【平成10年度の展覧会】

◆栗東歴史民俗博物館収蔵品展―寄託資料の名品を中心として
会期:平成10年4月11日から平成10年5月17日まで

 平成2年(1990)の開館以来、地域に密着した資料やテーマの掘り起こしなどを行なう中で、所有者のご厚意により寄託される資料も確実に増加してきました。本展では、この中から彫刻・絵画・典籍など美術工芸品の名品を中心に30件を公開しました。とくに平成9年(1997)6月30日付けで重要文化財に指定された小槻大社(栗東町下戸山)の神像2躯(平安時代)は、神像を安置する宮殿とともに初公開され、注目を集めました。


◆小企画展「明治のスクープ展」
会期:平成10年5月7日から平成10年6月21日まで

 滋賀県の新聞史は明治5年(1872)、全国でも早い時期に発行された地方紙『滋賀新聞』に始まります。滋賀の地方紙はいずれも長く続きませんでしたが、特色有る活動を続け、マスコミ史上ユニークな存在として記憶されています。本展では『滋賀新聞』『琵琶湖新聞』『近江新報』『滋賀日報』など館蔵となる近代の滋賀県で発行された貴重な地方新聞の原品およそ30種を展示紹介しました。
【関連企画】
・展示解説(開催日:6月7日、講師:本館学芸員 井上 優、本館資料調査員 岩永 篤彦)


◆栗東の民具7「住まう―家具と調度―」
会期:平成10年6月27日から平成10年7月20日まで

 地域の生活様式、生産体系を物語る実物資料であり、時代の証言者でもある民具。こうした民具紹介するシリーズ展覧会は、7回目を迎えました。今回の展示は、「住生活」にスポットを当て、近代化される以前に使われていた家具と調度をとおして、便利さを追求しがちな私たちの現代生活から失われつつあるくらしの工夫を見つめなおすため、約100点の民具を紹介しました。


◆第8回平和のいしずえ展
会期:平成10年7月15日から平成10年8月30日まで

 地域の生活様式、生産体系を物語る実物資料であり、時代の証言者でもある民具。こうした民具紹介するシリーズ展覧会は、6回目を迎えました。今回の展示は、食器・調理具・保存具・火と水の扱いなど、暮らしの源であった「食」文化を先人たちの使ってきた道具をとおして見つめなおすため、約160点の民具を紹介しました。


◆企画展「宗教画家・杉本哲郎」
会期:平成10年9月12日から平成10年10月18日まで

 栗東ゆかりの宗教画家・杉本哲郎(1899〜1895)の生誕100年を記念して、初期から晩期にいたる93点の作品やスケッチなどを公開、画作と生涯について紹介しました。本展ではとくに、これまであまり紹介されることのなかった大正〜昭和初期(山元春挙の弟子時代)の作品も展示。日本画壇を離れた彼がたどりついた独自の境地を紹介、一人の画家の精神世界の一端に触れていただく機会としました。
【関連企画】
・記念講演会 (開催日:9月29日、講師:杉本 一郎 氏)


◆企画展「栗東の文化財―栗東町指定文化財40年のあゆみ―」
会期:平成10年10月24日から平成10年11月23日まで

 平成10年(1998)は栗東町指定文化財が誕生してから、ちょうど40年の記念の年となりました。この間、建造物14件、絵画4件、彫刻25件、工芸品6件、書籍・典籍・古文書等1件、考古資料1件、史跡9件、名勝1件の都合61件、第72号までの文化財が指定されました。指定の多くが彫刻となるのは、仏教文化の盛んであった文化状況を良く物語っています。本展では町指定ののち重要文化財、滋賀県指定文化財となったものを含む43件を紹介、栗東町指定文化財40年の歩みを辿ることにより、豊かな歴史と文化に恵まれた栗東の姿を見ていきました。
【関連企画】
・展示解説(開催日:0月31日、講師:本館次長 佐々木 進)
・講演会(開催日:11月15日、講師:本館次長 佐々木 進)


◆企画展「近江の歴史家群像」
会期:平成10年11月29日から平成11年1月11日まで

 豊かな歴史に恵まれた近江には、江戸から昭和戦前期にかけて原田蔵六、寒川辰清、木内石亭、田中適斎、中川泉三、牧野信之助、里内勝治郎といった在地で活動した史学者たちがいました。本展では近江に根付いた「近江史学」の存在を明らかにするとともに、人が歴史を学ぶ行為の理由と可能性を、傑出した「近江の歴史家」たちの生きざまから探っていきました。
【関連企画】
・展示解説(開催日:12月6日、講師:本館学芸員 井上 優)
・記念講演会 (開催日:12月13日、講師:長浜城歴史博物館学芸員 太田 浩司 氏)


◆平成9年度栗東町埋蔵文化財発掘調査成果展
会期:平成11年1月15日から平成11年2月14日まで

 平成9年度において21ヶ所の埋蔵文化財調査が実施されました。本展では、これらの調査により得られた貴重な資料のうち、主要な遺跡での発掘調査の成果を公開・展示することにより、文化財への理解と興味を深めていただきました。
【関連企画】
・発掘調査スライド報告会・展示解説(開催日:1月23日、講師:栗東町文化体育振興事業団技師 佐伯 英樹 氏、雨森 智美 氏)


◆第7回マイ・コレクション展
会期:平成11年2月20日から平成11年3月7日まで

 マイ・コレクション展は、第7回目を向え、住民の皆さんからの思い出の品や先祖から伝わる大切な家宝を出品いただき、こうした展示品をとおして、先人の貴重な遺産や文化を受け継ぎ、そこから新しい文化を育んでいく心を大切にするために開催しました。今回は、能面や和凧、陶器人形、木製おもちゃ(電車・トラック等)、子供の着物・幟旗、提灯、懸軸・水石、和紙ちぎり絵、サイン本、酒瓶栓、茶釜など多くの人々から出品された品々を展示しました。


◆企画展「婚礼のすがたとこころ―儀式の伝統―」
会期:平成11年3月14日から平成11年4月18日まで

 婚礼は、人生儀礼の中でもとりわけ華やかにかつ大規模に行なわれます。それは家どうしの結び付きであるのは勿論のこと、女性にとっての最大豪華な通過儀礼であるということからも、そのことを理解することができます。
 今回の展覧会では、江戸時代に都市部で成立した婚礼文化が、在郷部へどのような影響を与えながら流入していったのかを、江戸時代の婚礼マニュアルである「儀礼書」・近江商人使用の婚礼衣装・栗東町内に残る婚礼関係の古文書・栗東の婚礼民具などの資料を展示し、紹介しました。
【関連企画】
講演会(開催日:3月14日、講師:花園大学教授 芳井 敬郎 氏)

【その他の展覧会】

◆第30回滋賀県児童・生徒版画展
会期:平成11年2月26日から平成11年3月7日まで



◆平成10年度巡回版画展
会期:平成11年3月17日から平成11年3月18日まで

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栗 東 歴 史 民 俗 博 物 館
〒520-3016 滋賀県栗東市小野223-8
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