小地域展
御園の歴史と文化

会期…2004年3月6日(土)〜4月11日(日)


金勝中村上山依村合絵図

 栗東市御園(みその)地区は、金勝川と細川の流域に広がる平野部とその周辺の丘陵地に位置します。地区内は明治7年(1874)に成立した旧御園村域に相当する古くからの集落がある地域と、昭和44年(1969)に開場した栗東トレーニングセンターの敷地にあたる地域の二つにわけることができます。
 旧御園村域には、中村、山入、蔵町、辻越、上田、御園の6つの集落があり、江戸時代は金勝中村(こんぜなかむら:中村、山入、蔵町)と上山依村(かざまわりむら:辻越、上田、御園)の二村に分かれていました。御園村はこの二村が明治7年に合併して成立しています。
 御園村が成立した背景には、もともと上山依村に属していた山入が、江戸時代初期に行われた村界決定の際、金勝中村へ入れられたという事情があります。しかし、行政上金勝中村となったといっても、水利や祭りといった日々の暮らしにおいて山入と上山依村との関係は切り離せないものでした。明治に入ると、山入、上山依村は何事も「一村同様」のように付き合ってきたため、山入が金勝中村から分村し、上山依村へ合村したいと訴えました。
 江戸幕府によって区切られた村と、実際に暮らしていた人びとのつながりにずれが生じたことによるこの問題も、金勝中村と上山依村がひとつになり、御園村の誕生によって解決しました。このとき上山依村が主張した「両上山依」という日々の暮らしに直結した集落同士のつながりは、現在でも生きています。御園地区では、このような小集落同士のまとまりがさまざまな場面で機能しており、これが御園地区の特徴となっています。

 また、日本中央競馬会栗東トレーニングセンターの開場は、ここに移住してきた中京競馬場や阪神競馬場関係者によって、御園地区を含む金勝地区に都市的な生活スタイルをもたらしたのです。


【展示構成】
1 村の黎明/2 村のすがた/3 村の暮らしと祈り/4 栗東トレーニングセンターの開場


●関連行事●

御園太鼓踊り(滋賀県選択無形民俗文化財)実演会

出演: 御園太鼓踊保存会のみなさん
日時: 2004年3月28日(日)14:00から (約1時間半程度)
会場: 栗東歴史民俗博物館 ロビー
見学料無料(ただし入館料が必要です)

御園地区で踊られてきた太鼓踊りを実演します。

御園太鼓踊りの紹介

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栗 東 歴 史 民 俗 博 物 館
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