

◆テーマ展「出土木製品が語る歴史―古代・湖南の人々の暮らし―」
会期:平成7年4月1日から平成7年5月14日まで

 古代の人々にとって、道具や日常の生活用具として、また祭祀などに用いるものとして重要で利用度の高かった木製品。近江湖南から出土した遺物をとおして、古代における地域の人々の暮らしの一端を探って見ました。


◆栗東の民具4「田と畑の道具」
会期:平成7年5月19日から平成7年6月18日

 本館が収集してきた栗東町内の生活資料(民具)はおよそ2,500件にのぼります。平成4年度から「くらしの民具」「衣服とくらし−きる・はく・かぶるー」「カゴとフゴー竹と藁の細工―」を開催してきました。今回は稲作の道具、畑作の道具にスポットをあて、151件の民具を展示しました。


◆第4回マイ・コレクション展
会期:平成7年6月24日から平成7年7月23日まで

 多くの人は何らかの「モノ」集めに熱中した経験を持っています。マイ・コレクション展はそうした皆さんのコレクションや思い出の品、あるいは先祖から伝わる大切な家宝の品々などをもとにしています。第4回目を迎えたマイ・コレクション展では、四季耕作図屏風や蘭鉢、蕎麦猪口といった美術工芸品からプラモデル、ミニチュアカー、マッチ箱、コインなどのコレクションを出陳いたしました。


◆テーマ展 ’95平和のいしずえ展
会期:平成7年7月28日から平成7年9月3日まで

 栗東町の「心をつなぐふるさと栗東」平和都市宣言をうけ、平成3年(1991)の「戦時下のくらし」展以来、本館では、毎年夏のこの時期に「平和のいしずえ」展を開いてきました。平成7年(1995)は、太平洋戦争終戦から50周年ですが、日清戦争終戦100年、日露戦争終戦90年にもあとることから、明治6年(1873)の徴兵令発布からアジア・太平洋戦争にいたるまでを振り返り、新しい時代の平和を考えるいしずえとするものです。


◆企画展 「村むらのすがた―近江国栗太郡の村落と暮らし―」
会期:平成7年9月9日から平成7年10月10日まで

 江戸時代の栗東には、複雑な領主支配を受けながらも、100石から1,000石規模の生活文化を同じくする村むらが展開していました。本展では栗東町史編さん事業が平成7年(1995)3月に完結したことを記念して、まちの原形ともいうべき近世の村むらとそこに生きた先人の姿を振り返り、栗東の位置する栗太郡という地域社会を紹介しました。


◆開館5周年記念展「金勝寺―良弁説話と二十五別院―」
会期:平成7年10月21日から平成7年11月26日まで

 栗東町荒張の金勝山に所在する金勝寺は、金粛菩薩の古跡と伝え、弘仁年中(810〜824)、興福寺の伝灯大法師位願安によって建立され、天長10年(833)には定額寺となっています。金粛菩薩とは東大寺初代別当となった、良弁をさしますが、近江では湖南を中心に良弁僧正(金粛菩薩)の霊地、または開基と伝える寺院が多く存します。近江における良弁説話のもつ意味と金勝寺および金勝寺二十五別院に伝えられる文化財をとおして、金勝寺の歴史と美術を紹介します。


◆1994年度栗東町埋蔵文化財発掘調査成果展
会期:平成7年12月2日から平成8年1月15日まで

 栗東町教育委員会及び(財)栗東町文化体育振興事業団が平成6年度に発掘調査を行った遺跡・遺物の中から、高野遺跡・辻遺跡・坊袋遺跡・中沢遺跡・霊仙寺遺跡・野尻遺跡・下鈎遺跡・小柿遺跡・安養寺遺跡・綣遺跡の10遺跡をとりあげました。高野遺跡からは縄文時代前期前半の土器をはじめ、石鏃などの石製品のほか、ドングリやシイの実などが炭化した状態で出土しました。野尻遺跡からは弥生時代の大型の高床建物跡だけではなく、幕末明治の硯や石筆が出土し、月盛学校に関する遺品として注目をあつめました。


◆収蔵品展―新収資料を中心に―
会期:平成8年1月20日から平成8年2月25日

 比較的近年に館蔵品・寄託品となった美術工芸品・歴史資料を中心として「東方山安養寺の名宝」「栗太の文人画家―横井金谷と岡笠山」「新出の辻鋳物師資料」を柱といたしました。特に横井金谷筆の山水図屏風は一隻のみですが、金谷画の新資料として特筆されます。また栗東町辻の井口天神社から発見された辻鋳物師関係資料では、辻鋳物師が寄進した絵馬・湯釜・鰐口や宮座に関する古文書などの新出資料を紹介しています。


◆テーマ展「職人―くらしを支える人々―」
会期:平成8年3月2日から平成8年4月7日まで

 昭和30年代のころまでは地域にくらしの道具を提供する多くの職人がいました。しかし、生活様式の変化にともなって、職人の技術も機械化され、忘れられようとしています。栗東町内の土臼や藤箕の職人は近隣に聞こえるほどだったのです。本テーマ展では「栗東町内の職人たち」「近江の職人たち」に2部構成として、職人たちの道具を手掛かりに、技術の修得過程・親方子方の関係などをはじめ、職人の果たしてきたくらしとのかかわりを考えてみました。

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栗 東 歴 史 民 俗 博 物 館
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