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りっとう再発見 栗東に残る日清戦争
 栗東歴史民俗博物館では、平成12年度から、毎年「小地域展」という展覧会を開催しています。「小地域展」は、栗東町(当時)内の大字ごとの歴史を紹介しようとする展覧会として始まりましたが、平成7年3月に刊行を終えた『栗東の歴史』を編さんするために調査した史料や行事の現状確認と新たな史料の発掘も目的としています。
 今回、3月1日からの「林の歴史と文化」開催のため、林在住の個人からお預かりした史料を見直しました。史料の中には、表紙に「昭和十八年二月梵鐘堂ヲ忠霊堂ニ改造之雑 昭和廿三年二月忠霊堂ヲ梵鐘堂ニ復旧 長徳寺」と記された一綴りの書類がありました。これは、林にある長徳寺で昭和17年に行われた梵鐘の供出に関わる書類をまとめたものですが、史料を所蔵されている同家が当時の長徳寺檀家総代を務めておられたことから保存されていたのです。
 太平洋戦争の折、昭和16年8月に公布された「金属回収令」により、武器の生産に必要な金属資源を確保するために、官庁や民間が所有する金属が回収されます。寺院の梵鐘(釣鐘)もその対象となりました。この史料によれば、長徳寺では、昭和17年12月8日に「梵鐘供出歓送式」を開催しているのですが、翌年2月には、梵鐘堂を忠霊堂に改造していることが分かるのです。
 忠霊堂には、日露戦争や太平洋戦争で死亡した兵士の位牌が置かれました。ところが、昭和20年の敗戦の後、昭和23年には梵鐘を新たに鋳造して、忠霊堂をもとの梵鐘堂に戻すこととなり、2月には梵鐘の撞き初め法要を行っています。栗東市域での梵鐘の供出は毎年夏の「平和のいしずえ展」でも取り上げていますが、梵鐘を供出した後の梵鐘堂がどうなったのかについては、これまであまり注意を払っていませんでした。
 もちろん、『栗東の歴史』を編さんする過程では、この史料の存在は確認されていましたが、記述には利用されていなかったのです。今回、史料を見直したことが、「梵鐘供出のその後」を考えるきっかけになり、歴史の再発見につながりました。
※「林の歴史と文化」の詳細はこちらをご覧ください。
問合せ
栗東歴史民俗博物館 TEL.554-2733 FAX.554-2755
《金勝第1幼児園》「家庭・園・地域で子育てを」
 毎月の誕生会後、 "ほっこりタイム"という時間を設けています。先日、5歳児の誕生会後、保護者や民生委員の皆さんと「子育てで大切にしていること」を題材に話をしました。保護者からは「家でも『ありがとう』を大切にしています。子どもは素直にいろいろな場面で『ありがとう』と言ってくれます」「あいさつができ、人に迷惑をかけない子どもに育ってほしいと思い、親が見本になれるようにと心がけています」などの声が聞かれました。
 民生委員の皆さんからの子育てのアドバイスもいただきながら、家庭、園、地域みんなで子どもを育てていることを意識し、感謝の気持ちがもてる子どもの育成に努めています。
問合せ
幼児課 TEL.551-0424 FAX.551-0149
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