御園太鼓踊り実演会(2004年3月28日) 実施報告
み そ の た い こ お ど り
御園太鼓踊り (滋賀県選択無形民俗文化財)
日時 : 2004年3月28日(日)
出演 : 御園太鼓踊保存会のみなさん
会場 : 栗東歴史民俗博物館 ロビー
解説 : 高田 穣さん(御園太鼓踊保存会)
演目 : 場志免踊り(ばじめおどり)
屋形踊り(やかたおどり)
鐘巻踊り(かねまきおどり)
▲昭和30年(1955)、栗東町合併一周年記念に栗東中学校の校庭で踊られた御園太鼓踊りの様子
御園太鼓踊りは、上山依(かざまわり)太鼓踊りとも呼ばれ、中世末期から近世初頭に流行した「風流踊り」の流れを汲むものです。シンボウモチ1人、太鼓(踊り手)10人、唄い手10人、鉦1人、笛3人によって構成され、跳躍とすり足による回転を主とした踊りです。19の曲目を伝え、村の催しや追善などに不定期に行われてきました。
今回は、テーマ展「御園の歴史と文化」にあわせて、特別に栗東歴史民俗博物館において場志免踊り、屋形踊り、鐘巻踊りの3曲を踊っていただきました。
踊りに先立って、御園太鼓踊保存会会員で、長年にわたって御園太鼓踊りの研究をされている高田穣さんから、御園太鼓踊りの簡単な説明と、「場志免踊り」について簡単に解説していただきました。
馬場入り(入場)の後、シンボウモチの「東西 東西 鎮まれ東西 この所におきまして 場志免踊り 場志免踊りを所望申し候や」という呼立(口上)が述べられました。この踊りはどのような場合においても最初に踊られる踊りで、御園太鼓踊りの基本的な踊りとなっています。
この後、場志免踊り同様に、高田さんからそれぞれ解説していただいた後、屋形踊り、鐘巻踊りを踊っていただきました。
御園太鼓踊りは、村の催しや追善など、不定期に踊られる踊りです。また、踊りの場も一定ではなく、そのときどきで変わるため、滋賀県の選択無形文化財に指定されていながら、地元以外ではなかなか目にする機会の少ない踊りです。このため、当日は地元、御園地区をはじめ、遠方からも大勢の方たちが見学にこられ、みなさん熱心に写真やビデオを撮影しておられました。
▲当日の様子 @
中央、色とりどりの御幣がついたボンレイを手にするのがシンボウモチ。シンボウモチは必ず小さな子どもが務めます。
▲当日の様子 A
膝をついているのが太鼓打ち。赤、黄、白の三色の襷をかけ、胸の前に太鼓を掛けています。以前は、大人の役割でしたが、近年は後継者育成のため、小学生が行っています。奥の浴衣姿が音頭とりです。
栗 東 歴 史 民 俗 博 物 館
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