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 このページは、さまざまな分野で活躍されている皆さんを紹介するコーナーです。

林 優里さん

(23歳・上鈎)


 染色を学び、今春、大学を卒業して帰郷。卒業制作「羨望」は、公益社団法人 日本新工芸家連盟が開催する「第39回日本新工芸展」で約300点の中から「上野の森美術館奨励賞」を受賞(写真)。)

言葉にできない思いを表現。染色アーティスト
 ■染色を始めたきっかけは?
 小学4年生の時、栗東自然観察の森で、次代の環境リーダーを養成する、JVR(ジュニア・ボランティア・レンジャー)の講座を受けました。草木染めの講座では、自然観察の森にある身近な木の実などを使って染めます。これがとても楽しい体験で、染色を勉強しようと思うきっかけになりました。高校も大学も染色を学べる所を選びました。
 ■楽しさはどこにありますか?
 染色は、伝統工芸です。今はパソコンなどのデジタル機器でデザインなどもできますが、昔から続く技法で表現することに意義があると感じます。自分にとって心地よいと感じる柄の並べ方があり、手作業でデザインし、染めていくことが楽しいです。いつも、作品のテーマを考えることに一番時間をかけます。本、神話、自然などから感じる、言葉にできない思いを染めることで表現します。布の種類によって、染料も技法も違います。何を使って、どのように思いを表現していくのか。形にしていく行程を楽しんでいます。
 ■卒業作品が評価されました
 沖縄の芸術大学で、琉球紅型を学びました。3回生の時、卒業作品として、イメージしたのは、白く美しい景色にある命。沖縄の美しい海と砂浜ですが、白い砂浜は死んだサンゴや魚の骨だということを知り、そこに宿る命を表現しました。白骨化したサンゴと魚の骨のモチーフを、着物に幾何学的にデザインしています。考案から完成までは4か月です。
 ■今後の夢は?

自然観察の森のJVR養成講座で草木染めを指導。林さんもこの体験から染色の道に(こちらもご覧ください)。
 最近完成した自宅の工房から染色の楽しさを発信し、自身の表現を追求しながら、作品を発表していきたいです。また、簡単なワークショップなどで染色の楽しさを多くの人に知ってもらえるように頑張ります。

こちらに掲載の「東海道ほっこりまつり」で林さんの作品が展示されます。

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