企画展「琵琶湖周辺の縄文時代」
会期 11月8日(土)〜12月14日(日)
いまからおよそ一万三千年前に、土器や弓矢を使用する新しい文化が始まり、食料を確保する量が増えました。これが縄文時代の始まりです。
滋賀県は、近畿地方のなかでも縄文時代の遺跡が多く、琵琶湖岸の大津市粟津貝塚の調査は全国的に話題を呼びました。その後も祭祀にかかわる巨大な木柱列や土面が出土した能登川町正楽寺遺跡や、配石遺構の甲良町小川原遺跡など重要な発見がありました。
栗東市における縄文時代の遺跡からも、近年の調査でたくさんの資料が蓄積しつつあります。辻・高野遺跡では、前期初頭から前半(およそ6000年前)頃の炭化したどんぐりを集積した場所や火を使用した痕跡がみつかり、現在栗東市でもっとも古い縄文時代の遺跡となっています。また付近には中ノ井川が流れていて、魚取り用の網につける石の錘がたくさん発見されています。一方、川辺の狐塚遺跡では石器生産を証明するたくさんの原石や製作途中の石器が出土しています。
本展では、縄文時代のくらしを理解していただくために、住居、生業の場などムラを構成する要素をとりあげ、さらに縄文人の交流や技術、祭祀、装いについても紹介します。
○展示構成
1.縄文時代のくらし ・・・・・・住居/生業と道具/石器生産と石材交流
2.まつりと信仰 ・・・・・・・・・環状木柱列/配石遺構/埋甕/まつり・祈りの道具
3.土器の文化と交流
4.縄文人の技術と知恵 ・・・装い/補修とリサイクル/彩色技術
○とりあつかう主な遺跡
滋賀県:粟津湖底遺跡・赤野井湾遺跡・志那湖底遺跡・津田江湖底遺跡・小津浜遺跡・穴太遺跡・北萱遺跡・金屋遺跡・上田上牧遺跡・竜ケ崎A遺跡・小川原遺跡・弁天島遺跡・後川遺跡・芝原南遺跡・上出A遺跡・滋賀里遺跡・下長遺跡・経田遺跡・服部遺跡・塚ノ越遺跡・吉見西遺跡・千代北遺跡・古高遺跡・今安楽寺遺跡・石田遺跡・正楽寺遺跡
福井県:鳥浜貝塚
岐阜県:戸入村平遺跡・山手宮前遺跡・勝更白山神社周辺遺跡・小之原遺跡
三重県:新徳寺遺跡・天白遺跡
【関連行事】
歴史フォーラム「縄文人のくらしを探る」
◆内容:
縄文時代のくらしにかかわる、住まいの場、食べ物を手に入れたりする生活の場、信仰の場、墓などには、時代や地域によって違いが見られます。こういった地域や時代による差はまた、土器や石器といった道具の生産や流通にも、明確な特徴となってみてとられます。このフォーラムでは、集落の構成要素や道具の流通などから、地域や集落間での交流に焦点をあてて紹介します。
◆日時:11月30日(日)午後1時〜午後4時30分
◆会場:栗東歴史民俗博物館 研修室
◆講師:瀬口眞司(財団法人滋賀県文化財保護協会)
鈴木康二(財団法人滋賀県文化財保護協会)
小島孝修(財団法人滋賀県文化財保護協会)
近藤広(財団法人栗東市文化体育振興事業団)
◆プログラム:
【第1部】 報告
報告(1) 「縄文人のくらし」 瀬口眞司
報告(2) 「竜ケ崎A遺跡の調査」 小島孝修
報告(3) 「石材交流と石器生産」 鈴木康二
報告(4) 「栗東の縄文時代」 近藤広
【第2部】 フォーラム
コーディネーター 瀬口眞司
パネラー 第1部参加者
◆参加料無料(ただし入館料が必要です)
◆定員:100名(先着順 要申込)
◆申し込み方法:お名前、ご連絡先を明記の上、栗東歴史民俗博物館もしくは栗東市出土文化財センターまでお申込みください。
栗東歴史民俗博物館
電話077−554−2733 FAX077−554−2755
e-mail [email protected]
栗東市出土文化財センター
電話077−553−3359 FAX077−553−3514
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