【平成6年度の展覧会】

◆第5回里内文庫展「広告が語る近江―ポスター・引札の世界―」
会期:平成6年3月31日から平成6年4月24日まで

 「情報化社会」といわれる今日では、テレビ・新聞・ラジオなどですが、古くは引札やポスターといった直接的なメディアが活躍した時代がありました。本展では、江戸末期から昭和初期にいたる滋賀県下の商業発達や庶民文化の隆盛を背景に誕生した「引札」や明治期「絵びら」、昭和初期に花開いた「ポスター」文化など、マス・メディアの源流と発達を見つめ、近代社会成熟の中で大きな役割を果たした広告の歴史資料を展示しました。


◆企画展「岸派とその粉本―山中東江絵画資料を中心に―」
会期:平成6年4月29日から平成6年5月29日まで
 幕末から明治時代にかけ近江八幡で活躍した岸派の画家、山中東江は蚊帳を商う山中屋の三男に生まれました。東江は岸派三代目岸連山について作品を模写することに努め、岸派の粉本の収集も行っています。また、多くの写生帳も残し、「宇治名勝集、江抄湖水八景之部」はその代表的なものです。


◆第3回マイ・コレクション展
会期:平成6年6月3日から平成6年6月26日まで
 馬にまつわる膨大なコレクションの一部、登山のたびにコツコツと集められた記念バッチ。家宝として伝わる日本画、各種のテレホンカードやオレンジカード、暇をみつけて収集された陶磁器、土人形を中心とした郷土玩具類などのコレクションを中心として、町内外の多くの出品者の皆様から協力いただきました。


◆収蔵名品展
会期:平成6年7月1日から平成6年7月31日まで
 栗東町が受け継いできた多くの歴史的文化遺産を収集・保存し、資料の情報を広く公開するこの館の収蔵品及び受託資料の中から美術工芸品を中心として7つの展示テーマすなわち「金勝谷の四天王像」「栗東の神仏習合美術」「大宝神社の神像と狛犬」「中世の金勝寺」「武士と肖像」「栗東の文人画−岡笠山」「葛飾北斎東海道五十三次」をもうけ、41件の資料を展示しました。


◆第4回テーマ展「平和のいしずえ」
会期:平成6年8月4日から平成6年9月11日まで
 本年度は特に太平洋戦争期の窮乏する国民生活をテーマに、滋賀県下の軍事拠点として空襲を受けた八日市飛行場(陸軍飛行第3連隊)の紹介と練習機のプロペラや飛行連隊土産の菓子型、爆弾の破片、伝単(米軍のビラ)などの展示をいたしました。夏季の展覧会として定着し、貴重な資料提供も増えてきておりますことを感謝いたします。


◆町制40周年記念展「近江と馬の文化」
会期:平成6年9月17日から平成6年10月16日まで
 栗東町制40周年記念事業の1つとして、また馬と結びつきの深い市町村が集うホースサミットの開催に関連して、近江における「馬の文化」をテーマに記念展を行いました。古墳から出土した馬具、馬形埴輪、奈良時代を中心とした土馬などの考古資料、湖北地方の社寺に伝わる馬頭観音像、伝世の馬具、絵馬や絵画作品など古代から近世に至る名品を展示しました。


◆まちのあゆみ40周年とくらしの成り立ち展
会期:平成6年10月1日から平成6年10月7日まで
 栗東町は昭和29年(1954)10月1日、栗太郡東部に位置する金勝、葉山、治田、大宝の4ヵ村の合併により誕生、本年で町制40周年を迎えました。展覧会では写真パネルと歴史資料により、栗東町40年のあゆみを振り返るとともに、まちのくらしの基礎となった明治維新以来の歴史についても紹介しました。


◆企画展「東方山安養寺の歴史と美術」
会期:平成6年10月22日から平成6年11月23日まで
 真言宗泉涌寺派に属する東方山安養寺は良弁僧正の開基、聖武天皇の勅願寺と伝え、金勝寺二十五別院の一院として栄え、本尊の木造薬師如来坐像は重要文化財に指定されています。しかし、長享元年(1487)六角高頼追討のため足利将軍義尚が陣所をおいたのをはじめ、戦国時代兵火にかかり、薬師堂のみ残すことになりました。現在みる安養寺の姿は貞享2年(1685)戒山慧堅により復興されたものです。安養寺に伝わる文化財の多くは戒山の力によるところが大きく、さらに戒山の百年忌に慈雲飲光が招請されていることから慈雲関係資料も多く伝えられています。


◆近江彫刻の表情「木本義一写真展」
会期:平成6年11月2日から平成6年11月13日まで
 奈良、京都に次いで多くの優れた仏像を伝える滋賀県内を駆け巡り、精力的に写真撮影をしている写真家木本義一は、近江彫刻、なかでもとりわけ初期天台宗の彫像を主に追い求めている。木本の追い求めた近江彫刻の写真の中から100点を選び、パネル展示したものです。


◆平成5年度栗東町埋蔵文化財発掘調査報告展
会期:平成6年11月27日から平成7年1月16日まで
 本町は県内でも有数な埋蔵文化財の宝庫として知られ、平成5年度は三十数件の発掘調査が実施されました。和田古墳群、手原遺跡、高野遺跡など主要遺跡からの出土品やパネル写真により展示しました。


◆栗東の民具3「カゴとフゴ―竹と藁の細工―」
会期:平成7年1月12日から平成7年2月19日まで
 博物館が収集した民具は、地域の生活文化及び生産体系をものがたる貴重な実物資料です。カゴやフゴは、竹や藁がいかに暮らしの中で利用されてきたかを語り、各家や地域で個人に合わせた作り方が行われ、それぞれに工夫があります。製作工程の再現とともに展示いたしました


◆企画展「石の長者・木内石亭」
会期:平成7年2月25日から平成7年3月26日まで
 木内石亭は近江国栗太郡北山田村の人、鉱石、化石、石器などの奇石を求めて全国を歩き、その研究の成果を『雲根志』にまとめました。本展では石亭を中心に18世紀後葉に活躍した弄石家たちの業績を展観、科学史、博物館史の中に位置づけました。

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栗 東 歴 史 民 俗 博 物 館
〒520-3016 滋賀県栗東市小野223-8
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