むし歯予防
むし歯はどんな病気?
むし歯は口の中にいる細菌が糖質をもとに作り出す酸によって歯を溶かすことで生じます。
むし歯は極めて罹患率が高く、多くの人が生涯のうちに一度はかかる病気です。痛みを伴い、自然に治らないため治療が必要になります。ゆっくりと進行し、小児に多発しますが、大人でもよく発症します。
むし歯の予防には、歯みがきだけではなくフッ化物の利用や糖分のコントロールが必要になります。
参考:e-ヘルスネット(厚生労働省)
フッ化物について
フッ化物とは?
フッ素は化学的に合成されたものではなく、自然界に広く分布している元素です。土壌中に280ppm、海水中に1.3ppm含まれています。地球上のすべての動・植物にも、毎日飲む水や食べる海産物・肉・野菜・果物・お茶などほとんどの食品に微量ながら含まれています。私たちの身体(歯や骨、血液中や軟組織)にも存在しています。
参考:e-ヘルスネット(厚生労働省)
フッ化物の効果
- 脱灰抑制作用
フッ化物がエナメル質に取り込まれ、酸に強いフルオロアパタイト(FAP)やフッ化ハイドロキシアパタイト(FHAP)を形成し、エナメル質を酸から守ります。 - 再石灰化促進作用
フッ化物が存在することで脱灰したエナメル質が再石灰化しやすくなり、さらにFAPやFHAPに変わることで酸に対する耐性が向上します。 - プラークの酸産生抑制
フッ化物がプラーク内に取り込まれ、細菌の酸産生を抑えると同時に、フッ化物の濃度を高めて細菌の活動を抑制します。
参考:e-ヘルスネット(厚生労働省)
フッ化物配合歯みがき剤の使い方
参照:「フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法」4学会(日本小児歯科学会・日本口腔衛生学会・日本歯科保存学会・日本老年歯科医学会)合同の提言(普及版)
スウェーデン発のむし歯予防「2+2+2+2法」
フッ化物配合歯みがき剤をより効果的に使用する方法として、スウェーデンで開発された「イエテボリテクニック(2+2+2+2法)」と「スラリー洗口(うがい)」をご紹介します。
- フッ化物入り歯みがき剤を2センチメートルたっぷりつけて歯全体に広げよう!
濃度や量の目安は#フッ化物配合歯みがき剤の使い方を参考にしてください。
- 歯みがきの時間はしっかり2分間
奥歯までしっかりみがこう。
- ほんの少しの水を口に入れて20秒ブクブクしよう(スラリー洗口)
歯と歯の間にフッ化物が入っていくようにしっかり頬を動かすのがポイント。
- 1日2回は歯みがきしようね!
朝食後と寝る前に忘れずみがこう。
- 飲食は歯みがき後2時間待ってね!
フッ化物のコーティングが取れないように。
更新日:2025年02月26日