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▲旧中島家住宅
旧中島家住宅は、栗東歴史民俗博物館の敷地内に移築されている、明治初期の農家住宅です。
もとは栗東市霊仙寺に建てられていましたが、昭和60年に解体、調査をされ、平成5年に現在地へ創建時の姿に復元して、移築されました。土間に設置されている、土かまどもこのとき、復元され、現在まで活用されています。
ただ、この土かまどは、築造から約20年を経て、老朽化が目立っており、再び作り直す時期になっています。
栗東では、旧中島家住宅にあるような土製のかまどは、家の住人によって築かれることも多かったといいます。旧中島家のかまどもまた、地元の古老によって作らたものです。
栗東歴史民俗博物館と、栗東歴史民俗博物館市民学芸員の会、NPO法人碧いびわ湖、農業団体東坂21で組織する、“市民とともに行う栗東歴史民俗博物館創造活動事業実行委員会”では、2代目のかまどを、市民のみなさんとともに再生(いまあるかまどを解体し、新しいかまどを作りたいと考えています。
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レンガやタイルのかまどが登場する以前、栗東市域で使われていたかまどは土製のかまどでした。
栗東ではかまどのことを“ヘッツイ”とよび、特に土製のものは、“ドヘッツイ”などとよばれます。
新たなドヘッツイを作るために、まずいまあるかまどを解体することからはじめます。
解体に始まる、かまど再生は、土づくり、土積み、表面の仕上げなどの工程で進めます。
実際の作業は、下記の日程表にしたがって、進めます。
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▲平成5年初代土かまど築造時の様子
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かまど再生事業日程表
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日程 |
内容 |
定員 |
作業内容 |
@
A |
5月23日(土)
5月24日(日) |
かまどの解体
土づくり |
午前・午後
いずれも20名 |
今あるかまどを解体する。解体した土は再利用するので、ふるいにかけ、土とそれ以外に分け、分離した土はフネに入れ、発酵させる。 |
B |
6月6日(土) |
土づくり |
午前・午後
いずれも20名 |
@・Aで発酵させた土に、藁スサを加えて土を捏ね、さらに発酵をすすめる。 |
C
D |
7月4日(土)
7月5日(日) |
土積み |
午前・午後
いずれも20名 |
フネで発酵が進んだ土を、泥団子にしながら、積み上げる。一定の高さまで積み上げたら、乾燥させる。 |
E |
8月8日(土) |
表面仕上げ |
午前・午後
いずれも20名 |
Dから1ヶ月乾燥させたかまどの表面を、粒子の細かい土で塗り上げ、仕上げる。 |
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